テイカカズラの最期 [庭便り(秋)]
テイカカズラの最期
植えてから17年になったテイカカズラ、今年は受難の年でした。
テイカカズラについては2017-06-04に記載したばかりです。
ここ数年、夏季に緑色の小さい幼虫が若葉を食べ散らすようになりました。
この幼虫は何かと調べましたが、メイガ?までしかわかりませんでした。
今年も6月中旬、再びテイカカズラの葉が枯れているのを発見。
今度こそ成虫を見つけたいと薄暗い棚の下を覗き込みました。

すると、今まで見たことがない翅模様の小さな蛾が見つかりました。
ネットで絵合わせしてやっとたどり着いたのは「シロマダラノメイガ」。
シロマダラノメイガ
ツトガ科ノメイガ亜科
開張 : 20-23mm
幼虫の食草:キョウチクトウ科(ガガイモ・キョウチクトウ・テイカズラなど)

テイカカズラの葉を凄まじい勢いで食べたのはこの幼虫だったのでしょう。
シロマダラノメイガの翅には墨絵のような大胆な紋様があります。
この紋様はスカシノメイガの翅模様によく似ているようです。

テイカカズラはキョウチクトウと同じく、毒性のある植物で、枝を手折ると白い汁(有毒)が出ます。
シロマダラノメイガに食べられたものの、テイカカズラも負けていません。
9月にはまたこんなに蔓を伸ばして花を咲かせました。

ところが9月の台風が去った翌々日、突然テイカカズラの棚が崩れました。
鉄パイプの接合部が1箇所、強風に煽られて外れてしまったようです。

斜めになったテイカカズラの棚を下から見ると、蔓と枯葉でマットのようになっています。

一番美しかった2012年。

2015年になると茂り過ぎてシャクナゲも陰になってしまいました。

毎年剪定して少しは軽くしてはいましたが、接合部が脆くなり台風に耐えられなかったのでしょう。
この棚を復元するか否か迷いました。
やはり私の年齢ではもう維持が困難です。あきらめて庭師さんに撤去を依頼しました。

棚が撤去され、鉄パイプ3本になったところ。

パイプもなくなり、シャクナゲが眩しそうです。

株立ちになっていた幹を切り、株元を掘り起こして撤去終了。

パイプ棚もろともトラックに載せられました。
17年間、楽しませてくれたテイカカズラとの別れでした。
この棚の上でキジバトが巣を作ったことがありました。
毎朝通るたびに雛と目が合い、「ポッポ、おはよう」と声をかけて通ったものです。
巣離れした幼鳥は私が「ポッポ、おはよう」と言いながら近づいても逃げませんでした。
植えてから17年になったテイカカズラ、今年は受難の年でした。
テイカカズラについては2017-06-04に記載したばかりです。
ここ数年、夏季に緑色の小さい幼虫が若葉を食べ散らすようになりました。
この幼虫は何かと調べましたが、メイガ?までしかわかりませんでした。
今年も6月中旬、再びテイカカズラの葉が枯れているのを発見。
今度こそ成虫を見つけたいと薄暗い棚の下を覗き込みました。

すると、今まで見たことがない翅模様の小さな蛾が見つかりました。
ネットで絵合わせしてやっとたどり着いたのは「シロマダラノメイガ」。
シロマダラノメイガ
ツトガ科ノメイガ亜科
開張 : 20-23mm
幼虫の食草:キョウチクトウ科(ガガイモ・キョウチクトウ・テイカズラなど)

テイカカズラの葉を凄まじい勢いで食べたのはこの幼虫だったのでしょう。
シロマダラノメイガの翅には墨絵のような大胆な紋様があります。
この紋様はスカシノメイガの翅模様によく似ているようです。

テイカカズラはキョウチクトウと同じく、毒性のある植物で、枝を手折ると白い汁(有毒)が出ます。
シロマダラノメイガに食べられたものの、テイカカズラも負けていません。
9月にはまたこんなに蔓を伸ばして花を咲かせました。

