トロロアオイ(花オクラ) [草花(夏)]
この花の名は?
オクラ?
アオイ?
ハイビスカス?
いいえ。トロロアオイです。
えっ?
トロロアオイ
アオイ科トロロアオイ属
別名 黄蜀葵、 花オクラ
中国原産の1年草。草丈 1〜2m。
左はオクラ、右2株がトロロアオイ。
(7月14日撮影。現在では倍くらいに成長しています。)
トロロアオイの葉はオクラの葉より細く深裂、モミジアオイの葉に似ています。
花径はオクラの2倍くらい(10〜20cm)あります。
柔らかい淡黄色の花弁が5枚、半分重なるように開きます。
大輪が一度にたくさん咲いても色静かで美しいのですが、はかない一日花です。
底部は暗赤色、そこからやや濃い黄色の線状が放射状に伸びてちりめんのような細かい凹凸模様をつくり、花弁に趣を添えています。
底部中央から花粉をまとった蕊柱が伸び、先端に5個の柱頭が風車状に開いています。
このつくりはハイビスカスに似ていますね。
オクラでは5本の花柱は見えず、柱頭が5個密着していました。
夕方、柱頭はくるりと下垂して自家受粉の構えです(モミジアオイと同じ)。
9月に入ってもまだ蕾がたくさんあります。
明日咲く蕾が膨らんでいます。モミジアオイのような副萼片はありません。
右下はすでに花弁が落ちたあと、子房が見えています。
その左は小さな果実、次第に左下のように子房が膨らんでいきます。
果実は5稜、5枚の萼に囲まれ、白く硬い毛で覆われています。
茎にはさらに硬い毛があり、触れると痛い。
黒く乾いた果実の先端に隙間が出来ていました。
裂くと黒い種子がこぼれ落ちました。
トロロアオイは花オクラといわれるように花が美しいのですが、果実は毛に覆われ硬くて食べられません。花は酢の物や天ぷらにもいいそうです。
根は黄蜀葵根(おうしょっきこん)といい、中国では胃炎や胃潰瘍に用いられます。
また根から得られる粘液物質はネリといわれて和紙を漉く時に利用されてきました。
オクラもトロロアオイ属に分類されますが、原産はアフリカ北東部、日本で普及したのは昭和50年代からのことだそうです。
一方トロロアオイは近頃はあまり見掛けませんが、古くから栽培されてきたようです。
土田麦僊(1887〜1936)はこの花を好み、昭和7年に描いた「黄蜀葵(おうしょっき)」は足立美術館に収蔵されています。
http://www.adachi-museum.or.jp/ja/c_bakusen.html
オクラ?
アオイ?
ハイビスカス?
いいえ。トロロアオイです。
えっ?
トロロアオイ
アオイ科トロロアオイ属
別名 黄蜀葵、 花オクラ
中国原産の1年草。草丈 1〜2m。
左はオクラ、右2株がトロロアオイ。
(7月14日撮影。現在では倍くらいに成長しています。)
トロロアオイの葉はオクラの葉より細く深裂、モミジアオイの葉に似ています。
花径はオクラの2倍くらい(10〜20cm)あります。
柔らかい淡黄色の花弁が5枚、半分重なるように開きます。
大輪が一度にたくさん咲いても色静かで美しいのですが、はかない一日花です。
底部は暗赤色、そこからやや濃い黄色の線状が放射状に伸びてちりめんのような細かい凹凸模様をつくり、花弁に趣を添えています。
底部中央から花粉をまとった蕊柱が伸び、先端に5個の柱頭が風車状に開いています。
このつくりはハイビスカスに似ていますね。
オクラでは5本の花柱は見えず、柱頭が5個密着していました。
夕方、柱頭はくるりと下垂して自家受粉の構えです(モミジアオイと同じ)。
9月に入ってもまだ蕾がたくさんあります。
明日咲く蕾が膨らんでいます。モミジアオイのような副萼片はありません。
右下はすでに花弁が落ちたあと、子房が見えています。
その左は小さな果実、次第に左下のように子房が膨らんでいきます。
果実は5稜、5枚の萼に囲まれ、白く硬い毛で覆われています。
茎にはさらに硬い毛があり、触れると痛い。
黒く乾いた果実の先端に隙間が出来ていました。
裂くと黒い種子がこぼれ落ちました。
トロロアオイは花オクラといわれるように花が美しいのですが、果実は毛に覆われ硬くて食べられません。花は酢の物や天ぷらにもいいそうです。
根は黄蜀葵根(おうしょっきこん)といい、中国では胃炎や胃潰瘍に用いられます。
また根から得られる粘液物質はネリといわれて和紙を漉く時に利用されてきました。
オクラもトロロアオイ属に分類されますが、原産はアフリカ北東部、日本で普及したのは昭和50年代からのことだそうです。
一方トロロアオイは近頃はあまり見掛けませんが、古くから栽培されてきたようです。
土田麦僊(1887〜1936)はこの花を好み、昭和7年に描いた「黄蜀葵(おうしょっき)」は足立美術館に収蔵されています。
http://www.adachi-museum.or.jp/ja/c_bakusen.html
2011-09-01 23:42
コメント(8)
一日花なので萎む前に朝一番で採って食卓へ、ですね。
お庭で栽培? 次々に開花ですか?
