瑠璃色のカメムシとハムシ [昆虫]
ルリクチブトカメムシ
瑠璃口太亀虫
カメムシ目 カメムシ科
Zicrona caerulea
大きさ: 6~9mm
分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
時期:6~10月
4月下旬、ポットで育苗したツキミソウを花壇のヒルザキツキミソウの隣に植えている時、きれいな瑠璃色が視界に入りました。
何でしょう? 形はカメムシ、でも瑠璃色のカメムシは今まで見たことがありません。
先ずは1枚証拠写真。
どんどん動き回っています。
あっ!飛びそう!
「カメムシの前翅は根元は固く、先端は透明で柔らかい」ことが判ります。
スナップエンドウを入れるはずだったポリ袋にうまく入ってくれました。
室内で検索・観察することにしましょう。途中でヒラドツツジの花殻を入れました。
「カメムシ・瑠璃色」と入力すると「ルリクチブトカメムシ」が出ました。
なんと無臭でハムシを食べてくれるそうです。
カメムシを机の上に放しました。確かに臭いません。
ツツジの絨毯の上で小休止、触覚を180度に開いて考えているようです。
机の上を検索、これは何だろう?
一方の触覚を両前肢で挟んで測定しているかのよう。
開いたり閉じたりを繰り返しました。
室内の光では瑠璃色がきれいに出ません。
また益虫とわかったら早く元の位置へ戻さねばなりません。
まず芝生の上に放して撮影。午後の光に瑠璃色が輝きます。
上から見ると5角形。
撮影後ツキミソウのところへ帰しました。「がんばってね。」
6月初め、穴が空いたツキミソウの葉の上に赤い色が見えました。
ルリクチブトカメムシの幼虫でした!
ここで育っていたとは知りませんでした。成虫で越冬するそうです。
さらに小さな赤い幼虫、何と獲物を突き刺しているようです。
幼虫のうちからもう狩りをするのですね。
瑠璃色の成虫が狙っているのは同じく瑠璃色のハムシ。
画面右上にそれらしき小さな瑠璃色の影が見えます。
せっかく咲いたツキミソウの葉は穴がいっぱい。
この穴を開けたのが瑠璃色のハムシだったのですね。
アカバナトビハムシ(アカバナカミナリハムシ)
赤花跳葉虫
Altica oleracea (Linnaeus, 1758)
「瑠璃色のハムシ」を検索しました。
食草がアカバナ科ですからこれでよさそうです。
(アカバナ科:ツキミソウ、マツヨイグサ、ユウゲショウなどのマツヨイグサ属を含む)
体長4mm弱。画像は精一杯拡大しています。
光によってはこのように黒っぽく見えることもあります。
何やら思案顔。
あ、跳びます。
このハムシは捕獲しようと近ずくとピッと跳んで姿を隠します。
だからトビハムシでしょう。
6月7日午後見に行くとまだアカバナトビハムシが1匹...2匹...3匹...。
もともとヒルザキツキミソウにいたようですが、植えたばかりのツキミソウの方が葉が柔らかく好まれてしまったようです。下は交尾中。
カミナリハムシ(オオカミナリトビハムシ)
雷葉虫
Altica cyanea (Weber, 1801)
隣の株に目を移すと大きなハムシが輝いていました。
瑠璃色が明るく青みがかってとてもきれいです。
上から見るとアカバナトビハムシの4倍くらいあるように見えます。
思わずまたポリ袋の口を開いて下から受けながら葉を下げてポン!
大きなハムシが捕獲できました。
袋の上から測ると体長約6mm。
検索するとこれもマツヨイグサを食草とするカミナリハムシのようです。
これは何?
ツキミソウの花芽の一番柔らかいところを食べています。
体長5mm。これがアカバナトビハムシの幼虫のようです。
一度確認すると他にも多々見つかりました。
それでもルリクチブトカメムシに助けられているのでしょう、ツキミソウの葉の新しい穴は少なくなり、無傷のツキミソウの花が咲き続けています。
ハムシは日本に分布するものだけでも660種もいるそうです。
その中には瑠璃色のハムシがたくさんいます。
それらを食べるルリクチブトカメムシも瑠璃色。
これは体色を似せて捕食しやすくするための擬態とも言われているようです。
今回はツキミソウの葉を食べる瑠璃色のハムシ2種、そのハムシを食べる瑠璃色のカメムシとその幼虫たちを見ることができました。
瑠璃口太亀虫
カメムシ目 カメムシ科
Zicrona caerulea
大きさ: 6~9mm
分布:北海道、本州、四国、九州、沖縄
時期:6~10月
4月下旬、ポットで育苗したツキミソウを花壇のヒルザキツキミソウの隣に植えている時、きれいな瑠璃色が視界に入りました。
何でしょう? 形はカメムシ、でも瑠璃色のカメムシは今まで見たことがありません。
先ずは1枚証拠写真。
どんどん動き回っています。
あっ!飛びそう!
