ユウスゲとキスゲフクレアブラムシ [昆虫]
ユウスゲ 夕菅
ワスレグサ科(←ユリ科)ワスレグサ属、 別名:キスゲ
1993年以来23年、毎年咲いているユウスゲ、ブログにも5回目の登場です。
2009年ユウスゲ、2009年ユウスゲの人工授粉、
2012年ユウスゲ2世、2014年ユウスゲ開花。
今年は咲き始めの頃雨が多くまた特に繁忙な時期と重なって良い写真が撮れませんでした。初めの2枚は未公開と思しき過去の写真です。
雨上がりの夕。
3花揃い咲き、左の1輪は昨日の花。
夕方3時頃から蕾が開き始めます(15時27分)。
せっかくたくさん開花するのにこの日もまた雨(17時16分)。
今年は古い親株より2世群の方が元気でした。
実は今年はユウスゲとの競演を夢見てツキミソウの苗を隣に植えのです。
しかし、残念ながらユウスゲが咲き始めた頃、ツキミソウは咲き終わろうとしていました。
また予想に反してツキミソウは草丈が小さく競演は無理でした。
辛うじてコラボが見られた夜。
白い花がツキミソウ、ピンクの花はヒルザキツキミソウです(6月29日)。
今年特筆すべきはユウスゲに取り付いたアブラムシです。
花茎にびっしりついた白点、ツキミソウには皆無でユウスゲにだけ寄生しています。
キスゲフクレアブラムシ
カメムシ目ヨコバイ亜目のアブラムシ科
学名:Indomegoura indica
別名:ゴンズイノフクレアブラムシ
ワスレグサ属の植物の花茎や蕾から吸汁して繁殖する大型アブラムシ。
大きさ 約4mm。
大小様々、白や黄色の大きなアブラムシが花茎に張り付いています。
これがキスゲフクレアブラムシ。
ワスレグサ属の花期以外はゴンズイやミツバウツギに寄生するそうです。
蕾が膨らんでくるとその周りにもびっしり付きます。
小さな若い個体は黄色、間も無く白い粉をまぶした様になります。
脱皮したばかりの黄色いキスゲフクレアブラムシ。
大型のものは無翅成虫として寄生した花茎で胎生♀を生んで繁殖するそうです。
拡大しました。
後部左右に突出しているのは角状管。ここからは警報フェロモンが出るそうです。
近似のミツバウツギフクレアブラムシはこの管の中央部が膨らんでいることで鑑別されます。
室内で観察しようと袋に入れて持ち帰りました。
体色は橙赤色。自ら分泌したロウ状物質で覆われて白く見えるのです。
茎の上では動かなかった幼虫が紙の上では勢い良く動き回ります。
透明の大きな羽を持つ有翅型の成虫が見たかったのですが確認できませんでした。
有翅型はロウ状物質を分泌しないそうです。
この画像の上部の橙赤色のアブラムシの右に翅のようなものが見えます。
ひょっとして有翅型でしょうか?
アブラムシの天敵はテントウムシ。
でもこのアブラムシの大群の中で姿を見たのはこのこの2紋のナミテントウ1頭だけでした。
天敵としてはヒラタアブの幼虫も知られています。
夜のユウスゲを見に行った時、小さなガが多数飛んでいました。
たまたま写っていた写真はガの口吻がアブラムシに刺さっているかのようです(?)。
ユウスゲを守るためにキスゲフクレアブラムシを駆除しなければなりません。
右手に古布を持ってこすり落としつつ、左手で開いたポリ袋で受けました。
どうしても一部は落ちますがやむを得ません。
すると翌日、また上の方に群れを成したアブラムシを見つけて唖然としました。
動けないかに見えて、実は達者な脚で落ちた虫たちが移動したのでしょう。
後で調べた駆除法としては牛乳をスプレイで掛けるのがよさそうです。
キスゲフクレアブラムシはユウスゲの他にも諸々のヘメロカリス(ワスレグサ属)に寄生します。
ワスレグサ科(←ユリ科)ワスレグサ属、 別名:キスゲ
1993年以来23年、毎年咲いているユウスゲ、ブログにも5回目の登場です。
2009年ユウスゲ、2009年ユウスゲの人工授粉、
2012年ユウスゲ2世、2014年ユウスゲ開花。
今年は咲き始めの頃雨が多くまた特に繁忙な時期と重なって良い写真が撮れませんでした。初めの2枚は未公開と思しき過去の写真です。
雨上がりの夕。
3花揃い咲き、左の1輪は昨日の花。
夕方3時頃から蕾が開き始めます(15時27分)。
せっかくたくさん開花するのにこの日もまた雨(17時16分)。
今年は古い親株より2世群の方が元気でした。
実は今年はユウスゲとの競演を夢見てツキミソウの苗を隣に植えのです。
しかし、残念ながらユウスゲが咲き始めた頃、ツキミソウは咲き終わろうとしていました。
また予想に反してツキミソウは草丈が小さく競演は無理でした。
辛うじてコラボが見られた夜。
白い花がツキミソウ、ピンクの花はヒルザキツキミソウです(6月29日)。
今年特筆すべきはユウスゲに取り付いたアブラムシです。
花茎にびっしりついた白点、ツキミソウには皆無でユウスゲにだけ寄生しています。
キスゲフクレアブラムシ
カメムシ目ヨコバイ亜目のアブラムシ科
学名:Indomegoura indica
別名:ゴンズイノフクレアブラムシ
ワスレグサ属の植物の花茎や蕾から吸汁して繁殖する大型アブラムシ。
大きさ 約4mm。
大小様々、白や黄色の大きなアブラムシが花茎に張り付いています。
これがキスゲフクレアブラムシ。
ワスレグサ属の花期以外はゴンズイやミツバウツギに寄生するそうです。
蕾が膨らんでくるとその周りにもびっしり付きます。
小さな若い個体は黄色、間も無く白い粉をまぶした様になります。
脱皮したばかりの黄色いキスゲフクレアブラムシ。
大型のものは無翅成虫として寄生した花茎で胎生♀を生んで繁殖するそうです。
拡大しました。
後部左右に突出しているのは角状管。ここからは警報フェロモンが出るそうです。
近似のミツバウツギフクレアブラムシはこの管の中央部が膨らんでいることで鑑別されます。
室内で観察しようと袋に入れて持ち帰りました。
体色は橙赤色。自ら分泌したロウ状物質で覆われて白く見えるのです。
茎の上では動かなかった幼虫が紙の上では勢い良く動き回ります。
透明の大きな羽を持つ有翅型の成虫が見たかったのですが確認できませんでした。
有翅型はロウ状物質を分泌しないそうです。
この画像の上部の橙赤色のアブラムシの右に翅のようなものが見えます。
ひょっとして有翅型でしょうか?
