キャンディリリー [草花(夏)]
キャンディリリー
アヤメ科の多年草
英名: Candy lily 別名:パルダンカンダ
草丈:50cm〜1m。
花期:7〜8月
10年前に植えたこの花をヒオウギだと思っていましたが、どうも花が違います。
調べてみると「キャンディリリー」という園芸種でした。
キャンディリリーは ヒオウギとアイリスの属間交雑種。
花色は赤・黄・紫など豊富、斑点の無いもの、ツートンカラーなどもあり多種多彩。
ヒオウギ(檜扇、 Belamcanda chinensis)もアヤメ科の多年草。
分布: 本州以南の日本、朝鮮半島、中国。
朱色の花被片に赤い斑点が入るのが特徴。
初めに咲いた花。

この花は赤と黄色のツートンカラーで斑点はありません。
3枚ずつの内花被片と外花被片、3本の雄しべはアヤメ科の特徴(3数性)。
雌しべは1本ですが先端で3裂しています。

初めに植えたのは前庭ですが、生垣が茂って日当たりが悪く生育不良。
3年前、日当たり抜群の菜園の前に移植しましたところ、見違えるほど繁茂し、花の色も赤から朱色に変わりました。

今年は後ろの青じそやオクラと競うようにたくさんの花を咲かせました。

もう1株、「黄色のキャンディリリー」を見つけて植えました。

花は1日花、夜には萎んで花弁をくるくると巻き上げます。
これはヒオウギと共通の特徴です。

黄色の株は桃の木の下で半日陰のためかほっそりしています。

ツートンの株の周りにはこぼれ種で増えた2世がたくましく育っています。
剣状の葉は互生、下部では2列に並んで扇状に配列します。
この葉の姿が檜扇に似ていることからヒオウギと命名されました。
檜扇というのはヒノキの薄い板を扇形に並べて綴じた扇です。
(後ろのオレンジ色の花はキツネノカミソリ。)

若い果実(蒴果)。巻き上げた花弁が残っています。

蒴果が裂開し真っ黒で光沢のある球形の種子が現れます。

この種子はヒオウギの種子と同じように見えます。
ヒオウギの種子は「射干玉(ぬばたま)」と呼ばれ、万葉集の頃から夜や闇の枕詞にも用いられてきました。
また北米に帰化したヒオウギは種子の色からブラックベリーリリーと呼ばれています。

今年は豊作、このままでは増えすぎて困りますから射干玉ドライフラワーにしましょうか。

最後に驚きの現象!
花の後に葉が育ってきたのです。
デンドロビウム(洋ラン)の高芽と似ています。

白い根(?)も出そうです。

さらにもう花が咲いたのもありました。
これは頂芽にできたシュートなのでしょうか?

京都の祇園祭では古代悪霊を退散させたというヒオウギを飾る習慣があるそうです。
またヒオウギの根茎は射干(やかん)といわれ、漢方薬として用いられています。
黄色の花には「パルダンカンダ」のラベルがついていました。
ヒオウギにも黄花があるという情報がありますが私にはどちらか区別できません。
アヤメ科の多年草
英名: Candy lily 別名:パルダンカンダ
草丈:50cm〜1m。
花期:7〜8月
10年前に植えたこの花をヒオウギだと思っていましたが、どうも花が違います。
調べてみると「キャンディリリー」という園芸種でした。
キャンディリリーは ヒオウギとアイリスの属間交雑種。
花色は赤・黄・紫など豊富、斑点の無いもの、ツートンカラーなどもあり多種多彩。
ヒオウギ(檜扇、 Belamcanda chinensis)もアヤメ科の多年草。
分布: 本州以南の日本、朝鮮半島、中国。
朱色の花被片に赤い斑点が入るのが特徴。
初めに咲いた花。

この花は赤と黄色のツートンカラーで斑点はありません。
3枚ずつの内花被片と外花被片、3本の雄しべはアヤメ科の特徴(3数性)。
雌しべは1本ですが先端で3裂しています。

初めに植えたのは前庭ですが、生垣が茂って日当たりが悪く生育不良。
3年前、日当たり抜群の菜園の前に移植しましたところ、見違えるほど繁茂し、花の色も赤から朱色に変わりました。

今年は後ろの青じそやオクラと競うようにたくさんの花を咲かせました。

もう1株、「黄色のキャンディリリー」を見つけて植えました。

花は1日花、夜には萎んで花弁をくるくると巻き上げます。
これはヒオウギと共通の特徴です。

黄色の株は桃の木の下で半日陰のためかほっそりしています。

ツートンの株の周りにはこぼれ種で増えた2世がたくましく育っています。
剣状の葉は互生、下部では2列に並んで扇状に配列します。
この葉の姿が檜扇に似ていることからヒオウギと命名されました。
檜扇というのはヒノキの薄い板を扇形に並べて綴じた扇です。
(後ろのオレンジ色の花はキツネノカミソリ。)

若い果実(蒴果)。巻き上げた花弁が残っています。

蒴果が裂開し真っ黒で光沢のある球形の種子が現れます。

この種子はヒオウギの種子と同じように見えます。
ヒオウギの種子は「射干玉(ぬばたま)」と呼ばれ、万葉集の頃から夜や闇の枕詞にも用いられてきました。
また北米に帰化したヒオウギは種子の色からブラックベリーリリーと呼ばれています。

今年は豊作、このままでは増えすぎて困りますから射干玉ドライフラワーにしましょうか。

最後に驚きの現象!
花の後に葉が育ってきたのです。
デンドロビウム(洋ラン)の高芽と似ています。

白い根(?)も出そうです。

さらにもう花が咲いたのもありました。
これは頂芽にできたシュートなのでしょうか?

