ヤエクチナシ [花木(夏)]
ヤエクチナシ
八重梔子
アカネ科 クチナシ属の常緑低木
一重のクチナシについては2012.1.14.の記事「クチナシ」に書きました。
庭にはもう1株八重のクチナシがあります。
これは園芸品種だと思い込んでいましたが、「朝日百科植物の世界」にはヤエクチナシという変種があることが記されていました。
「変種に、花全体が大きく、八重咲きのヤエクチナシ Gardenia jasminoides var. ovalifoliaがある。中国のほか、日本では九州で古くから知られ、熊本市の立田山では、国の天然記念物に指定されている。」
熊本市のホームページでは立田山ヤエクチナシは花径6〜9cmと記載されています。
一方、直径9~10㎝の「オオヤエクチナシ」という園芸品種もあるそうです。
この庭のヤエクチナシの花の直径は5cm内外、オオヤエクチナシではありませんが、希少なヤエクチナシの子孫とも言いかねます。
6月20日、真っ白い八重の花がたくさん咲き芳香が漂っていました。

蕾が開いていく頃が最も美しいと思います。

葉は濃緑色で光沢があり白い花の美しさを強調するかに見えます。

雨の中の開花。
開花期は6〜7月、梅雨と重なるためやむを得ません。

雨後、横からの撮影です。

またまた 雨・雨。

きれいに開いたと思ったら、もう花弁には細かいしみが現れています。

八重の花の多くは雄しべが変形して花弁になっているようです。
ヤエクチナシの雄しべを観察してみます。
やはり開花中には一重のクチナシのような大きな雄しべは現れません。
しかし全開すると中央に雌しべと雄しべが見られました。

反対側を見ると貧弱な雄しべながらまだ花粉を出していて、柱頭にも花粉がスタンプされていました。
雄しべには一重のクチナシと同じ機能はあるものの果実を作るまでには至らないようです。
少なくてもこの株ではここ数年間に果実を見たことはありません。

まだ開ききっていない花を見つけ残りの花弁を指で開くと、既に花粉を出し尽くした3本の短い雄しべが現れました。花粉はたっぷり柱頭にスタンプされています。
さらに若い花を試そうとしましたが、たくさんの花弁がきっちり巻いていて開ききれませんでした。

6月末日、41年間続けた家業に終止符を打ちました。
最後は多忙をきわめ、その後は疲れが蓄積、まだ残務整理もあり落ち着きません。
この間、ブログどころではありませんでしたが、今日は書きかけてあった記事をやっとまとめました。
八重梔子
アカネ科 クチナシ属の常緑低木
一重のクチナシについては2012.1.14.の記事「クチナシ」に書きました。
庭にはもう1株八重のクチナシがあります。
これは園芸品種だと思い込んでいましたが、「朝日百科植物の世界」にはヤエクチナシという変種があることが記されていました。
「変種に、花全体が大きく、八重咲きのヤエクチナシ Gardenia jasminoides var. ovalifoliaがある。中国のほか、日本では九州で古くから知られ、熊本市の立田山では、国の天然記念物に指定されている。」
熊本市のホームページでは立田山ヤエクチナシは花径6〜9cmと記載されています。
一方、直径9~10㎝の「オオヤエクチナシ」という園芸品種もあるそうです。
この庭のヤエクチナシの花の直径は5cm内外、オオヤエクチナシではありませんが、希少なヤエクチナシの子孫とも言いかねます。
6月20日、真っ白い八重の花がたくさん咲き芳香が漂っていました。

蕾が開いていく頃が最も美しいと思います。

葉は濃緑色で光沢があり白い花の美しさを強調するかに見えます。

雨の中の開花。
開花期は6〜7月、梅雨と重なるためやむを得ません。

雨後、横からの撮影です。

またまた 雨・雨。

きれいに開いたと思ったら、もう花弁には細かいしみが現れています。

八重の花の多くは雄しべが変形して花弁になっているようです。
ヤエクチナシの雄しべを観察してみます。
やはり開花中には一重のクチナシのような大きな雄しべは現れません。
しかし全開すると中央に雌しべと雄しべが見られました。

反対側を見ると貧弱な雄しべながらまだ花粉を出していて、柱頭にも花粉がスタンプされていました。
雄しべには一重のクチナシと同じ機能はあるものの果実を作るまでには至らないようです。
少なくてもこの株ではここ数年間に果実を見たことはありません。

まだ開ききっていない花を見つけ残りの花弁を指で開くと、既に花粉を出し尽くした3本の短い雄しべが現れました。花粉はたっぷり柱頭にスタンプされています。
さらに若い花を試そうとしましたが、たくさんの花弁がきっちり巻いていて開ききれませんでした。