アブラムシの天敵はテントウムシ。
でもこのアブラムシの大群の中で姿を見たのはこのこの2紋のナミテントウ1頭だけでした。
天敵としてはヒラタアブの幼虫も知られています。
夜のユウスゲを見に行った時、小さなガが多数飛んでいました。
たまたま写っていた写真はガの口吻がアブラムシに刺さっているかのようです(?)。
ユウスゲを守るためにキスゲフクレアブラムシを駆除しなければなりません。
右手に古布を持ってこすり落としつつ、左手で開いたポリ袋で受けました。
どうしても一部は落ちますがやむを得ません。
すると翌日、また上の方に群れを成したアブラムシを見つけて唖然としました。
動けないかに見えて、実は達者な脚で落ちた虫たちが移動したのでしょう。
後で調べた駆除法としては牛乳をスプレイで掛けるのがよさそうです。
キスゲフクレアブラムシはユウスゲの他にも諸々のヘメロカリス(ワスレグサ属)に寄生します。
2015-08-03 23:10
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オオスカシバの幼虫 [昆虫]
ヤエクチナシの花の左下にあるのは何でしょう?
果実ではありません。
柔らかい花弁が食べられ丸坊主になっています。
犯人は誰?
蕾が頭から食べられたようです。萼片も右の花に2枚しか残っていません。
蕾や柔かい葉を選んで食べています。
出た〜!!!
これぞ、犯人! オオスカシバの幼虫でした。
丸々太った大きな体で花弁にむしゃぶりついています。
幼虫は長さ約6cm。
左が頭部、続く胸部には爪のある胸脚が3対、腹部には腹脚が4対と尾脚1対、さらに尾角が突出しています。
黄緑色に赤い斑点(気門)、表面は光沢があって、オオスカシバは幼虫の時からおしゃれな感じです。
袋状の腹脚が枝にぴったり付いています。
よく見るとあっちにも、こっちにもいました〜。
腹脚で吸盤のように固定されて逆さになっても落ちません。
幼虫は黄緑色ばかりではなく褐色の個体もあるそうです。
5月9日、オオスカシバがヤエクチナシの周りを飛び回っていました。
この腰の動きは産卵のようです。
その後、確かにヤエクチナシの若葉の裏に卵を発見!
この卵が孵って育った幼虫もこの中にいるかもしれません。
これは2012年に載せたオオスカシバの画像です。
この成虫は庭に来る昆虫の中では美しい虫として歓迎したいくらいです。
でもそうするとヤエクチナシが全滅しそう。それも困ります。
オオスカシバを助けるか、ヤエクチナシを守るか、大変悩ましい選択になりました。
結論は転居。
幼虫は葉が柔らかなヤエクチナシから自生の大株のクチナシへ移住してもらいました。
果実ではありません。
柔らかい花弁が食べられ丸坊主になっています。
犯人は誰?
蕾が頭から食べられたようです。萼片も右の花に2枚しか残っていません。
蕾や柔かい葉を選んで食べています。
出た〜!!!
これぞ、犯人! オオスカシバの幼虫でした。
丸々太った大きな体で花弁にむしゃぶりついています。
幼虫は長さ約6cm。
左が頭部、続く胸部には爪のある胸脚が3対、腹部には腹脚が4対と尾脚1対、さらに尾角が突出しています。
黄緑色に赤い斑点(気門)、表面は光沢があって、オオスカシバは幼虫の時からおしゃれな感じです。
袋状の腹脚が枝にぴったり付いています。
よく見るとあっちにも、こっちにもいました〜。
腹脚で吸盤のように固定されて逆さになっても落ちません。
幼虫は黄緑色ばかりではなく褐色の個体もあるそうです。
5月9日、オオスカシバがヤエクチナシの周りを飛び回っていました。
この腰の動きは産卵のようです。
その後、確かにヤエクチナシの若葉の裏に卵を発見!
この卵が孵って育った幼虫もこの中にいるかもしれません。
これは2012年に載せたオオスカシバの画像です。
この成虫は庭に来る昆虫の中では美しい虫として歓迎したいくらいです。
でもそうするとヤエクチナシが全滅しそう。それも困ります。
オオスカシバを助けるか、ヤエクチナシを守るか、大変悩ましい選択になりました。
結論は転居。
幼虫は葉が柔らかなヤエクチナシから自生の大株のクチナシへ移住してもらいました。
2015-07-23 17:43
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瑠璃色のカメムシとハムシ [昆虫]
ルリクチブトカメムシ
瑠璃口太亀虫
カメムシ目 カメムシ科
Zicrona caerulea
大きさ: 6~9mm
分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
時期:6~10月
4月下旬、ポットで育苗したツキミソウを花壇のヒルザキツキミソウの隣に植えている時、きれいな瑠璃色が視界に入りました。
何でしょう? 形はカメムシ、でも瑠璃色のカメムシは今まで見たことがありません。
先ずは1枚証拠写真。
どんどん動き回っています。
あっ!飛びそう!
「カメムシの前翅は根元は固く、先端は透明で柔らかい」ことが判ります。
スナップエンドウを入れるはずだったポリ袋にうまく入ってくれました。
室内で検索・観察することにしましょう。途中でヒラドツツジの花殻を入れました。
「カメムシ・瑠璃色」と入力すると「ルリクチブトカメムシ」が出ました。
なんと無臭でハムシを食べてくれるそうです。
カメムシを机の上に放しました。確かに臭いません。
ツツジの絨毯の上で小休止、触覚を180度に開いて考えているようです。
机の上を検索、これは何だろう?
一方の触覚を両前肢で挟んで測定しているかのよう。
開いたり閉じたりを繰り返しました。
室内の光では瑠璃色がきれいに出ません。
また益虫とわかったら早く元の位置へ戻さねばなりません。
まず芝生の上に放して撮影。午後の光に瑠璃色が輝きます。
上から見ると5角形。
撮影後ツキミソウのところへ帰しました。「がんばってね。」
6月初め、穴が空いたツキミソウの葉の上に赤い色が見えました。
ルリクチブトカメムシの幼虫でした!
