ホタルブクロとヤマホタルブクロ [草花(夏)]
ホタルブクロ(蛍袋)
キキョウ科の多年草
学名 Campanula punctata
日本各地、中国、朝鮮、シベリアに分布。
ホタルブクロは6〜7月、庭のあちこちで咲き続ける釣鐘型の花です。
花は白色から紅紫色まで、花の長さは4〜5cm。
真っ白い花に見えますが、花冠内側に小さい紅い点がたくさんあり、学名は点々のある小さな鐘という意味でしょう。クリックするとうっすらと点々が見えます。
淡紅色の花。
日本本州にはヤマホタルブクロ Campanula punctata var. hondoensis も自生するそうです。hondoensisは「本土の」という意味です。
ではこの庭のホタルブクロはどちらなのでしょう。
鑑別点は「萼裂片の湾入部に反り返る付属片が有るのがホタルブクロ、無いのはヤマホタルブクロ」だそうですが、上の写真を見てもよくわかりません。
萼片に焦点を当てて撮らないと鑑別困難なのです。
真横から見ると矢印の部分が反り返っています。
これが付属片と言われるものですが、まだわかりにくいですね。
後面から撮りました。萼片が5枚、花冠を囲み、萼片の間に付属片なるものが5枚、後へ反り返っています。
左はすでに花冠が枯れ、子房が膨らんだ状態ですが、萼片も大きくなっているため、折れ込んだ付属片が明らかです。
子房が大きくなるとより分かり易くなります。
これが分かると初めの写真2枚は共にホタルブクロと言えます。
次にその眼でヤマホタルブクロを探しますと、ありました、ありました。
萼片部を拡大します。付属片はなく、萼片の間が瘤のように盛り上がっています。
これがヤマホタルブクロです。やはり花が枯れたものの方がよくわかります。
ホタルブクロは山野草と思われがちですが、気難しくなく落葉樹の下でも日照地ででも、放りっぱなしで毎年咲いてくれる有り難く愛しい花です。
ホタルブクロの花筒の中はどうなっているのでしょう。
やはり覗いてみたくなります。それはまた次回に。
キキョウ科の多年草
学名 Campanula punctata
日本各地、中国、朝鮮、シベリアに分布。
ホタルブクロは6〜7月、庭のあちこちで咲き続ける釣鐘型の花です。
花は白色から紅紫色まで、花の長さは4〜5cm。
真っ白い花に見えますが、花冠内側に小さい紅い点がたくさんあり、学名は点々のある小さな鐘という意味でしょう。クリックするとうっすらと点々が見えます。
淡紅色の花。
日本本州にはヤマホタルブクロ Campanula punctata var. hondoensis も自生するそうです。hondoensisは「本土の」という意味です。
ではこの庭のホタルブクロはどちらなのでしょう。
鑑別点は「萼裂片の湾入部に反り返る付属片が有るのがホタルブクロ、無いのはヤマホタルブクロ」だそうですが、上の写真を見てもよくわかりません。
萼片に焦点を当てて撮らないと鑑別困難なのです。
真横から見ると矢印の部分が反り返っています。
これが付属片と言われるものですが、まだわかりにくいですね。
後面から撮りました。萼片が5枚、花冠を囲み、萼片の間に付属片なるものが5枚、後へ反り返っています。
左はすでに花冠が枯れ、子房が膨らんだ状態ですが、萼片も大きくなっているため、折れ込んだ付属片が明らかです。
子房が大きくなるとより分かり易くなります。
これが分かると初めの写真2枚は共にホタルブクロと言えます。
次にその眼でヤマホタルブクロを探しますと、ありました、ありました。
萼片部を拡大します。付属片はなく、萼片の間が瘤のように盛り上がっています。
これがヤマホタルブクロです。やはり花が枯れたものの方がよくわかります。
ホタルブクロは山野草と思われがちですが、気難しくなく落葉樹の下でも日照地ででも、放りっぱなしで毎年咲いてくれる有り難く愛しい花です。
ホタルブクロの花筒の中はどうなっているのでしょう。
やはり覗いてみたくなります。それはまた次回に。
2010-07-10 22:46
コメント(8)
立ち姿に風情があって、名前も可愛くて、山で出会うとほっこりとした気持ちになって、疲れを忘れさせてくれる花ですね。
マタニテイドレスのお母さんのような花と言った人がいましたが、本当に
そんな姿にも見えてきます。
蛍を入れて遊んだとも聞いたことがあります。
地方によって呼び名も変わっていて、「カッポバナ」と言って、花の開口部を
上にして、左手に軽く握って、右の手の平でたたくと、カポンと可愛い音が
出るとか、、、、、急いで庭のホタルブクロを見に行ったんですが、咲いた後、早めに茎を切ってしまい、今は花は残っていませんが、もう少し待てば
また花を付けることでしょう。
花は小さくなってしまいますが、試してみたくなりました。カポンと聞こえるかしら? 紹介いただいた写真といっしょにじっくりと見てみましょう。
でもこの花の繁殖力のすさまじいこと、ちょっと可愛そうですが草取りの気分で、まびいたりしています。
この花が咲き始めると、梅雨の季節が、、、、と。アメフリバナとも名前が
ついていますね。
まだ、しばらくうっとおしい雨の日が続きそうと報じています。
美しい蝶や花の写真と素的なお話し、楽しみです。
by 花咲かおばさん (2010-07-12 17:33)
ホタルブクロはこちらでも今咲いています。興味がわいてきますがヤマホタルブクロは名前のように本土だけに自生しているようですね。
by satton (2010-07-12 23:00)
花咲かおばさん(あっ! 一字少なくなりましたね。)
ホタルブクロについて面白いお話をありがとうございました。
マタニテイドレスですか。なーるほど。
私はムーミンかと。?
