スノードロップ [草花(冬)]
スノードロップ
ヒガンバナ科 Galanthus 属(マツユキソウ属)の球根植物
ヨーロッパ西部からカフカス山脈とイランにかけて分布。
毎年2月、庭のスノードロップの花が咲き始めます。
いかにもスノードロップという名にぴったりの真っ白いしずくです。

花は清楚で愛らしいのですが、日陰に咲く丈の低い白い花は私が最も苦手な被写体です。
なかなかブログ用の写真が揃えられません。
またうちの3株のスノードロップは形の上から2種類と思われるのですが、情報が混乱していてその名を確定できないでいました。
さらに4年前をピークに花数が年々減少しています。
今年は絶滅の危機を感じて、まじめに調べてみることにしました。
この結果を忘れないうちに記事にしておきます(写真はボケボケですが)。
うっすら雪の舞った2月18日、2つの蕾が風に揺れていました。
2月初めの雪のためか、茎がたわんでいます。

2月20日、蕾がほぐれて初めて少し開きました。

スノードロップの園芸種は日本では主に次の3種類です。
Galanthus nivalis 和名 マツユキソウ (緑斑1つ)やや小型 乾燥に弱い
Galanthus eluwesii 和名 オオマツユキソウ (緑斑複数)やや大型
G.nivalisの八重咲き種 ’フロレ・プレノ’〔Flore Pleno〕など
これだけ整理するとうちの2種も鑑別できるようになりました。
しかしスノードロップは自然交配し易く、愛好者の多いイギリスでは園芸品種は数百種もあるそうです。
和名はあまり用いられていません。「スノードロップ」の名が余りにもぴったりなのと、同名異種があるからかと思います(近縁のスノーフレークの和名もオオマツユキソウ )。
昨年のGalanthus nivalis 3輪、この状態で満開です。
花は夜は蕾み、昼開きます。

早春、2〜3枚の根生葉の間から1本の花茎が伸びて先端に1花づつ咲きます。
ここまで5枚の画像は同一株で マツユキソウ=Galanthus nivalis(ニヴァリス) としました。
英名は コモン・スノードロップ。
主な特徴は内花被片の緑色の斑(marking)が先端の1箇所だけにあることです。
葉は光沢のある鮮やかな緑色。

次の花はもう一種のスノードロップです。
内花被片の緑色の斑が先端だけではなく、基部にもあります。
これにより オオマツユキソウ=Galanthus eluwesii (エルウェシー) と思われます。
英名はジャイアント・スノードロップ。
やや大型でこの画像の外花被片と子房部分も G. nivalis より長く見えます。
苞の先端が2裂して白くなっていますが、これは種の特徴ではなさそうです。

すっくと立ち上がった花2輪と蕾2つ。
葉の色が粉を吹いたような青白色ですが、これも G. eluwesii の共通所見ではなさそうです。

蕾の時から「私はエルウェシーよ」。
基部の緑斑が証しです。

スノードロップは落葉樹の下に植えると良いと言われます。
うちの株は10年ほど前、樹々がまだ今ほど繁っていない時に半日陰に植えましたが、今では終日日陰になってしまいました。
この酷暑の夏の地で生き残っているのはかえって日陰が幸いしているのかもしれませんが、エルウェシー もやや大型といえるほど大きくはなりません。

俯いてばかりいるスノードロップを下から見るとどうなっているのでしょう。
何か模様があるようですが、検索してもそれを表わす画像は見つかりません。
昨春、思いきってG. nivalisを1花採って観察することにしました。
明るい陽光の下、ツバキの葉の上に逆さにして載せると・・・・・・・・!
花は意表をつくほど美しく輝いて見えました!
大きな外花被片が3枚。
くびれのある小さな内花被片が3枚、その内側には緑色の線模様がありました。

黄色の雄しべ6本が中央の一本の雌しべを囲っています。

2008年最も花数が多かったときの ニヴァリス です。
左右に1株ずつ植えたものがここまで育ってきました。
左後に1花だけ見えているのがエルウェシー 。

条件がいいとスノードロップは群生して一面に広がります。
そうするためにはどうしたらいいのかを調べました。
スノードロップは春の妖精、花が終わると姿を消してしまいます。
でもその前に緑の葉が黄色くなりかかった頃、株分けをするといいようです。
群生を夢見て今年はそれを試してみたいと思っています。
スノードロップの記事を準備しているうちに、絶えてしまったかと思っていたあと2株が芽を出してきました。
ニヴァリス はいきなり無防備の蕾が伸び出しててびっくりしました。