ここで育っていたとは知りませんでした。成虫で越冬するそうです。
さらに小さな赤い幼虫、何と獲物を突き刺しているようです。
幼虫のうちからもう狩りをするのですね。
瑠璃色の成虫が狙っているのは同じく瑠璃色のハムシ。
画面右上にそれらしき小さな瑠璃色の影が見えます。
せっかく咲いたツキミソウの葉は穴がいっぱい。
この穴を開けたのが瑠璃色のハムシだったのですね。
アカバナトビハムシ(アカバナカミナリハムシ)
赤花跳葉虫
Altica oleracea (Linnaeus, 1758)
「瑠璃色のハムシ」を検索しました。
食草がアカバナ科ですからこれでよさそうです。
(アカバナ科:ツキミソウ、マツヨイグサ、ユウゲショウなどのマツヨイグサ属を含む)
体長4mm弱。画像は精一杯拡大しています。
光によってはこのように黒っぽく見えることもあります。
何やら思案顔。
あ、跳びます。
このハムシは捕獲しようと近ずくとピッと跳んで姿を隠します。
だからトビハムシでしょう。
6月7日午後見に行くとまだアカバナトビハムシが1匹...2匹...3匹...。
もともとヒルザキツキミソウにいたようですが、植えたばかりのツキミソウの方が葉が柔らかく好まれてしまったようです。下は交尾中。
カミナリハムシ(オオカミナリトビハムシ)
雷葉虫
Altica cyanea (Weber, 1801)
隣の株に目を移すと大きなハムシが輝いていました。
瑠璃色が明るく青みがかってとてもきれいです。
上から見るとアカバナトビハムシの4倍くらいあるように見えます。
思わずまたポリ袋の口を開いて下から受けながら葉を下げてポン!
大きなハムシが捕獲できました。
袋の上から測ると体長約6mm。
検索するとこれもマツヨイグサを食草とするカミナリハムシのようです。
これは何?
ツキミソウの花芽の一番柔らかいところを食べています。
体長5mm。これがアカバナトビハムシの幼虫のようです。
一度確認すると他にも多々見つかりました。
それでもルリクチブトカメムシに助けられているのでしょう、ツキミソウの葉の新しい穴は少なくなり、無傷のツキミソウの花が咲き続けています。
ハムシは日本に分布するものだけでも660種もいるそうです。
その中には瑠璃色のハムシがたくさんいます。
それらを食べるルリクチブトカメムシも瑠璃色。
これは体色を似せて捕食しやすくするための擬態とも言われているようです。
今回はツキミソウの葉を食べる瑠璃色のハムシ2種、そのハムシを食べる瑠璃色のカメムシとその幼虫たちを見ることができました。
瑠璃口太亀虫
カメムシ目 カメムシ科
Zicrona caerulea
大きさ: 6~9mm
分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
時期:6~10月
4月下旬、ポットで育苗したツキミソウを花壇のヒルザキツキミソウの隣に植えている時、きれいな瑠璃色が視界に入りました。
何でしょう? 形はカメムシ、でも瑠璃色のカメムシは今まで見たことがありません。
先ずは1枚証拠写真。
どんどん動き回っています。
あっ!飛びそう!
「カメムシの前翅は根元は固く、先端は透明で柔らかい」ことが判ります。
スナップエンドウを入れるはずだったポリ袋にうまく入ってくれました。
室内で検索・観察することにしましょう。途中でヒラドツツジの花殻を入れました。
「カメムシ・瑠璃色」と入力すると「ルリクチブトカメムシ」が出ました。
なんと無臭でハムシを食べてくれるそうです。
カメムシを机の上に放しました。確かに臭いません。
ツツジの絨毯の上で小休止、触覚を180度に開いて考えているようです。
机の上を検索、これは何だろう?
一方の触覚を両前肢で挟んで測定しているかのよう。
開いたり閉じたりを繰り返しました。
室内の光では瑠璃色がきれいに出ません。
また益虫とわかったら早く元の位置へ戻さねばなりません。
まず芝生の上に放して撮影。午後の光に瑠璃色が輝きます。
上から見ると5角形。
撮影後ツキミソウのところへ帰しました。「がんばってね。」
6月初め、穴が空いたツキミソウの葉の上に赤い色が見えました。
ルリクチブトカメムシの幼虫でした!
ここで育っていたとは知りませんでした。成虫で越冬するそうです。
さらに小さな赤い幼虫、何と獲物を突き刺しているようです。
幼虫のうちからもう狩りをするのですね。
瑠璃色の成虫が狙っているのは同じく瑠璃色のハムシ。
画面右上にそれらしき小さな瑠璃色の影が見えます。
せっかく咲いたツキミソウの葉は穴がいっぱい。
この穴を開けたのが瑠璃色のハムシだったのですね。
アカバナトビハムシ(アカバナカミナリハムシ)
赤花跳葉虫
Altica oleracea (Linnaeus, 1758)
「瑠璃色のハムシ」を検索しました。
食草がアカバナ科ですからこれでよさそうです。
(アカバナ科:ツキミソウ、マツヨイグサ、ユウゲショウなどのマツヨイグサ属を含む)
体長4mm弱。画像は精一杯拡大しています。
光によってはこのように黒っぽく見えることもあります。
何やら思案顔。
あ、跳びます。
このハムシは捕獲しようと近ずくとピッと跳んで姿を隠します。
だからトビハムシでしょう。
6月7日午後見に行くとまだアカバナトビハムシが1匹...2匹...3匹...。
もともとヒルザキツキミソウにいたようですが、植えたばかりのツキミソウの方が葉が柔らかく好まれてしまったようです。下は交尾中。
カミナリハムシ(オオカミナリトビハムシ)
雷葉虫
Altica cyanea (Weber, 1801)
隣の株に目を移すと大きなハムシが輝いていました。
瑠璃色が明るく青みがかってとてもきれいです。
上から見るとアカバナトビハムシの4倍くらいあるように見えます。
思わずまたポリ袋の口を開いて下から受けながら葉を下げてポン!
大きなハムシが捕獲できました。
袋の上から測ると体長約6mm。
検索するとこれもマツヨイグサを食草とするカミナリハムシのようです。
これは何?