京都の祇園祭では古代悪霊を退散させたというヒオウギを飾る習慣があるそうです。
またヒオウギの根茎は射干(やかん)といわれ、漢方薬として用いられています。
黄色の花には「パルダンカンダ」のラベルがついていました。
ヒオウギにも黄花があるという情報がありますが私にはどちらか区別できません。
2015-09-02 22:51
コメント(12)
キャンディリリー名は初耳。
黒い実など、まるでヒオウギですね。
でもそばかすが無い分、花は上品になって、2枚目の赤と黄色の色合いがいい感じ。
どこで品種改良されたものなんでしょうか? 北米?
外国で品種改良されて戻ってきたヘメロカリスほどには、
これは日本で広がってはいないですよね?
ヒオウギより花数が多くていいですね。
by 703 (2015-09-02 23:46)
703さん コメントありがとうございました。
キャンディリリーはヒオウギとアイリスの交雑種というだけで、どこで生産されたのか、アイリスの品種は何か、検索できませんでした。
日陰では2枚目の色でしたが、日向では3枚目になってしまいました。
子株を日陰に帰して試しましょうか。
1日花ですが水揚げよく、祇園祭の生花になったのも頷けます。
by 夕菅 (2015-09-03 10:54)
園芸種のツートンカラーのヒオウギはとてもすてきですね
ヒオウギという名前の元になった葉の形は今迄気にも留めずにいました。
本当に扇を広げたような末広がりの形なんですね
こうなるとヒオウギってどこを見てもどれをとっても見どころ満載という感じが強くなりました。
クルクルもつやつやの真黒な果実も 今よく見ていたら柱頭がまたとってもよくてますますファンになりました。
姉のところでも必ずドライフラワーにしてなにかの取り合わせにも使ったり楽しんでいるようです。
キャンディーリリーという名前はいかにも可愛らしくて素敵な名前だと思います♪
by とんちゃん (2015-09-03 14:38)
キャンデイリリー、初めての植物?。でももしかしたらヒオウギと間違って見ていたかもとおもうくらい似ていますね。花の咲き終わったあとのあの美しい、可愛い形から命名されたのかしら?
花の後、葉が出て花まで咲いたとは驚きです。種も全くヒオウギと同じ様子をしていますね。沢山広がりそう。
射干玉もいっしょですね
。葉の様子がヒオウギににているところから,射干を音読みしてシャガと命名されたとか、こちらは種はできないとか、、、、
こういううっかりな間違いもと笑ってしまいました。キャンデイリリーのお話から、いろいろ楽しみました。
by 花咲かばあば (2015-09-03 16:21)
とんちゃん コメントありがとうございました。
見慣れた花もブログに載せようとよく見ると新たな発見があって見直すことがありますね。
お恥ずかしいことにヒオウギが1日花であることも今度初めて確認しました。
ヒオウギのドライフラワーは販売もされていましたよ!
by 夕菅 (2015-09-03 20:10)
花咲かばあばさんコメントありがとうございました。
朱色のキャンデイリリーはパッと見るとヒオウギと思ってしまいそうですね。
園芸会社のカタログやラベルには色とりどりの花が載っていますが、私はまだこの2種しか見ていません。
シャガの命名にも関わりがあったのですね。
共にアヤメ科とはいえ、花は大違い、葉もかなり違うように思うんですが.........。
by 夕菅 (2015-09-03 20:31)
キャンディーリリーはまだ見たことがありませんが、たしかにヒオウギと間違えそうですね。なにか無邪気な色合いがおもしろいです。
ヒオウギとアイリスの属間雑種ということに興味をおぼえました。アイリスにもいろいろありますが、どれにも似ていないですね。育種の過程でゲノムがヒオウギに近いものになっているのでしょうか。種子はできますか。
by エフ・エム (2015-09-07 14:51)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
キャンディリリーはについて、「みんなの趣味の園芸」(NHK出版)には「ヒオウギとイリス・ディコトマ(Iris dichotoma)との交配種にパルダンカンダ(× Pardancanda)があり、キャンディ・リリーとも呼ばれ、花色が豊富です。」とありました。
http://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-746
しかし、検索したイリス・ディコトマは地味な花色でこれだけで説明できるかどうか疑問でした。詳細は企業秘密なのでしょうか。
ここに掲載した果実や種子は過去にこの庭で実ったもので、今年もすでに射干玉ができています。
by 夕菅 (2015-09-07 17:28)
キャンデーリリー可愛い名前です。寒さにも強いと調べたら書いてあり今の時期も通販で買えそうなので植えてみようかと思います。ある程度かためて植えたらお花も綺麗で草を取る時も楽しいと思います。種子も綺麗で葉も存在感がありますね。アヤメ科は植えっぱなしでもよいようなきがします。植えっぱなしで綺麗な花なら私の理想です。来年こそは四季を通し花があるようにと願っています。難しいですね。
by りんちゃんママ (2015-09-07 23:12)
りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
植え替え時期は秋なのですね。
通販では花色ミックスのようですが、いい色が咲くといいですね。
うちの色でよければ苗も種子もできていますからどうぞ採りに来て下さい。種子からでも翌年咲きそうです。
by 夕菅 (2015-09-08 00:23)
ありがとうございます。植え替え時期は9月10月と書いてありますので、お天気が良いお休みにぜひお願いします。種にも挑戦してみたいです。来年が楽しみになります。
by りんちゃんママ (2015-09-09 17:50)
りんちゃんママ さん コメントありがとうございました。
はい、頑張って下さい。お待ちしています。
by 夕菅 (2015-09-10 12:29)