見た目にも綺麗な色で、ぬるぬるした酢の物に仕上がってなかなかいい感じですね♪
風車の様な柱頭が雄蕊にべたんと貼りつく感じ、はっきりしていて良い仕組みなんですね、なるほどです。(^^)v
モミジアオイの花弁が萎んだ後、シベの様子を見ることを思いつきませんでした。
同じ様になっているのですね。
今年は折角実に目がとまったのに・・・まだ咲くから間に合いますね。
by とんとん (2011-09-02 10:24)
とんとん さん、台風は大丈夫でしょうか。
モミジアオイまで遡って見ていただいてありがとうございました。
トロロアオイは食べるには美し過ぎて、ついせめて夕方まで咲かせてあげましょうということになります。
でも葉陰で咲いたり、重なって開いたりした花は頂戴しています。
なかなかさんのヤノネボンテンカ以来、アオイ科の花々は柱頭の弯曲を確認して楽しんでいます。まだまだ間に合いますから夕方見て下さい。
by 夕菅 (2011-09-02 23:09)
淡い黄色が美しい花ですね。トロロアオイといえば、この色しかないところがすっきりして、いいと思います。
酢の物にして食べたことがありますが、ぬるぬるして好きになりませんでした。ゲッカビジンの花も食感はにているような気がします。
by エフ・エム (2011-09-04 13:40)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
トロロアオイは20年ほど前、植物画を描いていた叔母より種をもらって育てたのが最初の出会いでした。
その時は花オクラの別名も食用になることも知らず、ただ観賞用でした。
そのためか、今年久しぶりに植えたものの大抵は食べるより見る花になってしまいます。
明日咲く蕾を採っておき、開きかけをサラダの彩りやオードブルの下敷きにするのはきれいです。
ゲッカビジンも食べられるのですか? 知りませんでした!
by 夕菅 (2011-09-04 17:10)
美しい大きな花は存在感がありますね。淡黄色と中心の暗赤いろの対象が素敵です。
一日花は儚いようですが、ムクゲ、シャガ、ヒオウギ、朝顔など毎日次々と
花を咲かせ、一日でちゃんと子孫を残すんですからあっぱれです。
花期が長いせいもあって「儚い花」と思ったことはありませんでした。
休みなく猛暑の中、次々と花が咲きますね。
今日の台風、お庭の花花大丈夫でしたか。
by 花咲かばあさん (2011-09-04 21:47)
花咲かおばさんとこも 一日花がいろいろ咲いているようですね。
そういえば一日花は大体花数が多くて次々開花するから「儚い花」とはいえないのかもしれませんね。
猛暑の中でも開花してくれる花があって助かります。
今度の台風、紀伊半島の方たいへんでしたね。
うちはオクラ達が煽られて倒れそうになり救援に行きましたが、他には大きな被害はなさそうです。
by 夕菅 (2011-09-04 23:21)
夕菅さん こんにちわ~~
一昨年のこと、ハナオクラを絵手紙のモチーフにと
大きな箱にキレイに並べて先生が持ってこられました
「こんなに大きなお花どんなふうに咲いているのかな?」って思ったモンでした
ほぉ~~こんなふうに・・・って今、改めて。
by わんちゃん (2011-09-21 17:09)
わんちゃん は絵手紙に書かれたんですか。
絵に描くとおおらかで美しいでしょうね。
でもそれは午前中の教室でしょう?
一日花と言っても午後には次第にしぼんでしまいます。
一輪挿しに立てることもあるのですが、午後のお客様のときはダメなのです。
by 夕菅 (2011-09-21 21:34)