6月末日、41年間続けた家業に終止符を打ちました。
最後は多忙をきわめ、その後は疲れが蓄積、まだ残務整理もあり落ち着きません。
この間、ブログどころではありませんでしたが、今日は書きかけてあった記事をやっとまとめました。
2015-07-12 23:49
コメント(10)
こんにちは。41年間の家業はお疲れ様でした。どうぞゆっくりお過ごし下さい。ヤエクチナシにも雄蕊、雌蕊があるんですね。またひとつ勉強になりました。
by 多摩NTの住人 (2015-07-13 08:24)
お疲れ様でした
41年も続けられたのですね
お疲れが残りませんよう十分休養なさってください
ヤエクチナシを見せていただいて知らないこと色々でした!
雄しべはちゃんと花粉を出して仕事はしているわけですね
果実までいかなくても自分のなすべきことをなして!
記事を完成することができてほっとされたでしょう♪
少し間が空いたのでどうされたのかと思っていました。
ゆっくりのんびりあせらずに・・・お願いします
by とんちゃん (2015-07-13 13:53)
多摩NTの住人 さんコメントありがとうございました。
「始めるは易し・終えるは難し」を実感しました。
私もヤエクチナシの写真はいつも咲き始めばかり撮っていましたので、雄しべ雌しべを観察したのは初めてでした。
by 夕菅 (2015-07-13 17:10)
とんちゃん コメントありがとうございました。
お伺いもしていないのに気にかけていていただいて恐縮です。
最後はより忙しくなり体力ギリギリでいた。でもいくつもの感動を味わいながら幕を閉じることができました。
ヤエクチナシの干からびたような雄しべを見た時、花粉は出ていないだろうと思いましたが、奥の花弁を開くと花粉がこぼれ出て驚きました。
これからもぼちぼち、書き込んでいけたらと思います。
どうぞよろしくお願いします。
by 夕菅 (2015-07-13 17:42)
有終の美を飾られたことと拝察します。
仕事を終えると肩の荷が下りたと実感しましたが、
いかがでしょうか?
まだお忙しいようで、そうもいかないかもしれませんが、
新しい人生の道をスローにスタートしていってくださいね。
by 703 (2015-07-14 07:14)
703さんコメントありがとうございました。
「有終の美」この言葉は従業員にも一度だけ口にしました。
でも皆それをわかってくれたようで、トラブルも無く、惜しまれつつ閉じることができました。
今なお皆で後片付け中で「肩の荷が下りた」とまでは達していません。
ブログも消え入りそうでしたが、とにかく再開しました。
by 夕菅 (2015-07-14 08:22)
41年間の大変なお仕事、最後はほんとうに大変だったことでしょう。お疲れ様でした。
ヤエクチナシの花、雄しべも雌しべももっていることに驚きましたが、もともとが園芸品種でないならば、やはり種子をつくる必要はあるのでしょうね八重化はどうしても自然選択には不利になるでしょう。でも梅雨の最中、純白の清楚な花はとても美しいですね。
by エフ・エム (2015-07-14 11:13)
エフ・エム さんコメントありがとうございました。
今回の人生の転機、おかげさまで何とか通過できたようです。
ヤエクチナシの花は白から黄色、さらに褐色と移ろいます。
雌しべ雄しべがはっきりするのはみすぼらしくなってからですから、私も今回始めて確認しました。
花粉も顕微鏡で見てみましたが、やはり不揃いのようでした。
by 夕菅 (2015-07-14 16:18)
クチナシの花をこの春カームで買ってきました。1メートルぐらいの蕾の全くないかなり刈り込んだ苗でした。葉っつぱも少なくクチナシかどうかも疑わしい状況でした。その後イオンで蕾のいっぱい付いたかわいい苗を買い今花を楽しんでいます。甘い香りがします。買ったままの状態なので何処に植えようかと思案中です。41年間お仕事お疲れ様でした。ほんとうにお世話になりました。皆さんの惜しむ声が日々聞かれますがいつまでもというわけにいきませんものね。お疲れの時のブログの更新に感動です。これから以前に増してのパワーアップブログを楽しみにしています。
by りんちゃんママ (2015-07-16 22:49)
りんちゃんママさん コメントありがとうございました。
ちょうどクチナシの花を楽しんでいらっしゃったところだったのですね。
クチナシはひとつ難点がありますからご注意ください。
虫に好かれるのです。それについては次回書きますのでご一読を!
このところ脱力感というのか、生活のリズムを失いそうになりました。
これではいけないと思い、急遽ブログを再開しました。
パワーアップとはいきませんがまた宜しくお願いします。
by 夕菅 (2015-07-17 00:18)