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テングチョウ [昆虫]

テングチョウ
 天狗蝶
 チョウ目タテハチョウ科テングチョウ亜科 
 学名:Libythea celtis
 前翅長:20-30 mmくらい。
 分布:北海道から沖縄本島までおよび朝鮮半島と台湾。
 幼虫の食草:エノキなど。

2013.11.17.日曜日。
一瞬、ひらひら〜と輝きが目の前を横切りました。
何だろう?とその先を追うと、モミジアオイの茎に枯葉が1枚。
テングチョウ1211wb.jpg

よく見ると触覚も脚もありました。
翅を開いてくれないかな〜。
だんだんカメラを近づけて開張を待ちます。
1分........2分........3分........。
あきらめてその場を離れました。
テングチョウ1212wb.jpg

またその場にもどりましがまだそのまま。
と、そのとき蝶が少し上にずれつつぱっと翅を開きました。
とまってから9分後の開張でした。
テングチョウ1220-1wb.jpg

焦茶色の地にオレンジ色の 大胆な模様。
前翅に2個づつある白班も新鮮な雰囲気です。
検索するとこれはタテハチョウ科の「テングチョウ」でした。
テングチョウ1220-2wb2.jpg

名のごとく頭部が天狗のように前方に伸びている蝶です。
下唇ひげ(パルピ)という器官で、他の蝶にもあるのですが、この蝶では特に長いのだそうです。
またテングチョウなどのタテハチョウは4本脚でとまる蝶としても知られています(2枚目の画像)。一番前の脚は退化して目立たないようです。
テングチョウ1212wb2.jpg

この蝶は成虫のまま越冬し、早春から飛びはじめます。
翅はたいてい閉じてとまるのですが日向ぼっこの時だけ開くそうです。
それも安心して日光浴できるときだけのようですから、カメラを向ける私を恐れなかったのでしょう。
淋しくなる冬の庭に時々訪れてほしいものです。

追記:日本のテングチョウは3亜種あるそうです。
  Libythea lepita celtoides (本土亜種)本州,四国,九州,対馬,屋久島に生息。
  Libythea lepita matsumurae(北海道亜種)
  Libythea lepita amamiana (南西諸島亜種)


コメント(14) 

コメント 14

とんちゃん

テングチョウですか!!!
本当に名前の通り天狗みたいですね。
枯れ葉そっくりに見えました。
太陽の日差しを浴びるために翅を開く!
閉じているときにはない美しい色を見せてくれましたね
横から見たときは4本脚で止まっているように見えました。
このままで越冬するんですね。
先日玄関前でウラギンシジミがじっとしたまま数日間いたのですがそっと日の当たるところに連れていってあげたらお日様の光を受け表翅を開いてくれました。
ひなたぼっこして英気を養ったようです。
ついでに蜂蜜を少し葉っぱに垂らしておいておきました。
その後無事に飛び立っていったみたい
夕菅さんのお庭でも温かな日差しを求めてたくさんやってきてくれれば楽しいですね!
by とんちゃん (2013-12-01 11:00) 

夕菅

とんちゃん コメントありがとうございました。
テングチョウはいい名前をもらいましたね。
タテハチョウの仲間はあまり人を恐れず、じっとしててくれるので助かります。
枯れ葉そっくりでしょう? 越冬には最適の擬態ですね。
玄関で寒さに戸惑っていたウラギンシジミ、日向へ連れて行ってもらって蜂蜜までご馳走になりまた元気に飛べたよう、優しヒトに出会えて幸いでした!
ウラギンシジミの雄は表の翅の色がテングチョウに似ていますね。

by 夕菅 (2013-12-01 18:39) 

703

この蝶も模様が変わっているから、見たら覚えているでしょうから、初めて! 
夕菅さんの庭にはいろいろ来てくれるんですね。
でもそれは、注意して見ていらっしゃるから分かるのであって、
私なんかバタバタしていて気づかないだけなんだろうか、
うちの庭はまだ「自然」のようではないからだろうかと、
昆虫や鳥をアップしてくださる度に、
夕菅さんのお庭は豊かだと感じています。


by 703 (2013-12-01 21:18) 

夕菅

703さん 今晩は!
11月13日伊吹山にも初冠雪があり、30日の庭は霜で真っ白でした。
花も少なくなった庭には蝶の影が目立ちます。
でも703さんのお庭ではまだまだいろんな花が咲いていますから蝶はいても目立たないのでしょう。
ブログを始めてから虫や鳥の存在に敏感になったのは確かです。
なんせ、花ネタがなくなったとき虫や鳥が繋いでくれますから(笑)。
by 夕菅 (2013-12-01 22:35) 

