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カミキリムシ  [昆虫]

カミキリムシは甲虫目 カブトムシ亜目 カミキリムシ科 の昆虫で日本には約800種もいるそうです。
今年は新たに2種、ラミーカミキリとキボシカミキリを撮ることができました。

ラミーカミキリ
 カミキリムシ科 フトカミキリ亜科の甲虫
 大きさ:8-17mm 
 時 期:5-7月
 分 布:インドシナ半島、中国、台湾、日本(関東以西)
 明治初期に中国大陸から輸入されたラミー(カラムシの変種)に付いて来たようです。
 食草:カラムシ・ヤブマオ(イラクサ科)、ムクゲ(アオイ科)

6月下旬、ウメモドキの葉にいるのを発見。
ラミーカミキリ20170629wb.jpg

青・白地に黒いパンダのような模様がかわいい小型のカミキリです。
庭にはさすがにイラクサはありません。
ムクゲはありますが食害はなく、たまたま飛んできたのではないかと思います。
ラミーカミキリ2wb.jpg

キボシカミキリ
カミキリムシ科 フトカミキリ亜科
 大きさ:14-30mm
 時 期:5-11月
 分 布:本州・四国・九州・沖縄、台湾、中国。
 食草:イチジク、クワ、ミカンなど

ここ数年、イチジクの木が突如枯れ、美味しいいちじくが食べられません。
植え直した木がやっと大きくなって今年こそはと期待したのに、また枝ごと枯れるので切断すると大きな空洞ができていました。
以前から、隣にあったヘデラについたテッポウムシがいるのではと疑っていました。

9月23日、枝の切り口にカミキリムシを見つけました!
キボシカミキリでした。しかも交尾中。
触覚が長く、オスでは体長の3倍、メスで2倍だそうです。
キボシカミキリ1wb2.jpg

画像を拡大すると長い管状の交接器が写っていました。
キボシカミキリ2wb.jpg

黒っぽい鞘翅に黄色の斑点があります。この色や斑紋には地理的変異があるそうです。
キボシカミキリ3wb2.jpg

近くに片方の触覚の短いキボシカミキリがいました。
カミキリムシは「髪切り虫」、雌争奪戦で触覚を切られたのでしょうか。
キボシカミキリ8wb.jpg

イチジクの木は幹にも大きな穴が空いていました。
間も無くまた枯れるでしょう。
キボシカミキリ9wb.jpg

今までにこの庭で写した3種のカミキリムシもまとめて再掲します。

ゴマダラカミキリ
 カミキリムシ科 フトカミキリ亜科
 大きさ:25-35mm
 時 期:6-8月
 分 布:北海道・本州・四国・九州
 食 草:ミカンやイチジク、クワなどの生木

2006年、スタージャスミンにいたゴマダラカミキリです。
青みがかった光沢のある黒地に白い斑点が美しく感激して眺めたものです。
街路樹や庭木にもよく見られるそうですが、この庭ではその後見ていません。
しかし、うちのイチジクにもこのゴマダラカミキリが居ついているかもしれないと疑っていました。
ゴマダラカミキリwb.jpg

ノコギリカミキリ
 カミキリムシ科 ノコギリカミキリ亜科
 大きさ:23-48mm
 時 期:5-9月
 分 布:北海道・本州・四国・九州
 食 草:針葉樹やクヌギなどの朽木

2009年7月、夜の家事室にいて巨大なゴキブリかと思いました。
キザキザの太い触覚に気づいてノコギリカミキリとわかり無罪放免した後、イチジクが枯れかけたことと関係があるのかと疑われました。
しかし、調べてみると朽木を食べる夜行性のカミキリでした。
ノコギリカミキリ2wb2.jpg

ベニカミキリ
 カミキリムシ科 カミキリ亜科
 大きさ:13-17mm
 時 期:4−8月
 分 布:北海道・本州・四国・九州
 食 草:タケ類

2009年5月記事にしたベニカミキリです。
シックな紅色で前胸部には黒い模様があって美しい。
黒い模様は点状のこともあり個体差が大きいようです。
成虫は花の蜜や花粉を食べますが、幼虫はタケを食草とします。
但し健全な生立竹ではなく、弱った竹や伐採後しばらくたったタケに産卵するそうです。
ベニカミキリ1w2.jpg

