ユウスゲ 2世 [草花(夏)]
ユウスゲが咲きました。
淡いレモンイエローの花が黄昏時に咲き始めます。
潔い清々しさが心に響きます。
日没過ぎの写真ではライトで花の色がやや濃く見えます。
ハンドルネームに用いたユウスゲはこのブログにはなくてはならない花で、もう2回記事にしました。
ユウスゲ(夕菅 )
http://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2009-07-17
ユウスゲの人工授粉
http://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2009-07-25
今日はさらに続編として、人工授粉でできた種子が発芽して開花するまでを記します。
「ユウスゲの人工授粉」ではまだ緑色だった果実は8月には褐色になり、はじけて黒い種子がのぞいています(2009年8月17日)。
この蒴果には種子が12個も入っていましたが、1〜2個のこともありました。
2009年8月22日 全部で70個くらい種子を採り、すぐに種蒔きしました。
1か月後、 細い葉が伸びています。ユウスゲはユリ科の単子葉植物です。
植木鉢にも少し蒔いてみました。
全体では発芽率5割くらいでした。
苗はなかなか大きくなりません。
冬の間は地上部が枯れて何も無くなってしまいます。
翌年の画像を探しましたが見つかりません。
やっと畑全体を写した1枚を見つけ、わずかにユウスゲの葉が覗いているところを拡大しました。
自生したヒルザキツキミソウに埋もれて、これで育つのかしらと心配です。
(2010.5.20.)
2年目(2011年4月10日)、元気な若芽が伸びてきました。
周りにの緑はまた芽生えたヒルザキツキミソウ。
2011年5月22日、ヒルザキツキミソウの一斉開花。
ユウスゲは埋もれ気味ですが負けずに伸び上がってきました。
3年目、伸びた花茎に蕾が見えました!(2012年6月11日)。
蕾が確認出来たのは4株のみです。
初花開花です!(6月27日)。
6枚の花弁が1枚おきに開いて残りの3枚はまだ離れません。
寒かったからでしょうか、花弁の先端が少し傷んでいます。
これらも開き渋っているようです。
花弁の先端が癒着したのでしょうか。
6月30日、きれいな花が開くようになりました(16時25分)。
2時間後((18時32分)、周りが暗くなってからの写真は雰囲気が変わります。
この画面では開花は左の2株のみ、右の株達は今年はまだ咲けないようです。
ユウスゲの人工授粉から3年目、やっと少し花を見ることが出来ました。
まだ咲けなかった株もありますので、開花までには3〜4年を要するということになりそうです。
でも10年目の大株1株では絶滅のおそれもありましたので、2世誕生で気が楽になりました。
これは10年目の古株の近影です。
あちこちの隙間に植えて名実共にユウスゲの庭にしたくなりました。
今年はまた人工受粉して種子を採ろうと思います。そのため花殻も保存です。
(写真はすべて画面をクリックすると大きくなります。)
淡いレモンイエローの花が黄昏時に咲き始めます。
潔い清々しさが心に響きます。
日没過ぎの写真ではライトで花の色がやや濃く見えます。
ハンドルネームに用いたユウスゲはこのブログにはなくてはならない花で、もう2回記事にしました。
ユウスゲ(夕菅 )
http://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2009-07-17
ユウスゲの人工授粉
http://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2009-07-25
今日はさらに続編として、人工授粉でできた種子が発芽して開花するまでを記します。
「ユウスゲの人工授粉」ではまだ緑色だった果実は8月には褐色になり、はじけて黒い種子がのぞいています(2009年8月17日)。
この蒴果には種子が12個も入っていましたが、1〜2個のこともありました。
2009年8月22日 全部で70個くらい種子を採り、すぐに種蒔きしました。
1か月後、 細い葉が伸びています。ユウスゲはユリ科の単子葉植物です。
植木鉢にも少し蒔いてみました。
全体では発芽率5割くらいでした。
苗はなかなか大きくなりません。
冬の間は地上部が枯れて何も無くなってしまいます。
翌年の画像を探しましたが見つかりません。
やっと畑全体を写した1枚を見つけ、わずかにユウスゲの葉が覗いているところを拡大しました。
自生したヒルザキツキミソウに埋もれて、これで育つのかしらと心配です。
(2010.5.20.)