エフ・エム

テングチョウの翅はほんとうに大胆の模様ですね。蝶や蛾の翅の模様はそれぞれ個性があって、たいていはどれもたいへん美しいと感じています。それに翅のかたちもすばらしいです。
私の在住地では、見たことがありません。東京近郊にもいるはずなんですが。
by エフ・エム (2013-12-02 09:44) 

花咲かばあさん

これも初めて見る蝶でした。閉じた翅の枯葉そっくりの擬態にもびっくりです。それでもユウスゲさんには、見つかってしまった。
翅の表、裏?の模様も美しいですね。この模様も敵を威嚇するためのものでしょうか。蝶と蛾の違いもいろいろ、例外もあるようで、蝶にも夜行性があったり,蛾にも昼行性があったり、蝶のような色彩豊かな蛾もいたり
するようですね。
こうしてズ-ムインされた体を見ると、獣のようにも見えてきて、
一頭,二頭と数えるのもうなずけるように思います。
子どもたちの絵の中によく描かれる蝶ですが、海峡を渡る蝶もいたり、
姿、形とはずいぶん違ってたくましいですね。
ブログを見せていただくようになって、虫や鳥、花の見方が広がって
楽しいです。

by 花咲かばあさん (2013-12-02 10:51) 

夕菅

エフ・エム さん コメントありがとうございました。
テングチョウはたくさんいる所と青森県のように準絶滅危惧種に指定されている所とがあるようで、関東地方には比較的少ないのでしょうか。
閉じた枯葉模様も開いた大胆な模様もとても印象的でした。
こんなに近くで見ることが出来て幸せでした。
エフ・エム さんも出会えるといいですね。
by 夕菅 (2013-12-02 12:07) 

夕菅

花咲かおばさんもまだ見られたことがないのですね。
枯葉模様は身を隠すため、表のオレンジ色は警告色かと思います。
日向ぼっこの時は「食べたら毒だよ」と脅しながら堂々と全開しているように見えました。
たしかに蝶や蛾の頭部を拡大すると獣のように見えますね。
蝶は学術的には頭と数えるそうですが、ちょっと物々しくて一般的に新聞などでは匹で通用しているようです。
でもこのテングチョウは貫禄があるから、頭の方が合いそうですね。
このチョウも人生最初で最後の出会いかもしれません。
by 夕菅 (2013-12-02 12:33) 

多摩NTの住人

こんにちは。
ご無沙汰でした。
ようやく出てきました。
お見舞いのお言葉を頂き有り難うございました。
by 多摩NTの住人 (2013-12-03 17:27) 

夕菅

多摩NTの住人 さん ご退院おめでとうございました。
私の周りでは最もお元気な方でしたから本当に驚きましたが、順調に回復されてよかったですね。
次にカメラを持たれるときは新たな感動があると思います。
しばらくはブログもご気分の良いときだけ少しづつにして下さいね。
by 夕菅 (2013-12-03 23:08) 

ミセスサニー

なんと、こちらを読んでいたので見てすぐわかりました。我が家にも来ていました~!時期なのでしょうか、不思議なこと。
近づけないし、開いた姿のみの出会いでしたがうれしかったです。
これからも、暖かい日には成虫越冬のチョウに注意しようと思いました。
by ミセスサニー (2013-12-08 23:13) 

夕菅

ミセスサニーさん よかったですね〜。
この蝶は翅の模様が独特ですから一度見ると記憶に残りますね。
晩秋まで活動してそのまま越冬するようですから暖かい日に日光浴していたのかもしれません。

by 夕菅 (2013-12-09 12:09) 

リンちゃんママ

たくさんのお花や木のあるお庭にいろいろな蝶が訪れますね。蝶や蛾は皆リバーシブルのコートのように羽根を閉じている時と開いている時と違いとても面白いですね。私の目では肉眼で脚を観れないようです。
by リンちゃんママ (2013-12-10 21:55) 

夕菅

リンちゃんママさん コメントありがとうございました。
寂しくなった冬の庭にこんな訪問者があると心がぱっと明るくなります。
なるほどリバーシブルコートですね。脚は画像拡大しないとわかりません。
でも蝶の季節はもうお終い、これからは小鳥の季節です。
今年は初めて雄のジョウビタキが来てますので楽しみです。
by 夕菅 (2013-12-11 14:45) 

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