2012.10.7.「テッポウムシ」の記事を書いた時、成虫が確認できませんでした。
調べてみるとカミキリムシの中で生きた木を食べるため害虫とされるのは、ゴマダラカミキリ、シロスジカミキリ、キボシカミキリなど。

日本で最も多いといわれるゴマダラカミキリはこの庭では2006年に見たきり出会いがなく、今年見つけたキボシカミキリがテッポウムシの親として有力候補になりました。
コメント(18) 

コメント 18

デスタントドラムス

こんばんわ。
ようやく台風の雨雲が動いていってくれました。
雨ばかりでうんざりです。

今日は珍しいカミキリムシの写真見せていただいて
驚いてしまいました。

私はゴマダラカミキリは庭でしょっちゅう見つけ
そのたびに捕獲してます。
もちろんバラがやられないため。
でも、必ず太くなったバラは狙われています。
根元にネット巻いたり対策しているのですがだめです。

ラミーカマキリ、まるで南国にいるような色合いですね。

日本もあと何年か後にバラ科の樹木、桜も桃も
なくなるかも言われていますね。

カミキリムシ・・・・・怖いです。
by デスタントドラムス (2017-10-29 18:46) 

703

カミキリムシが800種もいるんですか!
うちでよく見るのはゴマダラカマキリです。
一度息子が見せに来たのが、ラミーカマキリというのだったかと、毒々しい色にすぐ処分したことを思い出しました。
他のは見た覚えがありませんが、観察眼がないのかも(笑)
うちではブルーベリーが犠牲になるのが一番の痛手。
我が仇敵です!

by 703 (2017-10-29 21:10) 

Minoru

 こんばんは。カミキリムシは怖いですね。子供の頃、イチジクの木にとまっていたこの虫がイチジクの木を枯らしてしまったのを見た事があります。その木は我が家の隣に植わっていました。
 色々なカミキリムシを見せていただき参考になりました。
by Minoru (2017-10-29 22:07) 

夕菅

デスタントドラムス さんコメントありがとうございました。
初めてゴマダラカミキリを見たときは美しい昆虫と感動しましたが、庭木の敵と知ると退治せざるを得ませんね。
ラミーカマキリやベニカミキリは歓迎です。
バラがカミキリムシの好物とは知りませんでした。
たいへんですね!

by 夕菅 (2017-10-29 22:43) 

夕菅

703さんコメントありがとうございました。
やはりゴマダラカマキリやキボシカミキリはブルーベリーの仇敵ですね。やっとその正体を確認しました。
でもラミーカマキリやベニカミキリは もう一度よく見て放してやって下さいね(笑)。


by 夕菅 (2017-10-29 23:11) 

夕菅

Minoru さんコメントありがとうございました。
イチジクにいたのは多分ゴマダラカマキリかキボシカミキリだったのでしょうね。
完熟したイチジクの美味しさが忘れられなくて何度も植え直しましたが、さすがにもう諦めました。
by 夕菅 (2017-10-29 23:17) 

とんちゃん

カミキリムシの色々をよく集められましたね
一番好きなのはラミーカミキリなんですが見たいと思ってもまだその機会がなくて・・・
カミキリムシは悪いことするのに好きなんて言うのははばかれるもののラミーだけは可愛いなって思うのです
ムクゲを見るときにはいないかな~って探すのですがこの目で見たことがないです。
カミキリムシは種類により木そのものを枯らしてしまうほどなんですね
by とんちゃん (2017-10-30 10:57) 

多摩NTの住人

良く観察されていますね。素晴らしいです。10年ほど前に庭の樹にゴマダラカミキリが居て、少年時代を思い出し喜んだものでしたが、知人から『それは要注意』と言われて、駆除したことがありました。少年にとっては宝物でしたが、樹には大迷惑な害虫でしたね。
by 多摩NTの住人 (2017-10-30 11:36) 

