ムラサキケマンとジロボウエンゴサク [草花(春)]
ムラサキケマン
紫華鬘
ケシ科キケマン属(←エンゴサク科)の越年草
学名:Corydalis incisa
草丈:20〜50cm
2011年北側の軒下に造ったボーダー花壇にも草花は良く育ちました。
但し雨が当たりにくいため時々の水遣りは欠かせません。
今年はクリスマスローズの両側に、植えた覚えがない花が咲きました。
切れ込みの多い葉の間から伸びた花茎に紫色の花が咲いています。
左側のヒメフウロが驚くほど繁茂したため花が咲くまで見逃していたようです。
花茎の先端に濃淡のある紫色の花が20数個づつ密生して咲いています。
花冠の長さは1.5cmくらい。
ジロボウエンゴサクに比べて花も葉もたくましい印象です。
やや色の淡い花がありましたが、ジロボウエンゴサクにあった円っこい包葉はなく、葉には全て切れ込みがあります。
図鑑を確認、この花は「ムラサキケマン」ですね!
前の方ではもう果実ができていました。
傾いた花茎を起こそうと手で触れた瞬間、弾けて種子が飛び散りました。
昔ゴマを炒った時パチパチ弾けたことを思い出すような瞬時の勢いに驚きました!
種子も見たくて茎ごと切ってそっと室内に運びました。
その間にもわずかな外力で勢いよく弾けて黒い種子が飛び散ります。
果実は長楕円形、先端に雌しべが残存しています。
弾けると同時に2枚の果皮はそれぞれロール状に巻き上がりました。
左のロールには飛びきれず残った黒い種子が付着しています。
種子についている白いものはエライオソーム。
ムラサキケマンの種子は自ら裂開して種子を飛ばす自動散布(機械的散布)をするのみならず、アリの好物(エライオソーム)を付着してアリ散布をも期待する二重散布型といわれます。
そういえば昨年4月20日にこんな写真が撮ってありました。
種子をまいた覚えはないのに何が生えたんだろうと不思議に思って撮ったのです。
これが育って2年目に一斉開花したのでしょう。
ジロボウエンゴサク
次郎坊延胡索
ケシ科キケマン属(←エンゴサク科)の越年草
学名:Corydalis decumbens
草丈:10〜20cm
ジロボウエンゴサクは「日陰に咲く花2014 」の中でも紹介しましたがここに再掲します。
ムラサキケマンに比べるとジロボウエンゴサクは華奢な感じです。
1茎につく花の数も少なく2〜5個。
花冠はムラサキケマンよりやや大きく長さ2cmくらい。
花は唇形に開き優美な淡紅紫色、後方は距(きょ)となり淡色。
ジロボウエンゴサクの名はスミレを太郎坊・この花を次郎坊として距を引っ掛け互いに引き合うという子供の遊びに由来するようです。
延胡索は中国名(=漢方薬名)の日本語音読み。
苞葉には切れ込みがなく先の尖ったが卵形(ジロボウエンゴサクの特徴)です。
ジロボウエンゴサクの果実の写真も撮ってありました。
果実は線形でムラサキケマンのような機械的散布はしないようです。
昨年4月20日に撮ったジロボウエンゴサクの写真です。
残念ながら今年はジロボウエンゴサクの花を見ていません。
諦めきれずに今日は杖で葉をかき分けてみました。
やっぱり、ありました!
ヒマラヤユキノシタの大きな葉とびっしり育ったヒメフウロの間です。
もやしのようなひょろひょろのジロボウエンゴサク!
それでも花は咲き細い果実ができかけていました。
さて来年はどうなるか、種子が完熟するといいのですが、心もとない状態です。
紫華鬘
ケシ科キケマン属(←エンゴサク科)の越年草
学名:Corydalis incisa
草丈:20〜50cm
2011年北側の軒下に造ったボーダー花壇にも草花は良く育ちました。
但し雨が当たりにくいため時々の水遣りは欠かせません。
今年はクリスマスローズの両側に、植えた覚えがない花が咲きました。
切れ込みの多い葉の間から伸びた花茎に紫色の花が咲いています。
左側のヒメフウロが驚くほど繁茂したため花が咲くまで見逃していたようです。
花茎の先端に濃淡のある紫色の花が20数個づつ密生して咲いています。
花冠の長さは1.5cmくらい。
ジロボウエンゴサクに比べて花も葉もたくましい印象です。
やや色の淡い花がありましたが、ジロボウエンゴサクにあった円っこい包葉はなく、葉には全て切れ込みがあります。
図鑑を確認、この花は「ムラサキケマン」ですね!