「カメムシの前翅は根元は固く、先端は透明で柔らかい」ことが判ります。
スナップエンドウを入れるはずだったポリ袋にうまく入ってくれました。
室内で検索・観察することにしましょう。途中でヒラドツツジの花殻を入れました。
「カメムシ・瑠璃色」と入力すると「ルリクチブトカメムシ」が出ました。
なんと無臭でハムシを食べてくれるそうです。
カメムシを机の上に放しました。確かに臭いません。
ツツジの絨毯の上で小休止、触覚を180度に開いて考えているようです。
机の上を検索、これは何だろう?
一方の触覚を両前肢で挟んで測定しているかのよう。
開いたり閉じたりを繰り返しました。
室内の光では瑠璃色がきれいに出ません。
また益虫とわかったら早く元の位置へ戻さねばなりません。
まず芝生の上に放して撮影。午後の光に瑠璃色が輝きます。
上から見ると5角形。
撮影後ツキミソウのところへ帰しました。「がんばってね。」
6月初め、穴が空いたツキミソウの葉の上に赤い色が見えました。
ルリクチブトカメムシの幼虫でした!
ここで育っていたとは知りませんでした。成虫で越冬するそうです。
さらに小さな赤い幼虫、何と獲物を突き刺しているようです。
幼虫のうちからもう狩りをするのですね。
瑠璃色の成虫が狙っているのは同じく瑠璃色のハムシ。
画面右上にそれらしき小さな瑠璃色の影が見えます。
せっかく咲いたツキミソウの葉は穴がいっぱい。
この穴を開けたのが瑠璃色のハムシだったのですね。
アカバナトビハムシ(アカバナカミナリハムシ)
赤花跳葉虫
Altica oleracea (Linnaeus, 1758)
「瑠璃色のハムシ」を検索しました。
食草がアカバナ科ですからこれでよさそうです。
(アカバナ科:ツキミソウ、マツヨイグサ、ユウゲショウなどのマツヨイグサ属を含む)
体長4mm弱。画像は精一杯拡大しています。
光によってはこのように黒っぽく見えることもあります。
何やら思案顔。
あ、跳びます。
このハムシは捕獲しようと近ずくとピッと跳んで姿を隠します。
だからトビハムシでしょう。
6月7日午後見に行くとまだアカバナトビハムシが1匹...2匹...3匹...。
もともとヒルザキツキミソウにいたようですが、植えたばかりのツキミソウの方が葉が柔らかく好まれてしまったようです。下は交尾中。
カミナリハムシ(オオカミナリトビハムシ)
雷葉虫
Altica cyanea (Weber, 1801)
隣の株に目を移すと大きなハムシが輝いていました。
瑠璃色が明るく青みがかってとてもきれいです。
上から見るとアカバナトビハムシの4倍くらいあるように見えます。
思わずまたポリ袋の口を開いて下から受けながら葉を下げてポン!
大きなハムシが捕獲できました。
袋の上から測ると体長約6mm。
検索するとこれもマツヨイグサを食草とするカミナリハムシのようです。
これは何?
ツキミソウの花芽の一番柔らかいところを食べています。
体長5mm。これがアカバナトビハムシの幼虫のようです。
一度確認すると他にも多々見つかりました。
それでもルリクチブトカメムシに助けられているのでしょう、ツキミソウの葉の新しい穴は少なくなり、無傷のツキミソウの花が咲き続けています。
ハムシは日本に分布するものだけでも660種もいるそうです。
その中には瑠璃色のハムシがたくさんいます。
それらを食べるルリクチブトカメムシも瑠璃色。
これは体色を似せて捕食しやすくするための擬態とも言われているようです。
今回はツキミソウの葉を食べる瑠璃色のハムシ2種、そのハムシを食べる瑠璃色のカメムシとその幼虫たちを見ることができました。
2015-06-09 23:29
コメント(10)
こんにちは。瑠璃色のカメムシがいるんですね。
これは見てみたいです。
カメムシは種類が多いですね。
by 多摩NTの住人 (2015-06-10 08:13)
カメムシでも!!!エライですね
臭いもなし 益虫でおりこうさんなんですね
何といってもこのきれいな瑠璃色に魅せられます~
私も見たいです!