「カッポバナ」、知りませんでした。
庭で試してみましたが、かすかにそれらしき音がするような?
叩き方が悪いんでしょうか?
でも花がかわいそうな気がして、二つでやめました。
「繁殖力のすさまじいこと」やはり、そう思われますか。
あの頑丈そうな果実の中に、どんな種子が入っているのかしら。
今まで放りっぱなしで種子を採ったことがなかったのです。
今年は試してみようと思います。
by 夕菅 (2010-07-13 08:40)
satton さん
うちのホタルブクロは皆、園芸店出身ですが、ホタルブクロとヤマホタルブクロの両方がありました。
園芸品種が量産される昨今でも、北海道には本当にヤマホタルブクロはないのかどうか確かめたくなりますね。
satton さんの海辺の素朴な花々の写真、素敵でした!
by 夕菅 (2010-07-13 09:00)
夕菅さん こんにちわ~~
ウチの周りでも、子供たちが小さかった頃、
蛍狩りが楽しめたんですよ、
ホタルブクロに蛍を入れて、先っちょをつまむと、
暗い田んぼの畦道で、ほ~~わほ~~わとやさしく光ってました
庭に薄紅紫色と白のホタルブクロが咲いてます
そんなにジックリ見たことないです
いつも、夕菅さんのこのblogで、ハッと気づかされてます。
だからというて、庭のホタルブクロをじっくりと見ることしないわんちゃんなんです、あ~~ぁです。
by わんちゃん (2010-07-13 17:45)
わんちゃん
「ホタルブクロに蛍を入れて、先っちょをつまむ」
実際になさったんですねー。
このブログを書いていて、一番試してみたいことでした。
「ほ~~わ ほ~~わ」........いいですねー。
情報ありがとうございました。
幼い頃、私もホタルのいるところに住んだことがありました。
周りにホタルブクロはなかったようです。
捕まえて蚊帳の中に放して光るのを見ながら眠りました。
「そんなにジックリ見たことないです」私もそうでしたよ。
ブログを書く時ににわか勉強を少しして、それからやっと花を見直して、
何とかオートの写真を添えて書き上げてるだけです。
またいろいろ教えて下さいね。
by 夕菅 (2010-07-13 21:15)
夕菅さん、こんばんは~^^
ホタルブクロとヤマホタルブクロの違い、初めて知りました~^^
夕菅さんのブログへ伺う度に
お花のことを、また一つ知ることができて、すごく嬉しいです^^
学名のとこの意味も知れて良かった~
夕菅さんのとこで咲く白と薄紅色のホタルブクロ、素敵ですね~
白は見たことがあったのですが、薄紅色は初めてみました^^
私もホタルブクロ大好きで^^
昨年ゲットした子が、今年すごく元気に大きく成長してくれて~^^
カンパニュラ系も種類が豊富なので、気になる存在です^^
素敵なホタルブクロの姿とお話を伺えて、ほんと楽しかったです~
夕菅さん、ありがとうございますね~
by えっちゃん (2010-07-14 19:30)
えっちゃん ようこそ。
毎日雨が続きます。せっかく咲いた花々もうなだれてかわいそうです。
そんな中でホタルブクロは雨に強く、「アメフリバナ」の異名も頷けますね。
でもさすがに花も残り少なくなり、予告してしまった後編のためのサンプルが不足してがっかりです。
by 夕菅 (2010-07-14 23:40)