コガマの穂綿 [庭便り(冬)]
あけましておめでとうございます。
昨年この地で41年間続けた仕事を辞めました。
そのあと初めてパソコンで絵を描く機会があり、とっさに描いた1枚がこれです。
花と緑に囲まれた私たちの仕事場、まだそのまま残っています。
今年はここへ来てから1番の暖冬。
ロウバイは12月中旬から咲き始め、すでにほぼ満開です。
例年なら落葉してから咲きますが、今年はまだ緑っぽい葉さえ残っています。
ヤブツバキも揃って開花、背景に入ると引き立て役です。
この画像、葉や実に白いものが付いています。
ここ1か月ほど伊吹おろしの西風と共に綿毛のようなものが飛んで来て不思議に思っていました。同じものでしょうか?
小さな綿毛は花にも小枝にも付いていました。
実にはもっとたくさん絡まっています。
ヒラドツツジの葉にもたくさん!
繊毛が多いため付くとなかなか離れないのでしょう。
西の隣地は田んぼ、その向こうは数年来の耕作放棄田。
やはり、現地へ見に行きました。
初めに茂っていたセイタカアワダチソウは今では周辺だけに生えています。
田の中央一面に白く輝いているのはガマの穂!
最近庭中に飛んでくる白いものの正体はガマの穂綿だったのです。
黒っぽいソーセージのような穂と綿毛の塊のような白っぽい穂が混在しています。
5本採取しました。
左端は完熟前の穂、黒っぽいソーセージのような部分は雌花穂。
雌花穂の上部は雄花が落ちたあとの雄花序の軸。
右3本は完熟した雌花穂で綿毛が飛び散りつつあります。
雌花穂の長さは8cm前後。
綿毛は糸状体がついた種子の集まりでした。
追加1(2016.1.17.)
綿毛が飛び散った後にはしばらく小苞が見られます(2016.1.9.写)。
(画面をクリックすると大きくなります。)
小苞は雌花が退化したものと言われ、先端は棍棒状。
これらも続いて脱落して軸だけ残ります。
日本の池や沼に生えるガマ科ガマ属の多年草(抽水植物)は3種あるそうです。
1)ガマ 雌花穂の長さ 10〜20cm。雌花序と雄花序は連続。
2)コガマ 雌花穂の長さ 6〜10cm。雌花序と雄花序は連続。
3)ヒメガマ コガマに似ているが、雌花序と雄花序の間が2〜8cm離れている。
この田のガマはコガマと言えます。
雌花穂から綿毛の塊があふれ出ています。
一本の穂から出る種子の数は35万個とも言われています。
まだ綿毛が出ていない左側を指で押してみました。
たちまち、もこもこと綿毛の塊が飛び出てきました。
採取してきた5本は箱に入れて保管し、正月に孫が来た時持たせてみました。
穂に触れると綿毛があふれ出ました。
「指で押してごらん。」
一気に滝のように綿毛が流れ落ちました。
駐車場に落ちた綿毛。
風とともに舞い散りました。
これでは物足りなくて孫一家は自生地へ直行、存分に楽しんできたようです。
童謡「大黒様」では「♫・・・ここにいなばの 白うさぎ 皮をむかれて あかはだか
大黒さまは あわれがり『きれいな水に身を洗い がまのほわたにくるまれ』と
よくよくおしえて やりました・・・♪」とあります。
しかし、古事記にはガマの穂綿ではなく、ガマの花粉で癒したと記されているそうです。
ガマの花粉は乾燥させて生薬「蒲黄」として外用・内服に用いられるようです。
追加2(2016.1.17.写)
もう一度穂を採ってきました。
殆どの花穂は弾けて、綿毛付きの種子と残った小苞とが絡み合っていました。
昨年この地で41年間続けた仕事を辞めました。
そのあと初めてパソコンで絵を描く機会があり、とっさに描いた1枚がこれです。
花と緑に囲まれた私たちの仕事場、まだそのまま残っています。
今年はここへ来てから1番の暖冬。
ロウバイは12月中旬から咲き始め、すでにほぼ満開です。
例年なら落葉してから咲きますが、今年はまだ緑っぽい葉さえ残っています。
ヤブツバキも揃って開花、背景に入ると引き立て役です。
この画像、葉や実に白いものが付いています。
ここ1か月ほど伊吹おろしの西風と共に綿毛のようなものが飛んで来て不思議に思っていました。同じものでしょうか?
小さな綿毛は花にも小枝にも付いていました。
実にはもっとたくさん絡まっています。
ヒラドツツジの葉にもたくさん!
繊毛が多いため付くとなかなか離れないのでしょう。
西の隣地は田んぼ、その向こうは数年来の耕作放棄田。
やはり、現地へ見に行きました。
初めに茂っていたセイタカアワダチソウは今では周辺だけに生えています。
田の中央一面に白く輝いているのはガマの穂!