ツキミソウの花芽の一番柔らかいところを食べています。
体長5mm。これがアカバナトビハムシの幼虫のようです。
一度確認すると他にも多々見つかりました。
それでもルリクチブトカメムシに助けられているのでしょう、ツキミソウの葉の新しい穴は少なくなり、無傷のツキミソウの花が咲き続けています。
ハムシは日本に分布するものだけでも660種もいるそうです。
その中には瑠璃色のハムシがたくさんいます。
それらを食べるルリクチブトカメムシも瑠璃色。
これは体色を似せて捕食しやすくするための擬態とも言われているようです。
今回はツキミソウの葉を食べる瑠璃色のハムシ2種、そのハムシを食べる瑠璃色のカメムシとその幼虫たちを見ることができました。
2015-06-09 23:29
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モンキアゲ・アオスジアゲハ [昆虫]
モンキアゲハ
紋黄揚羽
チョウ目アゲハチョウ科
学名: Papilio helenus
大きさ:前翅長50 - 75mm。日本に分布するチョウとしては最大級のチョウ。
時期:4〜10月 この間2〜3回発生、蛹で越冬。
分布:インド、ヒマラヤ山脈、東南アジアと周辺の島嶼、中国、台湾、日本。
幼虫の食草:ミカン科植物
ヒラドツツジの上を大きな黒いチョウが飛んでいるいるのに気付きました。
またナガサキアゲハかと思いましたが明るい白い斑点が見えます。
やっと瞬時静止。
やはり、大きな白い斑紋、これはナガサキアゲハにはなかったはずです。
あとで調べるとモンキアゲハ、初めて見たチョウでした。
大きな白色班とその周りの小さな三日月状の赤い斑紋が特徴です。
(画像はいつも画面をクリックすると大きくなります。)
尾状突起があります。これもナガサキアゲハにはありません。
モンキアゲハには春型と夏型があり、春型の方がやや小型。
また雄の方が黒色が濃いとか赤班は雌の方が大きいとかの記述もありますが、例外も多く不確実で、雌雄の判定は生殖器によるようです。
ボケボケですがこの大きな白い斑紋を見ればモンキアゲハが疑えそうです。
ナガサキアゲハについては2012年6月8日の記事にしました。
このモンキアゲハもナガサキアゲハと同じく南方系のチョウです。
日本では主に関東以西に分布していますが、2011 年の 日本自然保護協会 の調査で新潟県・宮城県まで拡大したことが確認されました。
アオスジアゲハ
青条揚羽
アゲハチョウ科アオスジアゲハ属
学名: Graphium sarpedo
大きさ:前翅長 30-45mm
時期:5-10月、この間3-4回発生、蛹で越冬。
分布:東アジア、東南アジア、オーストラリア北部
幼虫の食草:クスノキ科植物
アオスジアゲハは2013年10月6日、庭のブットレアに来た時の画像です。
モンキアゲハやナガサキアゲハの3分の2ほどの大きさですが、動きの早さは5割増しのように思えます。
この日は珍しくブットレアの花の蜜をゆったりと吸っていました。
翅は黒色、前翅と後翅に青緑色の斑紋が帯のように並んでいます。
青緑色の部分には鱗粉がなく、透き通った輝くような青緑色です。
アオスジアゲハも翅班から雌雄を判定することはできないようです。
大きな目があどけない。
懸命に吸蜜中! 口吻には白い花粉が付いています。
いつも目まぐるしいほどに飛び回って撮らせてくれないアオスジアゲハ、こんなにゆっくり撮れたのは初めてです。
この時はすでに10月、活動期も終盤だったからでしょうか。
同じく2011 年の日本自然保護協会の調査ではアオスジアゲハは秋田県にまで分布したようです。但し長野県ではアオスジアゲハもモンキアゲハも報告されていないそうです。
大きなチョウが庭を飛び回るのを見ると何だかとてもうれしくなります。
でもカラスアゲハどころか、クロアゲハもまだ確認できていません。
ウマノスズクサを育てたらジャコウアゲハが来てくれるでしょうか?
紋黄揚羽
チョウ目アゲハチョウ科
学名: Papilio helenus
大きさ:前翅長50 - 75mm。日本に分布するチョウとしては最大級のチョウ。
時期:4〜10月 この間2〜3回発生、蛹で越冬。
分布:インド、ヒマラヤ山脈、東南アジアと周辺の島嶼、中国、台湾、日本。
幼虫の食草:ミカン科植物
ヒラドツツジの上を大きな黒いチョウが飛んでいるいるのに気付きました。
またナガサキアゲハかと思いましたが明るい白い斑点が見えます。
やっと瞬時静止。
やはり、大きな白い斑紋、これはナガサキアゲハにはなかったはずです。
あとで調べるとモンキアゲハ、初めて見たチョウでした。
大きな白色班とその周りの小さな三日月状の赤い斑紋が特徴です。
(画像はいつも画面をクリックすると大きくなります。)
尾状突起があります。これもナガサキアゲハにはありません。
モンキアゲハには春型と夏型があり、春型の方がやや小型。
また雄の方が黒色が濃いとか赤班は雌の方が大きいとかの記述もありますが、例外も多く不確実で、雌雄の判定は生殖器によるようです。
ボケボケですがこの大きな白い斑紋を見ればモンキアゲハが疑えそうです。
ナガサキアゲハについては2012年6月8日の記事にしました。
このモンキアゲハもナガサキアゲハと同じく南方系のチョウです。
日本では主に関東以西に分布していますが、2011 年の 日本自然保護協会 の調査で新潟県・宮城県まで拡大したことが確認されました。
アオスジアゲハ
青条揚羽
アゲハチョウ科アオスジアゲハ属
学名: Graphium sarpedo
大きさ:前翅長 30-45mm
時期:5-10月、この間3-4回発生、蛹で越冬。
分布:東アジア、東南アジア、オーストラリア北部
幼虫の食草:クスノキ科植物
アオスジアゲハは2013年10月6日、庭のブットレアに来た時の画像です。
モンキアゲハやナガサキアゲハの3分の2ほどの大きさですが、動きの早さは5割増しのように思えます。
この日は珍しくブットレアの花の蜜をゆったりと吸っていました。
翅は黒色、前翅と後翅に青緑色の斑紋が帯のように並んでいます。
青緑色の部分には鱗粉がなく、透き通った輝くような青緑色です。
アオスジアゲハも翅班から雌雄を判定することはできないようです。
大きな目があどけない。
懸命に吸蜜中! 口吻には白い花粉が付いています。
いつも目まぐるしいほどに飛び回って撮らせてくれないアオスジアゲハ、こんなにゆっくり撮れたのは初めてです。
この時はすでに10月、活動期も終盤だったからでしょうか。
同じく2011 年の日本自然保護協会の調査ではアオスジアゲハは秋田県にまで分布したようです。但し長野県ではアオスジアゲハもモンキアゲハも報告されていないそうです。
大きなチョウが庭を飛び回るのを見ると何だかとてもうれしくなります。
でもカラスアゲハどころか、クロアゲハもまだ確認できていません。
ウマノスズクサを育てたらジャコウアゲハが来てくれるでしょうか?