エルウェシー の蕾は葉に包まれて出てきてからゆっくり顔をのぞかせます。

今年の寒さは特に厳しかったのでスノードロップの出芽や開花も遅くなったのでしょう。
絶滅しなくてよかった!
2種のスノードロップがしばらく楽しめそうです。
ヒガンバナ科 Galanthus 属(マツユキソウ属)の球根植物
ヨーロッパ西部からカフカス山脈とイランにかけて分布。
毎年2月、庭のスノードロップの花が咲き始めます。
いかにもスノードロップという名にぴったりの真っ白いしずくです。

花は清楚で愛らしいのですが、日陰に咲く丈の低い白い花は私が最も苦手な被写体です。
なかなかブログ用の写真が揃えられません。
またうちの3株のスノードロップは形の上から2種類と思われるのですが、情報が混乱していてその名を確定できないでいました。
さらに4年前をピークに花数が年々減少しています。
今年は絶滅の危機を感じて、まじめに調べてみることにしました。
この結果を忘れないうちに記事にしておきます(写真はボケボケですが)。
うっすら雪の舞った2月18日、2つの蕾が風に揺れていました。
2月初めの雪のためか、茎がたわんでいます。

2月20日、蕾がほぐれて初めて少し開きました。

スノードロップの園芸種は日本では主に次の3種類です。
Galanthus nivalis 和名 マツユキソウ (緑斑1つ)やや小型 乾燥に弱い
Galanthus eluwesii 和名 オオマツユキソウ (緑斑複数)やや大型
G.nivalisの八重咲き種 ’フロレ・プレノ’〔Flore Pleno〕など
これだけ整理するとうちの2種も鑑別できるようになりました。
しかしスノードロップは自然交配し易く、愛好者の多いイギリスでは園芸品種は数百種もあるそうです。
和名はあまり用いられていません。「スノードロップ」の名が余りにもぴったりなのと、同名異種があるからかと思います(近縁のスノーフレークの和名もオオマツユキソウ )。
昨年のGalanthus nivalis 3輪、この状態で満開です。
花は夜は蕾み、昼開きます。

早春、2〜3枚の根生葉の間から1本の花茎が伸びて先端に1花づつ咲きます。
ここまで5枚の画像は同一株で マツユキソウ=Galanthus nivalis(ニヴァリス) としました。
英名は コモン・スノードロップ。
主な特徴は内花被片の緑色の斑(marking)が先端の1箇所だけにあることです。
葉は光沢のある鮮やかな緑色。

次の花はもう一種のスノードロップです。
内花被片の緑色の斑が先端だけではなく、基部にもあります。
これにより オオマツユキソウ=Galanthus eluwesii (エルウェシー) と思われます。
英名はジャイアント・スノードロップ。
やや大型でこの画像の外花被片と子房部分も G. nivalis より長く見えます。
苞の先端が2裂して白くなっていますが、これは種の特徴ではなさそうです。

すっくと立ち上がった花2輪と蕾2つ。
葉の色が粉を吹いたような青白色ですが、これも G. eluwesii の共通所見ではなさそうです。

蕾の時から「私はエルウェシーよ」。
基部の緑斑が証しです。

スノードロップは落葉樹の下に植えると良いと言われます。
うちの株は10年ほど前、樹々がまだ今ほど繁っていない時に半日陰に植えましたが、今では終日日陰になってしまいました。
この酷暑の夏の地で生き残っているのはかえって日陰が幸いしているのかもしれませんが、エルウェシー もやや大型といえるほど大きくはなりません。

俯いてばかりいるスノードロップを下から見るとどうなっているのでしょう。
何か模様があるようですが、検索してもそれを表わす画像は見つかりません。
昨春、思いきってG. nivalisを1花採って観察することにしました。
明るい陽光の下、ツバキの葉の上に逆さにして載せると・・・・・・・・!
花は意表をつくほど美しく輝いて見えました!
大きな外花被片が3枚。
くびれのある小さな内花被片が3枚、その内側には緑色の線模様がありました。

黄色の雄しべ6本が中央の一本の雌しべを囲っています。

2008年最も花数が多かったときの ニヴァリス です。
左右に1株ずつ植えたものがここまで育ってきました。
左後に1花だけ見えているのがエルウェシー 。

条件がいいとスノードロップは群生して一面に広がります。
そうするためにはどうしたらいいのかを調べました。
スノードロップは春の妖精、花が終わると姿を消してしまいます。
でもその前に緑の葉が黄色くなりかかった頃、株分けをするといいようです。
群生を夢見て今年はそれを試してみたいと思っています。
スノードロップの記事を準備しているうちに、絶えてしまったかと思っていたあと2株が芽を出してきました。
ニヴァリス はいきなり無防備の蕾が伸び出しててびっくりしました。