最近庭中に飛んでくる白いものの正体はガマの穂綿だったのです。
黒っぽいソーセージのような穂と綿毛の塊のような白っぽい穂が混在しています。
5本採取しました。
左端は完熟前の穂、黒っぽいソーセージのような部分は雌花穂。
雌花穂の上部は雄花が落ちたあとの雄花序の軸。
右3本は完熟した雌花穂で綿毛が飛び散りつつあります。
雌花穂の長さは8cm前後。
綿毛は糸状体がついた種子の集まりでした。
追加1(2016.1.17.)
綿毛が飛び散った後にはしばらく小苞が見られます(2016.1.9.写)。
(画面をクリックすると大きくなります。)
小苞は雌花が退化したものと言われ、先端は棍棒状。
これらも続いて脱落して軸だけ残ります。
日本の池や沼に生えるガマ科ガマ属の多年草(抽水植物)は3種あるそうです。
1)ガマ 雌花穂の長さ 10〜20cm。雌花序と雄花序は連続。
2)コガマ 雌花穂の長さ 6〜10cm。雌花序と雄花序は連続。
3)ヒメガマ コガマに似ているが、雌花序と雄花序の間が2〜8cm離れている。
この田のガマはコガマと言えます。
雌花穂から綿毛の塊があふれ出ています。
一本の穂から出る種子の数は35万個とも言われています。
まだ綿毛が出ていない左側を指で押してみました。
たちまち、もこもこと綿毛の塊が飛び出てきました。
採取してきた5本は箱に入れて保管し、正月に孫が来た時持たせてみました。
穂に触れると綿毛があふれ出ました。
「指で押してごらん。」
一気に滝のように綿毛が流れ落ちました。
駐車場に落ちた綿毛。
風とともに舞い散りました。
これでは物足りなくて孫一家は自生地へ直行、存分に楽しんできたようです。
童謡「大黒様」では「♫・・・ここにいなばの 白うさぎ 皮をむかれて あかはだか
大黒さまは あわれがり『きれいな水に身を洗い がまのほわたにくるまれ』と
よくよくおしえて やりました・・・♪」とあります。
しかし、古事記にはガマの穂綿ではなく、ガマの花粉で癒したと記されているそうです。
ガマの花粉は乾燥させて生薬「蒲黄」として外用・内服に用いられるようです。
追加2(2016.1.17.写)
もう一度穂を採ってきました。
殆どの花穂は弾けて、綿毛付きの種子と残った小苞とが絡み合っていました。
2016-01-09 21:47
コメント(14)
花と緑に囲まれたすてきな職場だったのですね
思い出が絵になって・・・いつまでも記憶に残りそう♪
ガマノホといったら!!!確かにものすごいなってつい最近感じたばかりでした。
爆発したら・・・その数は天文学的ですね~
くっついたら離れないのでしょう・・・
実際に触ってみたら指にもしっかりくっついてしまってとるのは大変でした。
ロウバイの実にびっしり! まるで綿毛の花が咲いたようにも見えます
お孫さん、楽しんでいるようでしたね
by とんちゃん (2016-01-11 08:29)
寒中お見舞いもうしあげます。
美しいお庭のパソコン画、花も実もあって、お二人はお庭であそぶお孫さん?
何の綿毛?と思ったら、コガマの穂ですか。
初めて見ました、串挿しのソーセージ、近くでじっくり見たことはありませんが、上にも串があったー。お孫さんたち、たのしかったんでしょうね。
自生地で遊んでみたいのは、私もでーす。
種の不思議な姿に驚かされますが、今、シュウメイギクの種も綿あめみたいにふわふわと。
体調はなかなか前進しませんね。疲れが長いこと残ります。
歳を重ねるということはこんなところでも気づかされます。
月日の経つのは、おやまーもうと、、、。
お気を付けください。
今年もよろしくお願いいたします。
by 花咲かばあば (2016-01-11 10:20)
とんちゃん 今年初めてのコメントありがとうございました。
年賀状のアイデアが浮かばず、恥ずかしながら初めて描いたパソコン画を用いました。
お近くにガマがあったら是非触れてみてください。
できたら動画撮影がお勧めです。
昨年もあったはずなのに気付きかず、今年は一気に繁殖したのか、庭中綿毛だらけ、これでは花写真の接写もできません。
綿毛は衣服にもびっしりつきましたが、帰宅後取ろうとしたら殆どなくなっていて、残っていて苦労したのは夥しいコセンダンギクの棘でした。
by 夕菅 (2016-01-11 10:51)
花咲かばあば さん 今年初めてのコメントありがとうございました。
今年は賀状を送れなかったので、賀状に用いた初体験のパソコン画を添えました。
かなり前からガラス戸越しに小雪のように飛んでくる白いものが見えていましたが、やっとガマの穂綿と判明しました。
指で押すとモコモコっと膨れ上がってわ〜っと綿毛が飛びます。
まだたくさん残してあるから自生地へいらっしゃいませんか?