2年目(2011年4月10日)、元気な若芽が伸びてきました。
周りにの緑はまた芽生えたヒルザキツキミソウ。
2011年5月22日、ヒルザキツキミソウの一斉開花。
ユウスゲは埋もれ気味ですが負けずに伸び上がってきました。
3年目、伸びた花茎に蕾が見えました!(2012年6月11日)。
蕾が確認出来たのは4株のみです。
初花開花です!(6月27日)。
6枚の花弁が1枚おきに開いて残りの3枚はまだ離れません。
寒かったからでしょうか、花弁の先端が少し傷んでいます。
これらも開き渋っているようです。
花弁の先端が癒着したのでしょうか。
6月30日、きれいな花が開くようになりました(16時25分)。
2時間後((18時32分)、周りが暗くなってからの写真は雰囲気が変わります。
この画面では開花は左の2株のみ、右の株達は今年はまだ咲けないようです。
ユウスゲの人工授粉から3年目、やっと少し花を見ることが出来ました。
まだ咲けなかった株もありますので、開花までには3〜4年を要するということになりそうです。
でも10年目の大株1株では絶滅のおそれもありましたので、2世誕生で気が楽になりました。
これは10年目の古株の近影です。
あちこちの隙間に植えて名実共にユウスゲの庭にしたくなりました。
今年はまた人工受粉して種子を採ろうと思います。そのため花殻も保存です。
(写真はすべて画面をクリックすると大きくなります。)
2012-07-07 22:43
コメント(15)
夕菅さんのシンボル、また貴ブログのシンボルフラワーですね。
黄色い花の種子は真っ黒で、クリのようなかたち、ちょっと意外性があっておもしろいです。ヒルザキツキミソウとも仲がよさそうですね。
by エフ・エム (2012-07-08 09:00)
こんにちは。
夕菅さんがユウスゲに寄せる想いは特別なものなのでしょうね。
種子の様子など良く理解できました。
by 多摩NTの住人 (2012-07-08 12:47)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
夜見に行くと小さなガを時々見ますが、それだけではあまり結実に至りません。草原のユウスゲにはもっと大型のガがたくさん寄るようです。
人工受粉は初めてでしたが試してみましたところ、効果歴然でした。
ニッコウキスゲの種子もよく似ていて黒いようです。
共に儚い一日花ですが、黒くて丈夫そうな種子は存在感がありますね。
by 夕菅 (2012-07-08 18:42)
多摩NTの住人 さん コメントありがとうございました。
はい、ユウスゲは1株しかないのに「夕菅の庭」と名付けてしまいましたから、絶やしてはいけないと頑張っています。
またこの花の苗は花が大好きだった叔母が種から育てたものの、日陰になってしまった自分の庭では咲かないからと私に託したものでした。
もう見てもらえないのが残念です。
by 夕菅 (2012-07-08 22:22)
お庭のシンボルの花、ユウスゲの花の咲く季節になったんですね。
3年前、お邪魔していっしょに写真を撮らせていただいたこと、思い出しています。種から3年目に開花したんですね。
レモンイエロウ、細めの花弁と葉、このバランスがとてもいいです。
同じ仲間のカンゾウ「ワスレグサ」とはずいぶん様子が違います。
ユウスゲが開く時間でも、昼咲き月見草はきれいに咲いているんですね。素敵な景ですね。
夕べの風がささやくように揺れると、ユウスゲが目覚める。素敵な夜会服でこれからどこかへ。
夕闇の中、あたり一面が黄色い波でゆれているような、きっとそんな素敵な景色ももうすぐ、、、と想像しています。
そう、あの時のように三日月が似合っています。
待宵草は満月かしら。
by 花咲かばあさん (2012-07-09 00:25)
花咲かおばさん、詩のようなコメントありがとうございました。
「夕べの風がささやくように揺れると、ユウスゲが目覚める。」
3年前のあの夜は三日月でしたか。すばらしい記憶力!
咲き初めのシャープな花弁は確かに三日月ですね。
種を蒔いたときは、周りは一面のトレニアがでした。
ところが翌年、小径の対側から種子がこぼれたのでしょうか、ヒルザキツキミソウに覆われてしまいました。この花は夕方は萎みかけているのですがマクロレンズのありがたさ、程よくぼかしてくれていますね。
by 夕菅 (2012-07-09 12:41)
夕菅さん、こんにちは!
夕菅さんのお花のユウスゲですね
ユウスゲは大好きな花です!