2015-05-23 23:50
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サクラタデと昆虫達 [昆虫]
サクラタデと昆虫達
サクラタデは昆虫にも好かれます。
いろんな昆虫が蜜を吸いに来ますが動きが早くて撮れません。
運良く撮れてもまた名前がわからず後で悩むことになります。
今日の画像も間違っていましたらお教えいただけますようお願いします。
ヒラタアブの仲間は比較的撮りやすい昆虫です。
しかし同定はむつかしいですね。
これはホソヒラタアブのようです。
光を受けて翅が輝いていました。
何とか正面からも写せました。
左右の複眼が離れているから雌でしょう。
右の翅が半分無くて痛々しいセイヨウミツバチ。
また大きな複眼はアシブトハナアブでしょうか。
早足でついていけなかったヒメカメノコテントウ。
キチョウがたくさん飛んでいます。
庭にシラハギが繁ってきましたからここで孵っているのかもしれません。
キチョウは最近、南西諸島のミナミキチョウと区別してキタキチョウともいわれます。
じっくり吸蜜中のキタキチョウ。
これは?
サクラタデの根元に白いものがついています。
困ったことにこれはカイガラムシ。
近くの矮性サルスベリにたくさんついてブラシで擦り落としたばかりです。
まだ1株だけのようですから株ごと処分しました。
カイガラムシは種類も多く退治もしにくく今後の難題です。
初めは古いサルスベリのスス病と合併、ついでベランダに置いたカリアンドラ・エマルギナタ、さらにミカンやゲッケイジュなどに発生して困っています。
カイガラムシはいろいろ種類もあるようですが、私にとっては難解で気味悪い昆虫で、同定や退治に乗り気になれません。
サクラタデは昆虫にも好かれます。
いろんな昆虫が蜜を吸いに来ますが動きが早くて撮れません。
運良く撮れてもまた名前がわからず後で悩むことになります。
今日の画像も間違っていましたらお教えいただけますようお願いします。
ヒラタアブの仲間は比較的撮りやすい昆虫です。
しかし同定はむつかしいですね。
これはホソヒラタアブのようです。
光を受けて翅が輝いていました。
何とか正面からも写せました。
左右の複眼が離れているから雌でしょう。
右の翅が半分無くて痛々しいセイヨウミツバチ。
また大きな複眼はアシブトハナアブでしょうか。
早足でついていけなかったヒメカメノコテントウ。
キチョウがたくさん飛んでいます。
庭にシラハギが繁ってきましたからここで孵っているのかもしれません。
キチョウは最近、南西諸島のミナミキチョウと区別してキタキチョウともいわれます。
じっくり吸蜜中のキタキチョウ。
これは?
サクラタデの根元に白いものがついています。
困ったことにこれはカイガラムシ。
近くの矮性サルスベリにたくさんついてブラシで擦り落としたばかりです。
まだ1株だけのようですから株ごと処分しました。
カイガラムシは種類も多く退治もしにくく今後の難題です。
初めは古いサルスベリのスス病と合併、ついでベランダに置いたカリアンドラ・エマルギナタ、さらにミカンやゲッケイジュなどに発生して困っています。
カイガラムシはいろいろ種類もあるようですが、私にとっては難解で気味悪い昆虫で、同定や退治に乗り気になれません。
2014-11-05 18:45
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オミナエシに集る虫達とスズバチ [昆虫]
この庭のオミナエシはヤエザクラの蔭になって辛うじて毎年1本咲くという状態です。
それでも今年も7月からず〜っと咲き続けています(7月27日)。
オミナエシは虫に好かれる花です。
いろんな昆虫が訪れていますが、微風にもゆれてなかなか写真が撮れません。
ハナバチは常連さん。
アリもよく見掛けます。
9月になってもまだまだ蕾ができては開花しています(9月19日)。
この日のお客さんはこのハチ。
調べたら
間違いでした。正しくは「ミカドトックリバチ」。
ミカドトックリバチ
学名:Eumenes micado スズメバチ科 ドロバチ亜科
体長:10〜15mm
この腹部のくびれの危ういバランスが見事!
体は黒色、腹部に2本の黄色い縞模様と胸部背面の黄色斑が特徴です。
枯れ草の茎や壁などにやとっくり形の巣を作ります。
この日は花の蜜を食べにきたようで、スズメバチ科ながら攻撃性はないそうです。
このハチを見て、以前軒下に面白い巣をつくったハチを思い出しました。
早速過去の画像を探しました。
これです!(2009.6.29.)
高さ3m余の軒下の隅に泥が壷型に盛り上げられていました。
その近くに黒い昆虫がいます。これはやはり、スズバチでした。
スズバチ
学名:Eumenes decorata スズメバチ科 ドロバチ亜科
体長:18〜30mm
ミカドトックリバチより大きく、橙色の独特の斑紋があります。
雌雄よく似ていますがオスの頭楯は黄色・メスは橙黄色だそうです。
この画像からは頭楯は判定不能ですが、巣を作るのは雌ということです。
10日後、さらに泥が加えられて大きな巣ができていました。
残念ながらこの後は観察記録がありません。
ネット検索によればこの巣の中に1個の卵を産み、ガの幼虫などを次々と数匹運んで来て壷の入り口から押し込みます。その後さらに泥を重ねて、入り口も封鎖するそうです。
その中で卵は孵化、幼虫から蛹になり、羽化して巣の一部に穴を開けて脱出します。
今回見上げても新しい壷型の巣はありません。
もう子ども達が巣立った後と思われる穴の空いたハウスが大小いろいろありました。
この画像では3連の膨らみがあり、右のはまだかなと気になりますが確認できません。
スズバチはこの庭で代々生きていたのですね。
スズバチの名はこの巣の形が土鈴に似ていることに由来するそうです。
窓枠にできたこの造形もスズバチの巣のようです。
ここは雨が当たりますがこの状態のまま残っています。
運んだ土を成形する時、唾液を出して固めているため丈夫で雨が降っても崩れないそうです。
オミナエシは日当りの良い広い空間でのびのび育てたいですね。
うちの1株も来年は移植しないとかわいそうです。
これは近くの公園の遊歩道で咲き誇っていたオミナエシです。
昨夜記事を公開した後、スズバチの体長が気になりました。
オミナエシの花に比べて体長18〜30mmというのは大き過ぎます。
今朝調べてみるととっくり型の巣を作るドロバチの中にまたいろいろあり、日本に60種以上いるようです。(岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)のドロバチ図鑑には10種以上掲載。)
今年のはミカドトックリバチとわかり、大急ぎで訂正しました。
まだまだ誤りがあるかもしれません。またお教えいただけますようお願いいたします。
いつもご迷惑をおかけして申し訳ありません。
2014-09-30 23:30
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ヤマトシジミ [昆虫]
ヤマトシジミ
大和小灰蝶、大和蜆蝶
学名:Pseudozizeeria maha、シノニムZizeeria maha
分布:本州・四国・九州・沖縄
時期:3-11月
大きさ:前翅長 9-16mm
食草:カタバミ
酷暑にもめげずユーパトリウム セレスチナム(青色フジバカマ、宿根草) が満開です。
飛び交っているのはヤマトシジミのワンペアー。
やっと揃って花に止まりました。
下の青みがかった翅の方がオス、上の黒っぽい翅がメスです。
翅の裏側にはたくさんの黒い斑点があります。オスは翅裏もやや青っぽく見えます。
この斑点の並び方と目の色からルリシジミと鑑別できます。
メスは翅裏がやや褐色調に見えます。
翅の表側は黒っぽいはずですがこれではわかりません。
ユーパトリウムからトレニアに飛び移ったメスが、少しだけ翅を拡げ始めました。
もう1息!
