オンブバッタ [昆虫]
オンブバッタ
負飛蝗
Atractomorpha lata
バッタ目(直翅目)・オンブバッタ科
大きさ(成虫)オス 20〜25mm、メス 40〜42mm
大きなメスの上に小さなオスが乗っています。
オンブバッタは他のバッタと違って交尾をしない時もオスは乗ったままです。
多くは緑色ですが褐色のものもいます。
(どれも画面をクリックすると大きくなります。)
今年は家庭菜園のカブが青虫もつかず順調に育っていると思っていました。
ところが、間引きをしようと行って見ると、なぜか穴がいっぱい!
よく見るとオンブバッタがいました。
さらに見渡すとあっちにもこっちにもオンブバッタ。
カブラの葉もしっかり食べられています。
今まで野菜や花について台所に来てしまったオンブバッタはそうっと外へ逃がしていました。それが裏目に出たのでしょうか。
もともと葉の広い野草を食べていた昆虫ですが、野菜や園芸植物も多いにお好みのようです。
一見シングルのオスやメスやシングルのオスもいます。
ワンペアーのオンブバッタの下にもう一匹のオスの影。
何か不穏な空気です。
こちらではオス同士がにらみ合い、闘いが始まろうとしていました。
背中の大きな傷は過去の闘いの跡でしょうか。
上のオスの触覚が相手の頭に振り下ろされました。
触覚を抱え込んでいます。
馬乗りになって触覚で相手の眼を攻撃?
メスは泰然自若。
このメスの背は傷1つなく輝いています。この背をめぐる闘いでしょうか。
おやおやこのメスはオスを乗せたまま、食欲旺盛、カブラの葉を食べ続けています。
オスはどうするんでしょう。
あるブログにはこの時期のオスはメスに乗ったまま食べないと書いてありました。
おー、やっぱりオスだって食べずにはいられませんね。
画面をクリックすると触覚がきれいに見えます。
大きな顎と長い馬面。葉っぱを抱えてお行儀良くせっせと食べます。
何ともユーモラスな光景!
その近くでは2組のカップルが並んでいました。
左は交尾中のようです。
このメスは背が傷つき尾はがちぎれて短くなっています。
オスばかりではなくメスにも受難はあるのでしょう。
この日はカブの間引きに行っただけのはずでしたが、オンブバッタの世界に引き込まれてしまいました。
今までオンブバッタはオスがメスの上に乗って仲良く平和に暮らす昆虫だと微笑ましく思っていました。しかし、現実は厳しく、ここにも激しい闘いがあったのです。
さて、こんなに幾組かの子孫が繁殖したら来年はどうなるのでしょう。
野菜をめぐってヒトとバッタの闘いになるやも...........?
負飛蝗
Atractomorpha lata
バッタ目(直翅目)・オンブバッタ科
大きさ(成虫)オス 20〜25mm、メス 40〜42mm
大きなメスの上に小さなオスが乗っています。
オンブバッタは他のバッタと違って交尾をしない時もオスは乗ったままです。
多くは緑色ですが褐色のものもいます。
(どれも画面をクリックすると大きくなります。)
今年は家庭菜園のカブが青虫もつかず順調に育っていると思っていました。
ところが、間引きをしようと行って見ると、なぜか穴がいっぱい!
よく見るとオンブバッタがいました。
さらに見渡すとあっちにもこっちにもオンブバッタ。
カブラの葉もしっかり食べられています。
今まで野菜や花について台所に来てしまったオンブバッタはそうっと外へ逃がしていました。それが裏目に出たのでしょうか。
もともと葉の広い野草を食べていた昆虫ですが、野菜や園芸植物も多いにお好みのようです。
一見シングルのオスやメスやシングルのオスもいます。
ワンペアーのオンブバッタの下にもう一匹のオスの影。
何か不穏な空気です。
こちらではオス同士がにらみ合い、闘いが始まろうとしていました。
背中の大きな傷は過去の闘いの跡でしょうか。
上のオスの触覚が相手の頭に振り下ろされました。
触覚を抱え込んでいます。
馬乗りになって触覚で相手の眼を攻撃?
メスは泰然自若。
このメスの背は傷1つなく輝いています。この背をめぐる闘いでしょうか。
おやおやこのメスはオスを乗せたまま、食欲旺盛、カブラの葉を食べ続けています。
オスはどうするんでしょう。
あるブログにはこの時期のオスはメスに乗ったまま食べないと書いてありました。
おー、やっぱりオスだって食べずにはいられませんね。
画面をクリックすると触覚がきれいに見えます。
大きな顎と長い馬面。葉っぱを抱えてお行儀良くせっせと食べます。
何ともユーモラスな光景!
その近くでは2組のカップルが並んでいました。
左は交尾中のようです。
このメスは背が傷つき尾はがちぎれて短くなっています。
オスばかりではなくメスにも受難はあるのでしょう。
この日はカブの間引きに行っただけのはずでしたが、オンブバッタの世界に引き込まれてしまいました。
今までオンブバッタはオスがメスの上に乗って仲良く平和に暮らす昆虫だと微笑ましく思っていました。しかし、現実は厳しく、ここにも激しい闘いがあったのです。
さて、こんなに幾組かの子孫が繁殖したら来年はどうなるのでしょう。
野菜をめぐってヒトとバッタの闘いになるやも...........?
