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タリクトラム デラバイ など  [草花(夏)]

タリクトラム デラバイ
 キンポウゲ科 / カラマツソウ属の多年草
 学名: Thalictrum delavayi
 別名: オオシキンカラマツ(大紫錦唐松)・ヘンシカラマツ(偏翅唐松)
 原産地:中国の四川省、雲南省、チベット

この花は4年前「カラマツソウ(タリクトラム)デラバイ」として購入しました。
花はネットで見るシキンカラマツとそっくりです。
どう違うのでしょう? 
先月の記事「ゴミグモ」では蜘蛛の網を張られたのがこの花。
この時は「みんなの趣味の園芸 NHK出版」に依り「オオシキンカラマツ」としました。
しかし、この名称も未だ一般的ではないようです。
今回は学名を片仮名にした「タリクトラム デラバイ」として記載することにします。

デラバイ1wb2.jpg

「朝日百科植物の世界」では「タリクトラム・デラウァイイ」とし、高さ60〜200センチ、花の直径2センチほどの大型の植物と書かれていますが、この庭の花は直径12mm前後です。
一方、シキンカラマツ Thalictrum rochebrunianum は福島県、群馬県、長野県にわずかに自生するとされていましたが、近年、茨城県でも確認されています。
花の直径は1cmくらいでタリクトラム デラバイよりやや小さいようです。

今年一番賑やかな頃のタリクトラム デラバイ(6月29日)。
シキンカラマツ20170629-3wb4.jpg

「紫錦唐松」の名は赤紫色の萼片と黄色の雄しべにちなんだようです。
花は一気に咲かず、蕾が順に大きくなってバラバラに開花しますから花期が長い。
今年は6月20日ころから咲き始め、まだほんの少し花が見られます。
デラバイ2016-1wb5.jpg

花弁のように見えるのは萼片で4〜5枚。多くは4枚です。
デラバイ後wb2.jpg

若い蕾から若い果実まで混在。
デラバイ20150622wb3.jpg

花の中心に雌しべ、周辺に雄しべ多数。
左は萼片と雄しべが落ちた後。子房がふくらんでいます。
デラバイ20170826-2wb3.jpg

大きさまちまちの痩果。
デラバイ果実wb.jpg

この庭では1花に10個以上結実するのは珍しい。
デラバイ果実20170825-4wb.jpg

柔らかい葉はアジアンタムに似ています。
いつか是非シキンカラマツも見てみたいものです。
デラバイ2013葉2wb.jpg
「追加」
赤城自然園のシキンカラマツの美しい画像が 花紀行2014.7.25.の記事で紹介されています。花はタリクトラム デラバイよりやや小さいようですが、茎はやや太くがっしりしているように思えます。

オミナエシ
年々大きくなるヤエザクラの下で萎縮していたオミナエシを昨年駐車場跡に移植しました。
今年は一気に大きくなって花が咲き続けています。
オミナエシ2017−1wb.jpg

これも撮りにくい花ですね。
花弁5枚、雄しべ4本、雌しべ1本。
オミナエシ花1wb.jpg

ナツズイセン
2010年記事にした時は2茎しかなかったナツズイセンが今年は9茎。
周りの花たちもそれぞれ大きくなって、一同揃っての記念撮影には剪定鋏が要りました。
ナツズイセン2017-4wb.jpg

葉が出るのは3〜4月。
後にコバノズイナ、直前に房咲き水仙、その周りにクリスマスローズ。
花が咲く時には葉はすでになく、突然花を見つけて歓声が上がります。
ナツズイセン葉2015-04-02wb.jpg

さらに2mほど離れたところにも一株増えて、ここにも6茎。
放っておいても増えるありがたい花です。
ナツズイセン2017-7wb.jpg

キツネノカミソリ
植える場所が悪くて日が当たりすぎて気の毒なキツネノカミソリですが、今年も咲いてくれました。
植え替えようと思ってはいても花が終わると球根の位置がわからなくなってしまうのです。
葉が出た時に植え替えた方が良さそうですね。
キツネノカミソリwb2.jpg

この花も葉が現れるのは3〜4月。
自生したオルラヤ‘ホワイトレース’の大群に囲まれていました。
キツネノカミソリ葉20150406wb2.jpg

暑かった8月も今日で終わり、辛うじて2記事目を滑り込ませました。
今回の花は放りっぱなしの庭の優等生達です。
コメント(23) 