前の方ではもう果実ができていました。
傾いた花茎を起こそうと手で触れた瞬間、弾けて種子が飛び散りました。
昔ゴマを炒った時パチパチ弾けたことを思い出すような瞬時の勢いに驚きました!
種子も見たくて茎ごと切ってそっと室内に運びました。
その間にもわずかな外力で勢いよく弾けて黒い種子が飛び散ります。
果実は長楕円形、先端に雌しべが残存しています。
弾けると同時に2枚の果皮はそれぞれロール状に巻き上がりました。
左のロールには飛びきれず残った黒い種子が付着しています。
種子についている白いものはエライオソーム。
ムラサキケマンの種子は自ら裂開して種子を飛ばす自動散布(機械的散布)をするのみならず、アリの好物(エライオソーム)を付着してアリ散布をも期待する二重散布型といわれます。
そういえば昨年4月20日にこんな写真が撮ってありました。
種子をまいた覚えはないのに何が生えたんだろうと不思議に思って撮ったのです。
これが育って2年目に一斉開花したのでしょう。
ジロボウエンゴサク
次郎坊延胡索
ケシ科キケマン属(←エンゴサク科)の越年草
学名:Corydalis decumbens
草丈:10〜20cm
ジロボウエンゴサクは「日陰に咲く花2014 」の中でも紹介しましたがここに再掲します。
ムラサキケマンに比べるとジロボウエンゴサクは華奢な感じです。
1茎につく花の数も少なく2〜5個。
花冠はムラサキケマンよりやや大きく長さ2cmくらい。
花は唇形に開き優美な淡紅紫色、後方は距(きょ)となり淡色。
ジロボウエンゴサクの名はスミレを太郎坊・この花を次郎坊として距を引っ掛け互いに引き合うという子供の遊びに由来するようです。
延胡索は中国名(=漢方薬名)の日本語音読み。
苞葉には切れ込みがなく先の尖ったが卵形(ジロボウエンゴサクの特徴)です。
ジロボウエンゴサクの果実の写真も撮ってありました。
果実は線形でムラサキケマンのような機械的散布はしないようです。
昨年4月20日に撮ったジロボウエンゴサクの写真です。
残念ながら今年はジロボウエンゴサクの花を見ていません。
諦めきれずに今日は杖で葉をかき分けてみました。
やっぱり、ありました!
ヒマラヤユキノシタの大きな葉とびっしり育ったヒメフウロの間です。
もやしのようなひょろひょろのジロボウエンゴサク!
それでも花は咲き細い果実ができかけていました。
さて来年はどうなるか、種子が完熟するといいのですが、心もとない状態です。
2018-05-03 22:36
コメント(14)
ムラサキケマンが自然に出てきたのですか!
ジロボウと揃いましたね
このままお引越しできたらいいのに・・・
つい先日多摩さんのところでエライオソームを見せていただいたばかりでした。
ムラサキケマンって万全の仕組みを持っているんですね
果実のくるっと種子をはじかせる形は機能的~
そこをうまくとらえられて見事ですね
by とんちゃん (2018-05-04 07:40)
とんちゃん コメントありがとうございました。
このムラサキケマンはたぶん花友達のIさんからヒメフウロやタツナミソウを頂いた時、種子がついてきたのではないかと思っています。
ここの土があっていたのか、ヒメフウロと競って繁茂しています。
ほんとうは私はジロボウエンゴサクが増えて欲しかったのですが......。
目下、しなければならないことが山積みですが、花たちの誘惑も断ち切れません。
by 夕菅 (2018-05-04 11:53)
こんばんは。お引越しで忙しいと思っていましたが随分沢山ブログをアップされていて、暫く、ご訪問しなかったのが残念です。
ムラサキケマンとジロボウエンゴサク、「違いが分かる」女性ですね。
ムラサキケマンのケマンとは「華鬘」仏具の一つですね。花の名前には当時の博識だった僧侶が多く関わって来たことを暗示させられます。
by Minoru (2018-05-04 21:05)
Minoru さんコメントありがとうございました。
ただ今建築中で、目下断捨離中、大忙しのはずですが庭の花々が私を誘います。
ムラサキケマンとジロボウエンゴサク、女性にたとえるのも面白いですね。スカーレットとメラニーでしょうか?