エルウェシー の蕾は葉に包まれて出てきてからゆっくり顔をのぞかせます。

今年の寒さは特に厳しかったのでスノードロップの出芽や開花も遅くなったのでしょう。
絶滅しなくてよかった!
2種のスノードロップがしばらく楽しめそうです。
2012-02-20 23:40
コメント(12)
スノードロップの内側の花びらの緑の部分がとてもすてきです!
どの種類にもあるようですね。
俯いて咲いて、中に可憐な黄色の雄蕊を隠していて、こんなに奇麗なのに表から見えないところが、ちょっと残念。
ドロップのかたちが独特です。
スノードロップ、雪が溶け出し春が顔を出す、そんなイメージのお花ですね。
by とんとん (2012-02-21 19:56)
スノードロップを今年初めて植えてみましたが、可憐な花ですね。
今日は、うつむいた顔も初めて正面から見せてもらったし、
種類の見分け方も教えてもらったし、
日陰だと何年も咲くと分かったし、
いい勉強させてもらいました!!
by 703 (2012-02-21 22:44)
とんとんさん スノードロップの内側を初めて見たときは感動的でしたよ。
内側の模様も外側と連動して変っているのではないかと思います。
今年 G. eluwesiiも4つ蕾がありますから覗いてみようと楽しみにしています。でも採らずに写真を撮るのはとても難しそうです。
ドロップはしずくとも、耳飾りとも言われているようです。
by 夕菅 (2012-02-21 23:45)
703さん 花が咲いたら鑑定してみて下さい。
HPやブログでは誤った情報もあって、私は混乱させられていました。
「チェルシー・フィジックガーデンの Snowdrop Days」で検索してみて下さい。
イギリスのすばらしいスノードロップ群に会えますよ。
by 夕菅 (2012-02-22 00:04)
スノードロップの主な園芸種に3種あることを初めて知りました。
お庭には2種がたくさん咲いて、すてきですね。
私の庭は手入れがわるく、スノードロップも絶えてしまったように思います。以前、ただ1枚の写真をブログに載せたことがありましたが、やはりニヴァリスでした。やはり写真は撮っておくべきものですね。
by エフ・エム (2012-02-22 09:17)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
日本で販売されているスノードロップは主にこの3種のようです。
私も今回調べて初めてすっきりしました。
イギリスではたくさんの園芸品種があり、球部が黄色という高価な品種もあるとか、鑑別もたいへんでしょう。
この頃日本では丈夫なエルウェシーの方が多く出回っているようですが、私はどちらかというとニヴァリスの方が好きです。
by 夕菅 (2012-02-22 18:11)
夕菅さん こんばんわ~~
去年の秋に初めて植えたスノードロップ
ちょこっと、緑(ちょっと濃い目)の芽が出てます。
へぇ~~3種類もあるんですか
お花が咲いてくれるのが楽しみです
by わんちゃん (2012-02-22 20:10)
スノ-ドロップ、待ち遠しい花です。
緑のないさびしい庭に、土を破ってとがった頭を出し、可憐な姿を
みせてくれる。まっさきに春を教えてくれる春のメッセンジャ-ですね。
イギリスの林に群生する写真を見て、うちの庭にも、、、と
夢見て毎年植えるんですが、夏の暑さにはかなわないのか
いつのまにかなくなってしまいます。今年初めて夏を越して
三株に花をつけました。
二月に入ると毎日,芽が出ていないかを確認していました。
開いたらみんなに、開いた、開いたとうれしいニュ-スを報せたく
なります。
写真を見せていただいて、うちのはエルウエシ-のようです。
今年は株分けをしてなんとか数を増やしたいと思っています。
by 花咲かばあさん (2012-02-22 21:50)
わんちゃん もスノードロップを植えられたんですね。
芽が出たらもう大丈夫。きっと近々開花します。
どれが咲くでしょう?
確率の高いものからエルウェシー>ニヴァリス>フロレ・プレノ。
楽しみですね。
by 夕菅 (2012-02-22 22:46)
花咲かおばさん
今年は3株に花、感激でしたことでしょう!
スノードロップはまっこと春のメッセンジャ-。
まだ雪が降る頃、春を予告してくれます。
うちももとは3株です。
何年も一度も株分けしていないので今年は最古のエルウエシ-を
掘り起こしてみるつもりです。
by 夕菅 (2012-02-22 23:10)
こんにちは。
スノードロップは本当に魅力的な花ですね。
初めて見た時に感激したことを思い出しました。
by 多摩NTの住人 (2012-02-26 13:55)
多摩NTの住人 さん コメントありがとうございました。
今年は寒くて梅の開花も遅れていますね。
スノードロップも初めは1株だけでした。他は絶えてしまったのかしらと按じましたがあとの2株も何とか芽が出てきて安堵しました。
毎年この花を見つけると春の兆しと嬉しくなります。
by 夕菅 (2012-02-26 22:32)