ところが9月の台風が去った翌々日、突然テイカカズラの棚が崩れました。
鉄パイプの接合部が1箇所、強風に煽られて外れてしまったようです。

斜めになったテイカカズラの棚を下から見ると、蔓と枯葉でマットのようになっています。

一番美しかった2012年。

2015年になると茂り過ぎてシャクナゲも陰になってしまいました。

毎年剪定して少しは軽くしてはいましたが、接合部が脆くなり台風に耐えられなかったのでしょう。
この棚を復元するか否か迷いました。
やはり私の年齢ではもう維持が困難です。あきらめて庭師さんに撤去を依頼しました。

棚が撤去され、鉄パイプ3本になったところ。

パイプもなくなり、シャクナゲが眩しそうです。

株立ちになっていた幹を切り、株元を掘り起こして撤去終了。

パイプ棚もろともトラックに載せられました。
17年間、楽しませてくれたテイカカズラとの別れでした。
この棚の上でキジバトが巣を作ったことがありました。
毎朝通るたびに雛と目が合い、「ポッポ、おはよう」と声をかけて通ったものです。
巣離れした幼鳥は私が「ポッポ、おはよう」と言いながら近づいても逃げませんでした。
2017-10-10 14:00
コメント(18)
立派に育ったテイカカズラ、寂しいですね。
キジバトの棲家になったこともあるんですか。
株を残そうとは思われなかったのですか。
なんだか名残惜しい・・・・
また新しい命がこの場所で花を咲かせたり,
実を結んだりするのかな。
今日は30度もありあつかったです。
by デスタントドラムス (2017-10-10 19:27)
キジバトの棲み家にもなったテイカカズラとの最後はさびしいですね。
シロマダラメイガにも負けず、17年間のお付き合い、長い年月は棚の下のつるから、真っ盛りの花からも見られますね。香しい香りもたのしまれたことでしょう。日頃のお手入れから、周りの木々や草花もうまく共存できたようですね。
山のテイカカズラは絡まりながら、周りの大木を次々に枯らしています。
庭の様子は少しづつ変化がありますね。
うちの庭はこの夏突然アニソドンティアが枯れました。これで3本姿をけしました。若木が育っています。期待しましょう。
ミモザ、サザンカ、バラなどたくさんの草木が姿を消しましたが
あたらしく仲間入りする花も沢山、以前の写真などを見て変化に驚いたりしています。庭も人も出会いですね。
by 花咲かばあば (2017-10-10 21:18)
庭の景色も時とともに変化しますね。
そうは分かっていても、お気に入りのシーンが消えるのは寂しいことです。
お庭を訪問させていただいた頃が、テイカカズラの一番美しい頃だったでしょうか。名前を聞いたことはあるけど、実物を見るのは初めてでした。残念に思いますが、仕方のないことですね。
うちのナツユキカズラの何年後かを連想しました。
環境が変わって、シャクナゲも戸惑うことでしょうね。
by 703 (2017-10-10 22:03)
デスタントドラムス さん コメントありがとうございました。
立派に育ったテイカカズラまでは良かったのですが、育ち過ぎました。
もう10才若かったら、幹は残して再生させたかもしれません。
by 夕菅 (2017-10-11 00:14)
花咲かばあば さんコメントありがとうございました。
山のテイカカズラが大木を枯らしてしまうのですか?
花は美しく香しいのですが、葉は有毒、この繁茂ぶりからも妖気を
感じますね。
でもその葉を食べて育つ蛾はアサギマダラのような超能力を備えているのでしょうか?
アニソドンティアは何故か、大きくなったと思った頃突然枯れますね。
挿し木して2世を確保しておくのが保存のコツです。
「庭も人も出会い」、実感がこもっていますね。
by 夕菅 (2017-10-11 00:35)
703さん おかえり早々、コメントありがとうございました。
確かに2012年、良い頃を見ていただいたはずですね。
あれから5年、703さんのお庭もずいぶん進化しましたね!
私のところでは所により退化が進みました。
京都の名庭など、何百年も保たれているお庭はやはりしっかり手入れされているのでしょうね。
ただしそういう所にはテイカカズラやナツユキカズラはなさそうです。
シャクナゲはどうしましょう?
by 夕菅 (2017-10-11 00:57)