カメムシって敬遠されがち・・・でも役に立っているんですね
それにハムシの色々 よく調べられてすごいです
瑠璃色のハムシもいるなんて!これもいつかは出会えるかしら♪
ルリクチブトカメムシ 幼虫は全く色が全く違って混乱しますが昆虫の奥深さを思いました。
by とんちゃん (2015-06-10 13:20)
多摩NTの住人 さん コメントありがとうございました。
この美しい瑠璃色のカメムシは 千葉県では準絶滅危惧種、京都府でもあまり見られなくなっているとか。
うちの庭では是非増えて欲しいと思っています。
by 夕菅 (2015-06-10 22:02)
とんちゃん コメントありがとうございました。
このカメムシは幼虫は警告色・成虫は擬態、賢いですね。
瑠璃色は構造色と思いますが、光によって変化するので見飽きません。
でも見つめるとすぐ葉の陰に隠れてしまいます。
このカメムシは減少傾向のようですが、瑠璃色のハムシはたくさんいますからきっと出会えると思います。
by 夕菅 (2015-06-10 22:18)
今日もダンゴムシ退治、
昼間はニシキギの枝に止まっていたカミキリムシと遭遇、
ブルーベリーを食べるバッタに噛まれと、
虫は憎っくきものとばかり思っていましたが(笑)、
そう言えばケヤキがあった時に、玉虫が木の周りを飛んでいたのを思い出しました。
虫にも綺麗な益虫もいるんですよね。
瑠璃色のカメムシやハムシは見たことがないように思います。
by 703 (2015-06-11 00:23)
703さん コメントありがとうございました。
無農薬の庭には次々と昆虫がやってきますね。
きれいなカミキリムシの幼虫は木々を枯らすテッポウムシ。
キュウリに来るウリハムシやキキョウを枯らすクロウリハムシは困りものハムシの代表。
瑠璃色のきれいな益虫カメムシは例外で感激でした。
by 夕菅 (2015-06-11 08:15)
ルリクシブトカメムシにはまだ出会ったことがありません。宝石のような美しさですね。見たいものですが、偶然でないと見つかりませんね。
わが家のツキミソウは幸いにしてハムシは来ていないようです。花の方はぽつぽつと咲いています。
いまのところ怖いのは、ツマグロヒョウウモン。ツタスミレ(パンダスミレ)を幼虫にすっかり食べられたことがあって、回復させるのに時間がかかりました。
by エフ・エム (2015-06-11 14:15)
ルリクチブトカメムシは初めて聞く名でした。瑠璃色の美しいカメムシは益虫ですか。カメムシの中にも歓迎すべき仲間がいたんですね。
面白がって検索してみましたら、ほとんどが害虫ではないようですね。
身を守る時に悪臭を放つということのようですね。
ハナカメムシ類は良いカメムシで農業害虫を捕食にしている、、、。それではこのカメムシを増やせないものかと考えるのは、安易な考えかしら?
いただいたツキミソウ、今夜は8花も咲きそうです。アブラムシがついています。ルリクチブトカメムシ君、待ってるよー。
by 花咲かばあば (2015-06-11 14:26)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
ルリクチブトカメムシは比較的珍しいカメムシだったようですね。
でも瑠璃色のハムシは種類も非常に多くて驚きました。
エフ・エムさんのところのツキミソウにはいなくて幸いでした。
ツマグロヒョウウモンの赤い幼虫はうちのスミレ類にもよく見ます。
昔昆虫少年でいらした方の前にルリクチブトカメムシが現れますように。
by 夕菅 (2015-06-11 17:44)
花咲かばあばさん コメントありがとうございました。
美しくて臭わないカメムシが益虫とわかって感激でした。
美しいキンカメムシは害虫、小さなハナカメムシが益虫、こんな分類もあったのですね。
たしかに農業にも応用できるといいですね。
うちのツキミソウにもアブラムシが付いていますが、ルリクチブトカメムシ君はハムシだけでも多忙で手が回らないようです。
by 夕菅 (2015-06-11 18:04)