やっと半開です。やや青みがかった黒い翅。
これ以上は開かず飛んで行ってしまいました。
チョウ達は37℃近い暑さの中を休み無く飛び回り、シャッターチャンスを与えてくれません。
じりじりと照りつける真夏の太陽に我慢できず、室内で過去の画像を探すことにしました。
ヤマトシジミは年5〜6回発生し、季節によって翅の色模様が変化するそうです。
2013年8月26日。
翅の縁の黒い部分が巾広くなって黒っぽい印象を受けます。
これが高温期(夏型)のオスの特徴のようです。
これは2010年10月31日、メランポジウムの蜜を吸いにきた低温期(秋型)のオスです。
高温期のオスに比べると、黒の縁取りの巾が驚く程狭くなっています。
一瞬、まだ見た事がない「ルリシジミ」?と思った程、蒼い翅が美しい!
しかし、翅裏の模様は高温期のオスと変らず、ルリシジミとは異なります。
これは秋型のメスでしょうか?
2011年10月16日。低温期にはメスも翅の表側が青く見えます。
ヤマトシジミの食草はカタバミだそうです。
庭のカタバミにも卵や幼虫が見つかるでしょうか。
見回すとユーパトリウムから2mほどのレンガの間にカタバミの葉が見えました。
草取りを兼ねて直ぐさま抜去、涼しいところで観察することにしました。
確かに、葉裏に卵らしい白い点が見えました。
ピンぼけですが思い切り拡大しました。
ヤマトシジミの卵の疑い濃厚です。
上は孵化の後の抜け殻、下は食痕。肉眼ではこれらも卵かと思いました(追加画像)。
ヤマトシジミは庭でしばしば見掛けますが、動きが早くてなかなか撮影できません。
今回検索によって食草がカタバミであることを初めて知りました。
うちの庭の芝生やレンガの間にはカタバミがいっぱい出てきて悩みの種。
それでヤマトシジミも多かったのですね!
今日は卵らしい画像を得ましたので合わせてまとめました。
大和小灰蝶、大和蜆蝶
学名:Pseudozizeeria maha、シノニムZizeeria maha
分布:本州・四国・九州・沖縄
時期:3-11月
大きさ:前翅長 9-16mm
食草:カタバミ
酷暑にもめげずユーパトリウム セレスチナム(青色フジバカマ、宿根草) が満開です。
飛び交っているのはヤマトシジミのワンペアー。
やっと揃って花に止まりました。
下の青みがかった翅の方がオス、上の黒っぽい翅がメスです。
翅の裏側にはたくさんの黒い斑点があります。オスは翅裏もやや青っぽく見えます。
この斑点の並び方と目の色からルリシジミと鑑別できます。
メスは翅裏がやや褐色調に見えます。
翅の表側は黒っぽいはずですがこれではわかりません。
ユーパトリウムからトレニアに飛び移ったメスが、少しだけ翅を拡げ始めました。
もう1息!
やっと半開です。やや青みがかった黒い翅。
これ以上は開かず飛んで行ってしまいました。
チョウ達は37℃近い暑さの中を休み無く飛び回り、シャッターチャンスを与えてくれません。
じりじりと照りつける真夏の太陽に我慢できず、室内で過去の画像を探すことにしました。
ヤマトシジミは年5〜6回発生し、季節によって翅の色模様が変化するそうです。
2013年8月26日。
翅の縁の黒い部分が巾広くなって黒っぽい印象を受けます。
これが高温期(夏型)のオスの特徴のようです。
これは2010年10月31日、メランポジウムの蜜を吸いにきた低温期(秋型)のオスです。
高温期のオスに比べると、黒の縁取りの巾が驚く程狭くなっています。
一瞬、まだ見た事がない「ルリシジミ」?と思った程、蒼い翅が美しい!
しかし、翅裏の模様は高温期のオスと変らず、ルリシジミとは異なります。
これは秋型のメスでしょうか?
2011年10月16日。低温期にはメスも翅の表側が青く見えます。
ヤマトシジミの食草はカタバミだそうです。
庭のカタバミにも卵や幼虫が見つかるでしょうか。
見回すとユーパトリウムから2mほどのレンガの間にカタバミの葉が見えました。
草取りを兼ねて直ぐさま抜去、涼しいところで観察することにしました。
確かに、葉裏に卵らしい白い点が見えました。
ピンぼけですが思い切り拡大しました。
ヤマトシジミの卵の疑い濃厚です。
上は孵化の後の抜け殻、下は食痕。肉眼ではこれらも卵かと思いました(追加画像)。
ヤマトシジミは庭でしばしば見掛けますが、動きが早くてなかなか撮影できません。
今回検索によって食草がカタバミであることを初めて知りました。
うちの庭の芝生やレンガの間にはカタバミがいっぱい出てきて悩みの種。
それでヤマトシジミも多かったのですね!
今日は卵らしい画像を得ましたので合わせてまとめました。
2014-08-02 17:54
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モモイロヒルザキツキミソウと昆虫 [昆虫]
モモイロヒルザキツキミソウと昆虫
モモイロヒルザキツキミソウについては既に2回、記事にしました。
1)ヒルザキツキミソウ(モモイロヒルザキツキミソウ)
2)ヒルザキツキミソウの糸引く花粉
最近同じくマツヨイグサ属のユウゲショウの果実について楽しい記事を読みました。
さてヒルザキツキミソウではどうでしょうか?
早速梅雨の晴れ間にモモイロヒルザキツキミソウの果実を見に行きました。
果実を探す前に目に飛び込んだのは花の中で激しく動く昆虫!
ハナバチの一種でしょうか、黒っぽい虫が雄しべと格闘していました。
花の中にひっくり返って2本の葯を抱え込んでいます。
雌しべにはたっぷり花粉が付着し、雄しべは退縮中。
花粉が出ている葯をしっかりかかえて「まるかじり」。
天辺から見下ろしました。
お世辞にもかわいいとは言えない頭部。
葯を抱えたまま回転します。動画で撮りたかった!