うちでは今年はシュウメイギクの綿毛はあまり開かず、今はツワブキの綿毛が見頃です。
今年もどうぞよろしくお願いします。早く元気になってくださいね。
by 夕菅 (2016-01-11 11:11)
あけましておめでとうございます。
楽しげな絵を簡単しつつ拝見いたしました。遊んでいるのはお孫さんたちでしょうか。色合いもしっくりと落ち着いた感じです。
あまり気にしていませんでしたが、我が家の小さな庭にも、ふわふわ綿毛付きの種子が飛んできます。こちらは湿地が多く、やはりガマの穂から離れたものかもしれません。種子にとっては落ちる場所で運不運がありますね。子孫繁栄のためには、やはり大量の種子を飛ばさねばならない。大量に孵化する海の幼魚やカマキリの幼虫の運命を連想しました。
by エフ・エム (2016-01-11 16:37)
寒中お見舞い申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
by 多摩NTの住人 (2016-01-11 16:41)
エフ・エムさん 明けましておめでとうございます。
できたら二人の孫も描き入れたいと思いましたが、パソコン鉛筆は思うに任せず四苦八苦しました。
ガマの穂の綿毛はきっと昨年も飛んでいたのだと思いますが、こんなに大量なので無視できなくなりました。
庭には池や湿地はありませんから、こんなに大量散布でも芽生えることはなさそうだと一安心しました。
でも周りの田んぼにガマが生えていないのは一斉に農薬が使われているからかと、これまた案じられます。
by 夕菅 (2016-01-11 17:45)
多摩NTの住人 さん お見舞いありがとうございました。
年末より多忙でやっと今年の初記事が書けました。
今年もよろしくお願い申し上げます。
by 夕菅 (2016-01-11 17:51)
初めてパソコンで描いた絵を見ての、勝手な想像を、お許しください。
これは、41年間の仕事を締め括った夕菅さんの心象風景ではないかと。
赤い靴を履いているのは夕菅さん、黄色の長靴はご主人(ご主人は庭仕事は多分なさらないのでしょうけれど)。
お二人でしてきたお仕事が、豊かな実りのあるものであったと、
美しく花咲く草木が象徴しているようです。
いいお仕事をなさったのだと思います。
ガマの穂、おもしろいですねえ!
by 703 (2016-01-11 22:15)
703 さん コメントありがとうございました。
ああ、こんな想像が出来る方もあるのだとむしろ感激しました。
やはりその辺りにはヒトを描き入れたかった、できれば子供を、いっそ孫たちにしようかと思いつつ描きました。
でも細い線は実に描きにくく、しどろもどろ!何とか子供らしく見えるようになりました。
二人で0から始めた仕事、やはり建物にも庭木にも愛着があります。
ガマの穂、面白いでしょう? でも手放しでは喜べませんが.........。
by 夕菅 (2016-01-12 00:36)
我が家のロウバイも綺麗に咲いています。ロウというのがちょっと気になる歳になりました。ガマの穂はきっと広範囲に飛んで行くのでしょう。我が家でも綿毛を目にしました。長い間のお仕事はたいへんでしたね。40年来のゆっくりされたお正月と思います。私もゆうすげさんのように孫を楽しませることが出来るようにこのブログでものしりにならなくてはと思います。まだ孫はワンワンしか言えませんが可愛いです。
by りんちゃんママ (2016-01-12 23:04)
りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
ロウバイは老梅ではなく蝋梅ですから大丈夫です(笑)。
ガマはもともと木曽川の周辺に生えているのでしょうか?
これだけ大量に飛ぶと休耕田に次々飛び火しそうで心配です。
今年4才の孫はガマの穂綿を楽しんだようです(笑)。
植物や昆虫の面白さを伝えられるといいですね。
by 夕菅 (2016-01-12 23:54)
ぶわぶわに膨れ切ったところは見たことがあるのですが、一つ一つの種の形がこんなにすっきりとしているのは、想像しませんでした。
4本のソーセージが写っている写真ですが、左から二番目の面白い形のものは、いかなる状態なのかと。
これも見たことがなく興味がそそられます。
上下しか結実しなかったということなのでしょうか。
採集できるガマの穂に出会いた~~~い。
少しでも触れるとどんどん膨らんでくるところ、まるで生き物の様なすごい仕組みですね。
by とんとん (2016-01-17 12:39)
とんとん さんコメントありがとうございました。
ガマの穂ってこんなに面白いものとは知りませんでした。
「左から二番目」、やはり説明不足でしたね。
本日「追加1」「追加2」を補足しました。
「左から二番目」は例外的で上と下だけ残してきれいに飛び散っていました。
普通は「追加1」のようになり、ついには「追加2」の左端のように軸だけになります。
今夏は雄花・雌花を見たいものです。
by 夕菅 (2016-01-18 00:17)