こんにちは。17年間のお付き合いでしたか。それは寂しくなりましたね。幹はずいぶん太くなっていたんですね。ここまでのものは見たことがありませんでした。
by 多摩NTの住人 (2017-10-11 08:30)
多摩NTの住人 コメントありがとうございました。
テイカカズラがここまで茂るとは予想しませんでした。
樹は茂る、支えは老化する、管理者は高齢者、やむを得ぬ選択でした。
でもやはり寂しいですね。
by 夕菅 (2017-10-11 10:08)
そうだったのですね
思いでの深いテイカカズラはとうとう・・・
こうなるとあの虫にやられたテイカカズラという印象が更に深くなるでしょう
随分太くなっていた幹をしみじみ見せていただきました。
キジバトのぽっぽちゃんとの思い出は忘れられないでしょう
シャクナゲがきれいに咲いていたあの年
お別れするのは辛かったでしょうけれど
仕方ないことと言い聞かせるほかありませんね
by とんちゃん (2017-10-11 10:47)
とんちゃん コメントありがとうございました。
ここ数年テイカカズラに着く青虫が年々増えていましたが、今年やっと正体がわかりました。
ヤエシダレザクラのついでに農薬散布を依頼したことがありましたが、
翌年も発生したのでやめました。
別れはいつも寂しいものですね。
by 夕菅 (2017-10-11 14:51)
夕菅さん、こんにちは
お庭が淋しくなりますね。ポッポちゃんとのことも・・・
でも、夕菅さんの思い出の中で、いつまでも美しいままですね。
来年の秋はツタの色も美しいかもです。
by panda (2017-10-12 15:31)
こんばんは。「形のあるものはいつかは壊れる(無くなる)」と言いますが別れは辛いですね。
2012年の写真、とても美しいです。花の咲いた後も細い実と毛の生えた種で楽しませて呉れますね。
by Minoru (2017-10-12 22:47)
panda さん コメントありがとうございました。
年を取ったのは私だけではなく、金属もだったのですね。
おっしゃっていただいたように、思い出のシーンはそのまま残るでしょう。
後の壁に張り付いているツタはお隣からの侵入者ですが、来年は茂るでしょうね(よくそこまでわかりましたね。さすがです!)。
by 夕菅 (2017-10-12 23:26)
少し前にテイカカズラに実があまりつかないというお話を聞いて興味を覚えました。そのテイカカズラとお別れとはとても寂しい気がします。
ブログに記事をのこしておくのは、思い出を残しておくことになりますね。テイカカズラに限らず、夕菅さんの過去の記事はとても大切なものと思っています。
by エフ・エム (2017-10-13 10:26)
Minoru さんコメントありがとうございました。
庭を造るときは庭木が自分より長命だということに気づきませんでした。
ましてや途中で命を止めねばならないこともあるとは思いもせず植えたのです。
もう一度種髪が飛ぶところも見たかったのですが、叶わず残念です。
by 夕菅 (2017-10-13 10:59)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
テイカカズラは謎に満ちた樹木でした。
恐ろしほどの蔓の絡み方、複雑な受粉の仕組み、花の多さと実の少なさ、強い毒性、それを食べるシロマダラノメイガの幼虫........。
花の仕組みやシロマダラノメイガの成虫を見た後でまだよかったかなと思っています。
by 夕菅 (2017-10-13 11:49)
時系列で見るテイカカズラ。なくなってしまうと寂しいですね。また日当たりを好む新しい植物が違う楽しみを見せてくれると思います。10日前に蒔いたオルラヤ。昨日の大雨を予想して軒下に入れておき今日朝見に行ったら芽が出ていてびっくり。1日で1センチぐらいの芽が出ました。
by りんちゃんママ (2017-10-23 18:02)
りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
今まで鬱蒼としていたところが急に何もなくなるとやはり落ち着きません。
半日陰が好きなシャクナゲが葉焼けしないかと心配です。
オルラヤの芽が出たのですね。
ここでは種まきしなくても勝手にあちこちに生えています。
by 夕菅 (2017-10-25 18:03)