by 夕菅 (2018-05-04 22:40)
ムラサキケマン、ジロボウエンゴサクは北側でもどこでもよく育ちます。
好みでケマンは2,3本程度にしています。ジロボウエンゴサクは庭のあちこちに広がりました。5年ほど前に二本ほど植えたものです。ケマンはうちもいつのまにかに。
同じようにヒメフウロやタツナミソウなども庭中広がり、タツナミソウは
白色、紫色のじゅうたんのようです。さてどうしたものかと迷っています。
庭の主は勝手です。(反省)
おいといください。
by 花咲かばあば (2018-05-05 08:42)
そろそろ初夏に近づく季節ですね。ムラサキケマンは林下にごく普通に見られますが、ジロボウエンゴサクまこの辺りでは見たことがありません。東京や神奈川ではめづらしくないのですが。気温によるのか不思議に思っています。
by エフ・エム (2018-05-05 09:35)
花咲かばあばさん コメントありがとうございました。
植えても消えるものが多かった北の軒下を最後に飾ってくれたのはヒメフウロとムラサキケマンでした。
タツナミソウとジロボウエンゴサクは消えそうです。
やはりイブキジャコウソウはどこに植えてもこの庭には無理なようです。
それぞれ好きな土地があるようで、それもまた楽しみですね。
by 夕菅 (2018-05-05 12:54)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
やはりジロボウエンゴサクは北関東には合わないのでしょうか。
種子の数も散布の仕組みも圧倒的にムラサキケマンが優位ですから競合すると負けてしまいますね。
絶滅しないよう、応援したくなります。
by 夕菅 (2018-05-05 13:07)
種が弾いて2つのロールができた写真に感動しましたよ。
すごいですねえ!
そんな写真が撮れることも、ムラサキケマンの機能も、どちらにも感動です。
うちにはキケマンがあります。それも自動散布なんでしょうか?
繁殖力の強いのには自動散布が多いですよね。
種にアリの好物を付着させて、生育範囲を拡大するというのも、何ともすごい。よく出来ていますねえ!
by 703 (2018-05-05 22:57)
703さん コメントありがとうございました。
残念ながらキケマンの種子は飛ばないようですね。
その代わり膜状の大きなエライオソームが付着しているようです。
ムラサキケマンの種子が飛ぶ勢い、一度体験させてあげたいな〜。
私は予備知識がなかったから本当に驚きました。
そうなるとブログに残したくなってまた写真の追加に何往復も(笑)。
by 夕菅 (2018-05-05 23:53)
こんにちは。ムラサキケマンは当地でもあちこちで勢力を伸ばしています。この写真はエライオソームが良くわかりますね。ジロボウエンゴサクも咲いて良かったですね。
by 多摩NTの住人 (2018-05-08 08:37)
多摩NTの住人さん コメントありがとうございました。
貴ブログのアオイスミレのエライオソームは見事でしたね。
採取直後の写真を撮るべきだったと反省しています。
多摩地方にはジロボウエンゴサクも自生するようですね。
by 夕菅 (2018-05-08 12:18)
綺麗な可愛い花ですね。花のかたちも変わっていて おもしろいです。花にも葉にも毒があるのがちょっと難点ですが。ブログを見る度に本当に沢山のお花を育ててみえたのだと。いろいろかたずけなければと思われても花がその手を休めさせるようですね。私もいっぱいの花で花畑を埋め尽くしたいですがなかなか難しいです。連休は建設中の新居に行かれたかと思っていましたらブログの更新がありました。私はひたすら草取りをしました。
by りんちゃんママ (2018-05-10 23:42)
りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
術後は庭仕事も出来ず、さらに今年は断捨離に追われて庭は後回し。
でも意外にも裏の元駐車場は今、紅白の花が乱れ咲いています。
オルレアが雑草に優って咲き誇って空き地を埋めてくれました。
車でひとっ走り、どうぞ至急見に来てください。
by 夕菅 (2018-05-11 10:40)