ハナバチの同定は私にはできませんが、画像で見たシロオビキホリハナバチに似ているようです。
比較のため2010年に撮ったセイヨウミツバチを再掲します。
一方、長ーい触覚を忙しく動かしているのはウスイロササキリのようです。
(バッタ目キリギリス科)
花の中を物色中。
花弁を齧ろうとしています。
大きな頭と馬面のウスイロササキリ、頭も顎も小さいツユムシと鑑別容易です。
やはり、花弁より花粉がいいようです。
(画像は全て画面をクリックすると大きくなります。)
確かに顎がよく発達しています。まるで顎に指がついているよう。
ウスイロササキリの食草はイネ科草本のはずですが、飼育下では野菜・果物からドッグフードまで食べるそうですから、花粉はご馳走でしょう。
脚の先は関節がいくつも重なってアームロボットのようです。
本来用心深い昆虫のようですが、ただ今好物に夢中、コンデジが近づいても知らんぷり。
背面から見ると印象が違います。
花弁が齧られて大きく欠損しています。
一体誰の仕業でしょう。
ホソハリカメムシもイネ科植物を食べます。でもツキミソウは?
(カメムシ目 ヘリカメムシ科)
ツユムシの幼虫?
脚にもひげにも花粉がいっぱい付いています。
これは2010年に撮ったセスジスズメです。
長い口吻を突き刺して蜜を吸っています。
久しぶりに楽しい昆虫との出会いでした。
本命の果実については次回の記事にします。
モモイロヒルザキツキミソウについては既に2回、記事にしました。
1)ヒルザキツキミソウ(モモイロヒルザキツキミソウ)
2)ヒルザキツキミソウの糸引く花粉
最近同じくマツヨイグサ属のユウゲショウの果実について楽しい記事を読みました。
さてヒルザキツキミソウではどうでしょうか?
早速梅雨の晴れ間にモモイロヒルザキツキミソウの果実を見に行きました。
果実を探す前に目に飛び込んだのは花の中で激しく動く昆虫!
ハナバチの一種でしょうか、黒っぽい虫が雄しべと格闘していました。
花の中にひっくり返って2本の葯を抱え込んでいます。
雌しべにはたっぷり花粉が付着し、雄しべは退縮中。
花粉が出ている葯をしっかりかかえて「まるかじり」。
天辺から見下ろしました。
お世辞にもかわいいとは言えない頭部。
葯を抱えたまま回転します。動画で撮りたかった!
ハナバチの同定は私にはできませんが、画像で見たシロオビキホリハナバチに似ているようです。
比較のため2010年に撮ったセイヨウミツバチを再掲します。
一方、長ーい触覚を忙しく動かしているのはウスイロササキリのようです。
(バッタ目キリギリス科)
花の中を物色中。
花弁を齧ろうとしています。
大きな頭と馬面のウスイロササキリ、頭も顎も小さいツユムシと鑑別容易です。
やはり、花弁より花粉がいいようです。
(画像は全て画面をクリックすると大きくなります。)
確かに顎がよく発達しています。まるで顎に指がついているよう。
ウスイロササキリの食草はイネ科草本のはずですが、飼育下では野菜・果物からドッグフードまで食べるそうですから、花粉はご馳走でしょう。
脚の先は関節がいくつも重なってアームロボットのようです。
本来用心深い昆虫のようですが、ただ今好物に夢中、コンデジが近づいても知らんぷり。
背面から見ると印象が違います。
花弁が齧られて大きく欠損しています。
一体誰の仕業でしょう。
ホソハリカメムシもイネ科植物を食べます。でもツキミソウは?
(カメムシ目 ヘリカメムシ科)
ツユムシの幼虫?
脚にもひげにも花粉がいっぱい付いています。
これは2010年に撮ったセスジスズメです。
長い口吻を突き刺して蜜を吸っています。
久しぶりに楽しい昆虫との出会いでした。
本命の果実については次回の記事にします。
2014-07-15 23:36
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テングチョウ [昆虫]
テングチョウ
天狗蝶
チョウ目タテハチョウ科テングチョウ亜科
学名:Libythea celtis
前翅長:20-30 mmくらい。
分布:北海道から沖縄本島までおよび朝鮮半島と台湾。
幼虫の食草:エノキなど。
2013.11.17.日曜日。
一瞬、ひらひら〜と輝きが目の前を横切りました。
何だろう?とその先を追うと、モミジアオイの茎に枯葉が1枚。
よく見ると触覚も脚もありました。
翅を開いてくれないかな〜。
だんだんカメラを近づけて開張を待ちます。
1分........2分........3分........。
あきらめてその場を離れました。
またその場にもどりましがまだそのまま。
と、そのとき蝶が少し上にずれつつぱっと翅を開きました。
とまってから9分後の開張でした。
焦茶色の地にオレンジ色の 大胆な模様。
前翅に2個づつある白班も新鮮な雰囲気です。
検索するとこれはタテハチョウ科の「テングチョウ」でした。
名のごとく頭部が天狗のように前方に伸びている蝶です。
下唇ひげ(パルピ)という器官で、他の蝶にもあるのですが、この蝶では特に長いのだそうです。
またテングチョウなどのタテハチョウは4本脚でとまる蝶としても知られています(2枚目の画像)。一番前の脚は退化して目立たないようです。
この蝶は成虫のまま越冬し、早春から飛びはじめます。
翅はたいてい閉じてとまるのですが日向ぼっこの時だけ開くそうです。
それも安心して日光浴できるときだけのようですから、カメラを向ける私を恐れなかったのでしょう。
淋しくなる冬の庭に時々訪れてほしいものです。
追記:日本のテングチョウは3亜種あるそうです。
Libythea lepita celtoides (本土亜種)本州,四国,九州,対馬,屋久島に生息。
Libythea lepita matsumurae(北海道亜種)
Libythea lepita amamiana (南西諸島亜種)
天狗蝶
チョウ目タテハチョウ科テングチョウ亜科
学名:Libythea celtis
前翅長:20-30 mmくらい。
分布:北海道から沖縄本島までおよび朝鮮半島と台湾。
幼虫の食草:エノキなど。
2013.11.17.日曜日。
一瞬、ひらひら〜と輝きが目の前を横切りました。
何だろう?とその先を追うと、モミジアオイの茎に枯葉が1枚。
よく見ると触覚も脚もありました。
翅を開いてくれないかな〜。
だんだんカメラを近づけて開張を待ちます。
1分........2分........3分........。
あきらめてその場を離れました。
またその場にもどりましがまだそのまま。
と、そのとき蝶が少し上にずれつつぱっと翅を開きました。
とまってから9分後の開張でした。
焦茶色の地にオレンジ色の 大胆な模様。
前翅に2個づつある白班も新鮮な雰囲気です。
検索するとこれはタテハチョウ科の「テングチョウ」でした。
名のごとく頭部が天狗のように前方に伸びている蝶です。
下唇ひげ(パルピ)という器官で、他の蝶にもあるのですが、この蝶では特に長いのだそうです。
またテングチョウなどのタテハチョウは4本脚でとまる蝶としても知られています(2枚目の画像)。一番前の脚は退化して目立たないようです。
この蝶は成虫のまま越冬し、早春から飛びはじめます。
翅はたいてい閉じてとまるのですが日向ぼっこの時だけ開くそうです。
それも安心して日光浴できるときだけのようですから、カメラを向ける私を恐れなかったのでしょう。
淋しくなる冬の庭に時々訪れてほしいものです。
追記:日本のテングチョウは3亜種あるそうです。
Libythea lepita celtoides (本土亜種)本州,四国,九州,対馬,屋久島に生息。
Libythea lepita matsumurae(北海道亜種)
Libythea lepita amamiana (南西諸島亜種)
2013-12-01 07:00
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ウラナミシジミ [昆虫]
ウラナミシジミ
シジミチョウ科 ヒメシジミ亜科
Lampides boeticus
大きさ(前翅長)13-18mm
時 期: 7-11月
分 布:アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの熱帯~亜熱帯とハワイ諸島。
日本では本州以南。
食 草:マメ科植物(エンドウ、アズキ、クズなど)
11月3日、おだやかな秋日和に誘われて垣根の外に出てみました。
稲刈りが終わって淋しくなった田んぼの道端にはアイノコセンダングサが群生しています。
ここで花より目立つのはモンシロチョウとキチョウの乱舞でしたが、近づいてみるとシジミチョウらしい小型の蝶がたくさんいて、花から花へせわしく飛び交っていました。
あとで調べるとこのチョウはウラナミシジミでした!
