ニホンズイセン

ニホンズイセン
　　スイセン属　ヒガンバナ科
　　学名：Narcissus tazetta var. chinensis



もう30年も前から毎冬静かに咲く水仙。
お正月の生け花にも重宝な、どこから見ても和風の花。
これを正しくは「ニホンズイセン」といい、学名には　chinensisがつきます。
実はこの花は、地中海沿岸原産でシルクロードを通って中国へ、さらに日本へは室町時代に渡来したといわれています。
見掛けによらずこの花は帰化植物だったのです。このように古い時代に渡来したものは史前帰化植物と呼び、新しい帰化植物と区別されています。



花びらは６枚のように見えますが、外側３枚は萼、内側３枚が花弁です。
中央の黄色い盃状の部分は副花冠といわれ、花弁が変化したものです。
盃の中に花粉のついたおしべの先が３つ見えます。



めしべは？　別の花を覗いてみます。


何かありそうです。花を開いてみました。
するとおしべは3本ではなく、上下３本づつ付着していました。
まためしべは１本、先端が小さく３裂しています。
めしべの基部には子房があり、これを開くと中に白い胚珠がたくさんありました。（画面をクリックすると大きくなります。）


ニホンズイセンには種子が出来ず、球根で繁殖します。
花は香りよく、おしべには花粉が付着しています。
遠い祖先は種子を作っていたのだろうと想われました。



この写真は１年前満開の頃のものです。
今冬スイセンは例年より早く11月下旬から咲始めましたが、12月・１月と２度の雪に合い半分くらい折れてしまいました。
折れたところから切って室内に飾っていますが、雪は大敵、残念です。

コメント 4

雪は随分積もったのですね。こちらは降りそうな寒さでしたが全然降りませんでした。雪かきは苦手なので助かりました。

水仙が沢山さいて見事ですね。素敵な雪景色ですが、雪で倒れたのは残念でしたね。うちの庭には少しだけ水仙がありますが、今年の咲き始めはやはり例年より早いと感じていました。
水仙の綺麗なアップの写真を見て、昔々の「生物」の授業を思い出しました。

いまの学生さんの勉強は、パソコンから沢山情報を得ることが出来随分楽ではと思います。
by あすかのばば (2010-01-10 18:35) 

あすかちゃんのおばばさま

関東は降らなかったのですか。
今度の元旦の雪は今まで経験した事のない水っぽい雪でした。

道路や駐車場はあまり積もらず、降っては解けて助かったのですが、畑や芝の上はなかなか解けず、重いので枝が折れたり、倒れたりし、隅まで解けるのには１週ほどかかりました。
雪国のガーデニングはたいへんでしょうね。

パソコン図書館は本当に重宝ですね。
私も限りなく愛用させてもらっています。
　　　　　　　　　　　　また遊びに来て下さい。　　夕菅


by yuusuge (2010-01-10 23:12) 

うちの庭の日本水仙もいつもの年より早く咲きだして、今年のお正月は
蝋梅と、この日本水仙とで、部屋中甘い香りで酔いそうです。

イタリア語で小さいコヒ－カップ、ギリシャ語でギリシャ神話から美少年の
名前とかありますね。
繁殖が旺盛ですが、株分けをしないでいると花付きは悪くなるようです。
今年早く咲いたものは、二年まえに移植したもので、そのままに」しておいたものは背丈も低く、ようやく蕾を確認できるほどです。蕾の数もすくないようです。

暮れから正月にかけての雪にはびっくり、水仙の花には可愛そうでしたが
サンシュウの真っ赤な実に積もった景色はそれはそれは見事なものでした。
函館に住んでいたころ、街路樹のナナカマドの景色を思い出します。

三十一日の降り始めの雪は肉眼でも雪の結晶が確認でき、感激でした。
始めて見る雪に孫は不思議そうでしたが、娘が雪うさぎを作ってやっていましたが、孫より娘がはしゃいでいたようです。

今年もどんなお話や、美しい写真が拝見できるかと楽しみです。





by 花咲かばあさん (2010-01-12 01:04) 

花咲かおばさん
お孫さんと雪うさぎを作ってのお正月、一番嬉しそうだったのは
やっぱり　おば◯◯◯　だったのではないでしょうか？
楽しい笑い声が聞こえてきそうです。

水仙はうちでは原則放りっぱなしで、どんどん殖えていきます。
但し例外もあるようで、ハナミズキの下は昨年より減ってしまいま
した。
赤い実はサンシュユ（山茱萸）でしょうか。これに雪が積もったら
たしかに美しいでしょうね。残念ながらうちのサンシュユはあまり
実がなりません。

夕菅の庭の花、もう大分紹介してきました。
今年の分があるかどうか、心配です。　本年もどうぞよろしく。


by yuusuge (2010-01-12 16:24)