コメント 23

とんちゃん

ゴミグモのときに写っていたあの花ですね
オオシキンカラマツとされていたのを見たとき名前のことは全く気にしていなかったです
シキンカラマツとなると群馬の赤城山山麓の自然園で初めて見て感動したのでした。
花の大きさはどれくらいだったのか覚えていないのですが1センチ前後のような気もしています。
とにかく見栄えがすごくするのでいい花だなって思います。
花も葉も共に愛らしさに満ちてすてきですね
今年は気候がおかしいのによく手入れされているように見えます
自然の状態で元気よくどの花も咲いてくれていますね♪

by とんちゃん (2017-09-01 08:01) 

夕菅

とんちゃん 早々とコメントありがとうございました。
パソコントラブルなどいろいろあって更新が遅くなりました。
とんちゃんの「赤城山山麓の自然園のシキンカラマツ」、見事でしたね。
「追加」でご紹介させていただきたく、よろしくお願いします。
同じ環境で育てて草丈・花の大きさ・茎の太さなど比較できたらいいなと思っていますが..............?
検索するとシキンカラマツの苗も通販で購入できそうです。
今夏は関東は雨が多く涼しかったようですが、こちらはやはり連日猛暑でした。

by 夕菅 (2017-09-01 10:21) 

エフ・エム

タリクトラム デラバイ、美しい赤紫ですね。花にはなかなかない色と思います。NHKの番組で染色のことを放送していましたが、紫草に根を原料とする古代紫の色を連想しました。
もうオミナエシ、秋がすぐそこですね。
by エフ・エム (2017-09-01 10:29) 

夕菅

エフ・エム さん コメントありがとうございました。
NHK BS の吉岡幸雄さんの番組「甦る天平の色」、私も見ました。
古代の色を求めて種から育てて染料を作り、根気よく素手で染め上げられる根性に圧倒されました。
タリクトラム デラバイはシキンカラマツと同じような淡い紫紅色だと思っていましたが、「朝日百科植物の世界」の中国四川省での写真はやや濃い紅紫色でした。

by 夕菅 (2017-09-01 11:38) 

花咲かばあば

タリクトラム デラバイという名前ですか。葉も花の姿も美しく花期の長い
のもありがたく、いただいて大事に育ててきました。おかげで今年は去年よりも一段と株も大きくなり花数も増えました。
10日間留守にしましたが、花茎は枯れましたが、根元からまた新しい葉がでています。猛暑でしたが、雨も多かったようで庭の花は雑草の中
枯れずに生き延びてくれました。出かける日にキツネノカミソリの開花を確認しましたが、かえって一本、二本と開花しています。この花はナツズイセンと同じで、ある日突然開花を見つけてうれしいですね。
オミナエシも大きくなります。種から育てて何年になるかしら、どんどん株数を増やしています。どの花も素敵に咲いていますね。
お元気でよかった。
by 花咲かばあば (2017-09-01 14:48) 

夕菅

花咲かばあば さん コメントありがとうございました。
タリクトラム デラバイは2株を1株づつ分けたのですが、良い場所に植えていただいてうちのよりよく育っていますね。
名前については一人でずっと悩んできましたが、流通名にしました。
うちのキツネノカミソリは一気に咲きたちまち枯れていきます。
オミナエシは日光が不可欠なんですね。
虫達にも好かれて連日賑やかです。
by 夕菅 (2017-09-01 17:26) 

とんちゃん

夕菅さん、どうぞお使いになってくださいね
どうということもない記事ですがシキンカラマツつながりということで私も助かります
苗を購入できるとなると比較のために育ててみたくなりますね
夕菅さんならうまくできます!
お庭でできる楽しみを持っているといいですね
あのBSの番組は私も見て感動しました。
by とんちゃん (2017-09-02 08:15) 

夕菅

とんちゃん ご丁寧にありがとうございました。
山野草でも植える場所がよければ夏は酷暑のこの地でも育つものがあることがわかりました。
現地を訪ねられぬ者にはささやかな楽しみです。
吉岡幸雄さんの古代色の番組、共に見られて良かったですね。



by 夕菅 (2017-09-02 11:12) 

703

タリクトラム デラバイは素敵な花ですね。
何年か前に友だちにもらって、花を見て感激したのを思いだします。
その花は宿根せず、もう一度植えたのも無理で、諦めました。
それが見事に育っていて、素晴らしいです!
この前コルチナで白花のを見ました。
あれはこれだったのか、シキンカラマツだったのか?
花のボリュームからシキンカラマツだったような気がします。
いずれにしろ素敵な花ですね。

by 703 (2017-09-02 13:23) 