この花色にはひきつけられてどうしようもないです。
ライトを当てても美しい花色が出ましたね。
1枚おきに開いたところもいいと思いました。
艶のある種もきれいだなと思えて!!!
うまく授粉できてよかったですね。たくさん増えますようにお祈りします!
ユウスゲと聞くとどうしても立原道造さんのことがしのばれてロマンチックな気分になります。
彼は萱草を使っていましたがこのユウスゲのことだと思います。
夢中で詩の暗唱をした思いでともつながってきます。
はるかかなたの忘却になってしまった詩ですが夕菅さんのお陰でふと思い出すことができました。
by とんちゃん (2012-07-09 15:13)
ユウスゲの花綺麗ですね。「潔い清々しさ」という表現が本当にあっている感じです。種子から育てたら愛着がありますね。北海道では近い仲間のエゾカンゾウがありますが、ユウスゲは繊細な感じがします。
by satton (2012-07-09 20:43)
ユウスゲの花、綺麗ですね。「潔い清々しさ」という表現がよく似合う花のように思います。北海道には近い仲間のエゾカンゾウがありますが、ユウスゲの花はより繊細に見えます。
by satton (2012-07-09 20:48)
とんちゃん もユウスゲ大好きなんですね。
そして若き日は夭折した詩人立原道造さんも詩を暗唱するほどに。
その立原道造さんはユウスゲがとてもお好きだったようですね。
ちょっと覗いてみました。
「ゆふすげびと」では「「黄いろの淡いあはい花」と表現されています。
彼の詩集「萱草(わすれぐさ)に寄す」の萱草はカンゾウのことで間違いであったと後で気付かれたようですね。
一般にはニッコウキスゲの方が有名なようですが、私はやはりユウスゲの花の色や形に魅了されています。
素敵なコメントありがとうございました。
by 夕菅 (2012-07-09 23:39)
satton さん 北海道情報をありがとうございました。
北海道にはニッコウキスゲに似たエゾカンゾウもあるのですね。
さらにエゾキスゲもあるよう。これは夕方開き翌日の午後まで咲くそうで、色はユウスゲより少し濃いそうです。
これらの花々、satton さんと出会えるといいですね。
by 夕菅 (2012-07-10 00:06)
夕菅さん こんばんわ~~
六甲高山植物園のユウスゲに会いに行ったことがありました
↓
http://blog.goo.ne.jp/mn1944/e/a8cd4f8ac915a26d5a1f27176cbbf487
夕菅さんちのユウスゲの2世のことが話題になってましたね、その2世なんですね、お見事です・・・
夕闇の中のユウスゲ、ステキですね
ぜひその時間の中でユウスゲに会いたいと願うわんちゃんです。
by わんちゃん (2012-07-10 22:17)
わんちゃん もうあれから3年、やっと花が開きました。
ユウスゲを植物園で見るのは時間的にちょっときついかもしれませんね。
自宅ですと夕方の開きかけから満開に至る過程が見られます。
この頃、真夜中にヘッドライトをつけて受粉を手伝っています(笑)。
また3年後の開花のために。
by 夕菅 (2012-07-10 23:30)
小清水原生花園で写したエゾキスゲを、携帯の待ち受け画面にして、北海道旅行から帰宅。御ブログのユウスゲと見比べました。
ユウスゲの方が華奢な感じです。エゾキスゲはオホーツクの潮風に鍛えられているのでしょうね。
上品な姿をしていても、ヒルザキツキミソウに負けていないのが嬉しいですね。案外丈夫なのかな?
by 703 (2012-07-14 22:52)
703さん、北海道の花々たっぷり鑑賞されたのでしょうね。
エゾキスゲは興味深い花ですね。
ユウスゲは朝には萎んでしまいますが、エゾキスゲは夕方開き翌日の午後まで咲き、葉は細いとか。
パソコン検索写真では花弁の巾がやや広く、レモンイエローがやや濃いめのような印象を受けました。
ユウスゲも咲いたばかりの花はとても華奢で少女のようですが、夜中に見に行くと花弁の巾が広くなり、色もやや濃く見えて女盛りの雰囲気になります。但し、夜はライトを用いるため本来の色とは比較出来ません。
エゾキスゲは分類にも諸説があるようですね。
ブログアップを楽しみにしています。
by 夕菅 (2012-07-15 10:24)