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エゴノキ [花木(春)]

エゴノキ
 エゴノキ科の落葉高木
 学名:Styrax japonica  別名:ロクロギ、チシャノキ、チサノキ
 分布:北海道~九州・沖縄・中国・朝鮮半島
 
5月19日、見上げるエゴノキは無数の白い花で覆われていました。
(画像は全て画面をクリックすると大きくなります。)
エゴ2012満開wb.jpg

樹高は4mくらいありそう。左はナツツバキ、右はハナミズキです。
エゴ20120519wb.jpg

上方の枝を拡大してみます。
清楚な花が下垂して揺れています。
エゴ20120519-7wb.jpg

幹から小枝が出て葉と花が1セット。
5花、下垂する総状花序についています。萼は筒状、花冠は5裂。
エゴ小枝1wb.jpg

かわいい卵形の蕾も下垂しています。
エゴ20120517蕾wb.jpg

満開の花々。雄しべ10本が雌しべ1本を囲っています。
エゴ花1wb2.jpg

花冠と雄しべはあっけなく散り、萼筒と長い雌しべだけが残ります(右側)。
エゴ雌しべ1wb.jpg

5月22日、一斉に花が散り始めました。
エゴ散華1wb.jpg

6年前、今までで一番激しく散った朝。
降り積もった雪のようでした。
エゴ散華2006wb.jpg

花の後、今はもう若い果実が下垂しています。
エゴ果実201207wb.jpg

よく見ると雌しべの花柱がまだ残っているのがあります。
エゴ果実尾wb.jpg

花柱が黒くなって落ちる間際のものもありました。
エゴ果実尾2wb.jpg

エゴノキの名は果皮が苦くてえぐいからと書かれていますので、ちょっと味見をしてみました。
中に大きな固い種子があって少ししか齧れません。確かに刺激的でえぐい感じでしたが予想ほどではありませんでした(笑)。まだ若い実だからかもしれません。
果実の長さ1.8cm。
エゴの実20120715wb.jpg

5月、今年もエゴノキを記事にし損ねました。
最近この樹にエゴノネコアシを見つけ、遅ればせながらまずはエゴノキからと相成った次第です。

追記(2012. 7. 18.)
コメントに「最後の写真の内部の緑の層と中心の白い部分は何なのか」とのご質問がありましたので、2010年11月23日に撮った果実の写真を追加しておきます。
この部分は胚乳と胚であろうと考えています。これはヤマガラの好物のようです。
今秋、果実が完熟する頃「エゴノキの果実」として記事にしたいと思っています。

エゴの果実2wb.jpg

コメント(10) 

コメント 10

多摩NTの住人

こんにちは。
エゴノキの実を味見されたんですか。すごい!!
中を割った姿は初めて見ました。こんなふうになっているんですね。

by 多摩NTの住人 (2012-07-16 17:30) 

satton

散歩道でエゴノキが花を開いていましたが、どうにもうまく撮れなくてUPをあきらめました。きれいに撮っていますね。味見をしたり実の中を見たり、さすがに夕菅さんですね。
by satton (2012-07-16 18:49) 

夕菅


多摩NTの住人 さん コメントありがとうございました。
エゴの花や実にはサポニンが含まれていて有毒とされているのですが、えぐいからエゴと名付けられたという記載を読むとちょっと舐めてみたくなりました。もちろん、後はよく漱ぎましたよ(笑)。
中の果実の殻が固くて縦に割るほうがたいへんでした。
秋に完熟するまでに真ん中の白い部分がもっと大きくなります。
多摩NTの住人 も2日前、エゴノネコアシをアップされたのですね。

by 夕菅 (2012-07-16 22:24) 

夕菅

satton さん エゴノキのように下垂して咲く高木の小さくて白い花は本当に撮りづらいですね。
私は説明用には低いところの小枝を利用しました。
写真の出来が悪いので、味見をしたり、中身を見たりして補っています。

by 夕菅 (2012-07-16 22:41) 

703

エゴの花って、こんなに咲くもんなんですね。小さいのしか見たことなかったから、大きな木が真っ白になっているのに感動しました!
挿し木苗をもらって3年ぐらい経つのが、このところ急に大きくなっています。楽しみなような、こわいような(笑)
エゴの花をよく知らないのですから、もちろんエゴノネコアシも知りませんでした。検索して、勉強しました。ちょっと関心を持つと、知らないことが無限に広がりますね。
by 703 (2012-07-16 23:53) 

夕菅

703さんとこのエゴノキはまだ小さいんですね。
そのうちこんなに大きくなりますよ〜(笑)。
この次はエゴノネコアシを書くつもりでしたが、703さんがもう予習済みだと、私ももう少し勉強しないといけませんね(笑)。
小さな虫の写真が撮れなくて困っています。
by 夕菅 (2012-07-17 18:06) 

ebisu-mama

夕菅さん、こんにちは

いつもブログを拝見しているのに
なかなかコメントも出来ずいました。ごめんなさい。

エゴノキの花は、蕾が何とも愛らしく、花も清楚で美しいですね。

この花は、桜の花ぐらいの大きさなのでしょうか?

桜は、花一つ一つの存在よりも樹、花全体で大きな存在感を与えてくれ、
大木になれば、まるで一つの精が宿るかのような…・・。
でも、このエゴノキの花は、決して同化しない個性の集まりのような・・
花一つ一つが私はここにいるのよって主張しているような・・
そんな強い印象を受けました。

花の放つ雰囲気[感じ取る側の問題かもしれませんが]面白いなと思います。

樹高が4Mもの大木なんですね。
ぜひ、実際の目で満開のエゴノキを一度見てみたいものです。
 




by ebisu-mama (2012-07-18 10:55) 

エフ・エム

花の大変美しい写真、5月の美しい風景を思い出しつつ、拝見しております。また、果実の横断面の写真を見るのは初めて、もの珍しく見させていただいております。
茶色の層は種皮と思いますが、内部の緑の層と中心の白い部分は何なのか。胚乳か子葉なのか。胚はまだ小さいと思うのですが、もし分かりましたら教えていただけますでしょうか。
by エフ・エム (2012-07-18 16:24) 

夕菅

ebisu-mama さん お久し振りです。
花の大きさを書くことを忘れていましたね。
エゴノキの花冠の直径は1.5〜2cm、サクラの代表ソメイヨシノは4cmくらいですから一回り小振りですが、軽やかなサクラに比べて花弁が不透明で厚くやや重い感じです。
確かに「エゴ」という語感からも自己主張しているような雰囲気がありますね(笑)。
次はこのエゴノキにもうひとつ「エゴ」を付けますのでまた読んで下さい。

by 夕菅 (2012-07-18 21:52) 

夕菅

エフ・エムさん コメントありがとうございました。
今回、エゴノキの秋の果実まで載せようかと思いましたが、写真が物足りなくまた今秋、撮り直して果実のみ追加するつもりでした。
でもお尋ねの断面につきましては2010年秋の写真を追加しておきますのでごらん下さい。
この白い部分は胚乳と胚のようです。またこれはヤマガラの好物で硬い種皮を突ついて壊して中身を食べるそうです。
by 夕菅 (2012-07-18 23:03) 

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