夕菅

703 さんコメントありがとうございました。
タリクトラム デラバイ、育たなかったのですか。
こちらのは4年前2株取り寄せ、1株は花咲かばあばさんとこでもっと大きくなっています。
コルチナイングリッシュガーデン3の白い花は、雲南シキンカラマツかもしれませんね。
今度は半日陰に植えてみてください。
by 夕菅 (2017-09-02 16:48) 

とんとん

夕菅さんのお庭は、ターシャチューダーさんのお庭に似ているのでしょうね。
夏水仙が増えるなんて、羨ましいです。
タリクトラムのお花を見せていただいて、放っておいた我が家の小さな鉢植えのシキンカラマツを見に行きました。
花の大きさを測ってタリクトラムなのかどうか、確かめようと思います。
by とんとん (2017-09-02 21:03) 

Minoru

 こんばんは。タリクトラム デラバイ、花の一年を追ってのブログ、とても素敵です。キンポウゲ科の植物は千変万化ですね。
 ナツズイセンやキツネノカミソリがとても美しくさいています。
 きっと土壌が豊かなのですね。先日、榛名山でユウスゲを沢山見て来ました。 アップはだいぶ先ですが。
by Minoru (2017-09-02 21:49) 

夕菅

とんとんさん コメントありがとうございました。
いえいえ、夕菅の庭はこの頃、放りっぱなしの庭になろうとしています(笑)。
その中で健気に咲いてくれる花をブログで表彰(?)。
シキンカラマツの花の大きさが知りたいと思っていました。
まだ咲いていたら教えてください。
by 夕菅 (2017-09-02 22:42) 

夕菅

Minoru さん コメントありがとうございました。
キンポウゲ科の花は一つ一つ微妙に異なりおおらかでいいですね。
お察しのごとくこの庭の半分は畑土で有機質豊富です。
ナツズイセンやキツネノカミソリはある日突然花を発見する楽しみがあります。
榛名山のユウスゲ、楽しみにゆっくりお待ちしています。
by 夕菅 (2017-09-02 23:38) 

多摩NTの住人

こんにちは。これがタリクトラムデラバイでしたか。アキカラマツとはずいぶん違う印象ですね。お庭でこれだけ多くの花が見られるのは羨ましい限りです。
by 多摩NTの住人 (2017-09-04 14:56) 

夕菅

多摩NTの住人 さんコメントありがとうございました。
アキカラマツをネットで購入しようとしたら売り切れで、隣にデラバイが出てきて、ついクリックしてしまいました。
でも庭にはかえってよかったかもしれません。
by 夕菅 (2017-09-05 08:28) 

とんとん

あらら、コメント書いたはずが画像認証を間違えたようで消えてしまいあました。
では、もう一度。
花びらが3枚しかない開き切った花でしたが、たて11㎜、横12㎜でした。
夕菅さんのタリクトラムと同じですね。
シキンカラマツじゃないのかしら、心配になりますね。
by とんとん (2017-09-05 23:27) 

夕菅

とんとんさん 再度のコメントありがとうございました。
シキンカラマツの情報では花は1cm未満というのが多かったようです。
でも生育条件などで異なることもあるでしょうから、できたら来年は並べて花が咲かせたいと思っていますが、自信はありません。
by 夕菅 (2017-09-06 11:23) 

Minoru

 こんばんは。榛名山に行きました。ユウスゲも見て来ました。
by Minoru (2017-09-07 22:37) 

りんちゃんママ

何種類の花があるのですか?季節がかわるごとにたくさんの花が色とりどり咲きいいですね。色々考えて手を入れてみえるのでしょうね。我が家の庭にも夏ズイセンがあったと思いますがいつも細々として増えないようです。クリスマスローズも増えやすいと聞いたのですが細々と。土が痩せているのでしょうか?やたら雑草だけが元気です。
by りんちゃんママ (2017-09-07 22:59) 

夕菅

Minoruさん コメントありがとうございました。
榛名山にはユウスゲの群生地があるのですね。
私はまだ自生地のユウスゲを見たことがありません。

by 夕菅 (2017-09-08 17:54) 

夕菅

りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
この庭に花を植え始めてからもう30年以上経ちました。
この地に合わない花は消え、合う花だけが残って四季折々咲いてくれますが、数えられなくなりました(笑)。
今はもう体力がないので1年草も主に零れ種で生えてくれるものを楽しんでいます。
by 夕菅 (2017-09-08 18:23) 

多摩ニュータウンの住人

こんにちは。たびたび失礼致します。
このたびpart4からpart5へ移行しました。引き続きどうぞ宜しくお願い致します。
by 多摩ニュータウンの住人 (2017-09-11 08:23) 

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