夕菅

とんちゃん コメントありがとうございました。
ラミーカミキリはやはりかわいいですね。
主な食草はイラクサのようで、庭にムクゲ2本あってもまだ1度しか見ていません。
私はもう一つ、ルリボシカミキリも見たいのですが無理でしょうね。

by 夕菅 (2017-10-30 15:45) 

夕菅

多摩NTの住人 さんコメントありがとうございました。
ゴマダラカミキリも美しいから、昆虫少年には宝物でしょうね。
私もこれがテッポウムシの成虫だと知った時とても複雑な気持ちでした。
でも果樹の惨状を見ると退治せざるを得ませんね。

by 夕菅 (2017-10-30 15:55) 

エフ・エム

ラミーカミキリ。自然の造形はすごいです。芸術家にも思いつかないような色彩と模様。感心するばかりです。
キボシカミキリ、大切な果樹を枯らすのはやめてほしいですね。
茨城県南ではあまりカミキリムシを見ません。昔、山でたくさんのカミキリムシに出会ったのが懐かしいです。
by エフ・エム (2017-10-31 10:57) 

夕菅

エフ・エムさん コメントありがとうございました。
花もそうですが、昆虫も精巧で美しく感心するばかりです。
特にラミーカミキリは素晴らしいですね。
茨城県南ではカミキリムシが少ないのですか。
まだこちらでは見られて幸せですが、庭木を枯らすのには参りました。

by 夕菅 (2017-10-31 11:46) 

花咲かばあば

カミキリムシの種類の数もびっくりですが、あまりにも美しいから
害虫とはいえ駆除することがためらわれますが、うちの庭でもエゴノキやサザンカなど被害にあい、枯れてしまいました。
陶製の作りもののようですね。
ルリボシカミキリがまた一段と美しそうで一度会ってみたいものです。

by 花咲かばあば (2017-10-31 19:32) 

夕菅

花咲かばあばさんコメントありがとうございました。
5年前枯れたアイビーから引きずり出されたテッポウムシはとても飼う気にはなれませんでしたから親はわからずじまい。
今は、このキボシカミキリを強く疑っています。
ルリボシカミキリも見たいですね!庭より山路の方が期待できそう。
by 夕菅 (2017-10-31 22:17) 

りんちゃんママ

毎年カミキリ虫には悩まされています。我が家の畑でイチジク、みかんを枯らしたのはゴマダラカミキリと思われます。実が生るようになりこれからが楽しみと思った頃葉が黄色くなり幹を見ると粉が吹き出し穴が開いています。昨年はみかんの幹の穴にキンチョールを噴霧すると中からカミキリ虫が2匹出て来ました。穴を塞ぎましたが今年の春には枯れてしまいました。孫の好きなみかんを枯らした憎きカミキリ虫です。
by りんちゃんママ (2017-11-09 23:21) 

夕菅

りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
やはりカミキリムシの被害に悩まれたのですね。
私も初めは鉄砲虫という言葉も、カミキリムシの被害も知らなかったのです。
うちではメグスリノキ→イチジク→ヘデラ→モモと被害は進行中です。
カミキリムシの中でも主犯はゴマダラカミキリのようですね。
成虫はとても美しいので複雑な思いに駆られます。
by 夕菅 (2017-11-10 12:00) 

白竜 (はく りゅう)

おはようございます!
カミキリムシなどの繁殖が どのように行われているのか・・・なかなか写真は撮り難く・・・不明のままでしたが・・・長い管状の交接器がハッキリ見えますので・・・納得です。
長年の疑問が 晴れました!
貴重な画像を ありがとうございました!

イセリアカイガラムシ  ↓↓ の観察も・・・細かいですね!@@
>白いワックスで覆われた虫体の腹側に小さな赤い虫が3匹
この、小さな赤い虫が3匹は 『タカラダニ』でしょうか?

by 白竜 (はく りゅう) (2018-08-05 10:31) 

夕菅

白竜さん コメントありがとうございました。
私は昆虫については全くの ど素人です。
むろん交接器についても全く知識はなく、撮影後画像拡大で気づいて検索してやっとわかったというレベルです。。
イセリアカイガラムシの「赤い虫?」については記事の中に書いていますのでお読みいただけたら幸いです。
by 夕菅 (2018-08-05 23:40) 

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