名前のように翅の裏面は美しい波模様。
背面は銀青色で白毛が密生し、ヤマトシジミより少し大きく派手やかです。
但し、これは雄で黒っぽい縁取りがあります。
一方、雌の翅はほとんど黒褐色。
後翅の後端には黒点と突起(尾状突起)が左右1組づつありました。
これらは複眼と触覚のように見せかけて敵の目をあざむき、頭部を守るための擬態だそうです。
この尾状突起の有無はシジミチョウの同定にも役立ちます。
あら、次の瞬間、尾状突起は下向きに曲がりました。
後翅裏側は白の縁取りで後端に黒色の斑があります。
黒点の周りのオレンジ色は警告色ですね。
黒色の斑は後にももうひとつあるようです。
また構造色の輝きがありますね。
ウラナミシジミはセンダングサが食草かと思いましたが、実際には幼虫はマメ科植物の蕾・花・若い果実を食べて育ちます。英名は pea blue butterfly。
センダングサは昆虫に好かれる植物らしく、いろんな昆虫が寄って来ていました。
一番目立ったのはモンシロチョウ。でも目まぐるしく飛び交い写真が撮り難い。
キチョウはバレリーナのように優しい。
働き者のセイヨウミツバチは蜜を吸いながら花粉団子も作っています。
冬の準備に大童のようです。
ウラナミシジミにはこの日初めて出会いました。
生垣で区切られただけのうちの庭で見たことがないのは、センダングサとの強い結びつきがあるのでしょうか。ウラナミシジミを検索するとコセンダングサと写っている画像が多いのです。
ウラナミシジミは食草のマメ類の害虫とされ、かっては有害動植物として取り扱われていましたが、平成16 年の農林水産省の見直しにより、非検疫有害動植物となり公的防除の対象から外されました。
卵は淡黄色のまんじゅう形、幼虫は暗緑色~緑褐色のワラジムシ形だそうです。
枝豆の害虫としてはカメムシばかり注意していましたが、来年はウラナミシジミも念頭において見てみましょう。
シジミチョウ科 ヒメシジミ亜科
Lampides boeticus
大きさ(前翅長)13-18mm
時 期: 7-11月
分 布:アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの熱帯~亜熱帯とハワイ諸島。
日本では本州以南。
食 草:マメ科植物(エンドウ、アズキ、クズなど)
11月3日、おだやかな秋日和に誘われて垣根の外に出てみました。
稲刈りが終わって淋しくなった田んぼの道端にはアイノコセンダングサが群生しています。
ここで花より目立つのはモンシロチョウとキチョウの乱舞でしたが、近づいてみるとシジミチョウらしい小型の蝶がたくさんいて、花から花へせわしく飛び交っていました。
あとで調べるとこのチョウはウラナミシジミでした!
名前のように翅の裏面は美しい波模様。
背面は銀青色で白毛が密生し、ヤマトシジミより少し大きく派手やかです。
但し、これは雄で黒っぽい縁取りがあります。
一方、雌の翅はほとんど黒褐色。
後翅の後端には黒点と突起(尾状突起)が左右1組づつありました。
これらは複眼と触覚のように見せかけて敵の目をあざむき、頭部を守るための擬態だそうです。
この尾状突起の有無はシジミチョウの同定にも役立ちます。
あら、次の瞬間、尾状突起は下向きに曲がりました。
後翅裏側は白の縁取りで後端に黒色の斑があります。
黒点の周りのオレンジ色は警告色ですね。
黒色の斑は後にももうひとつあるようです。
また構造色の輝きがありますね。
ウラナミシジミはセンダングサが食草かと思いましたが、実際には幼虫はマメ科植物の蕾・花・若い果実を食べて育ちます。英名は pea blue butterfly。
センダングサは昆虫に好かれる植物らしく、いろんな昆虫が寄って来ていました。
一番目立ったのはモンシロチョウ。でも目まぐるしく飛び交い写真が撮り難い。
キチョウはバレリーナのように優しい。
働き者のセイヨウミツバチは蜜を吸いながら花粉団子も作っています。
冬の準備に大童のようです。
ウラナミシジミにはこの日初めて出会いました。
生垣で区切られただけのうちの庭で見たことがないのは、センダングサとの強い結びつきがあるのでしょうか。ウラナミシジミを検索するとコセンダングサと写っている画像が多いのです。
ウラナミシジミは食草のマメ類の害虫とされ、かっては有害動植物として取り扱われていましたが、平成16 年の農林水産省の見直しにより、非検疫有害動植物となり公的防除の対象から外されました。
卵は淡黄色のまんじゅう形、幼虫は暗緑色~緑褐色のワラジムシ形だそうです。
枝豆の害虫としてはカメムシばかり注意していましたが、来年はウラナミシジミも念頭において見てみましょう。
2013-11-17 15:58
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