2011-10-28 22:27
コメント(12)
夕菅さん こんにちは 昨日書いたはずのコメントが反映されていませんでしたのでもう一度・・・
オンブバッタの観察面白いです、オスもおなかが減った時にはメスから離れてちゃんと食事をするのですね。 こんなことはやはりちゃんと確かめてみると意外なことが分かったりしますよね。
ツユクサの若い葉にどこからかオンブバッタが来て食べてしまいます、来ないようにするよう方法があったら教えてください。
by なかなか (2011-10-30 11:21)
なかなかさん 再度のコメントありがとうございました。
オンブバッタをこんなにしっかり見たのは初めてですがいろいろ面白いものですね。
秋も後半、彼らは最後の追い込みで交尾・貪食・闘争とご多忙でした。
オスをきっちりマークして追跡したわけではありませんが、こんな時期にメスが近くにいながら乗らずに食べているのは背に腹は代えられないということでしょうね(笑)。
オンブバッタは大切なツユクサまで食べてしまうんですか。
実は私はオンブバッタは憎めないところがあって、まだを退治したことがありません。でも来年これ以上の被害があれば捕獲すべきかと思っています。
検索では「ニーム核油粕」を肥料兼用に使うと有効との情報がありましたがまだ購入してはいません。
by 夕菅 (2011-10-30 16:04)
オンブバッタは北海道にもいるようですが見たことがありません。何か愛嬌があって興味深いので気をつけて観察してみます。それにしても小さな昆虫を鮮明に撮りますね。いつもながら感心します。
by satton (2011-10-30 16:33)
雄どうしの戦いがあることは動物界の常ですが、オンブバッタの雄もそうとはまるっきり気が付きませんでした。
やっと乗った雌の背中、葉を食べられなくても仕方ないのでしょう。
雌のほうが褐色が多いと聞いたのですが、ここでは逆ですね。
by エフ・エム (2011-10-30 16:47)
satton さんがオンブバッタをごらんになったことがないということはきっと北海道にはあまり多くないのでしょうね。
うちの庭では毎年時々は見ていたのですが、こんなに菜っ葉を食べられたのは初めてです。今年は共存して撮影させてもらいましたが、来年が心配です。
by 夕菅 (2011-10-30 17:41)
エフ・エム さん コメントありがとうございました。
今まで緑色が殆どでしたが、今年は褐色も雌雄ともに見られました。
写真は褐色の方が撮りやすいため、この記事では褐色が多くなりましたが大半は緑色です。褐色は雌雄どちらに多いかは注意していませんでした。そういえば褐色同士のペアーは見ませんでしたね〜。
by 夕菅 (2011-10-30 17:54)
愛嬌があってほほえましく見ていたオンブバッタでした。
お母さんに子供がおんぶしているとばかり思っていた、子供のころ思い出しました。
観察の様子、いつもながら感心しています。うちの庭でもときどき見られますが
これほどの数は初めてです。5月頃幼虫が発生するとのことです。
天敵はカマキリ、クモ、トカゲ、鳥など。バランス(人間にとってですか?)よく共存ができたら、、、、、。
by 花咲かばあさん (2011-10-30 19:09)
花咲かおばさん コメントありがとうございました。
「おんぶ」のイメージはやはり「お母さんに子供がおんぶ」ですものね。
その刷り込みが残っていて、未だに微笑ましく思わせるのでしょうね。
こうなっては本当は害虫なんですが、それでもなかなか退治する気になれません。
でも農家にとっては野菜が売り物にならなくなるのでしょう、農薬の検討もなされているようでやはり複雑な思いが残ります。
by 夕菅 (2011-10-30 23:15)
数が我が庭とはケタが違いますね~!
今日網戸に張り付いたオンブバッタを目撃。
今一番多い時なのでしょうか。
食事中の姿のリアルなこと、引き込まれます。
触角を目に差しているところは、貴重な映像ですね♪
(って、当事者の身になれば喜んでいる場合じゃないですけど。)
角突き合って戦う姿は本当にハラハラしますね。
by とんとん (2011-10-31 22:26)
とんとん さん コメントありがとうございました。
今年はせっかくきれいに育っていたカブの葉っぱをオンブバッタの群れが占拠してしまいました。
勢い良く食べるので穴は見る見る大きくなります。
たまたま光の具合が良かったので拡大できるような写真が撮れました。
画面を拡大したら熾烈な闘いの詳細もリアルにわかって驚きでした。
by 夕菅 (2011-11-01 09:00)
オンブバッタの体色に関して、茨城大学の小島教授らが研究されているようです。
学会発表の講演要旨がweb上にありますので、ご参考までに。
http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/ESJ54/P2-250.html
by エフ・エム (2011-11-01 16:48)
エフ・エム さん 文献ありがとうございました。
前のコメントの原典ですね。
私は緑と褐色の2色があると思っただけで意味付けを考えたこともありませんでした。緑は草、褐色は枯れ草、生息環境の雌雄差から隠蔽効果のある保護色を選択したということですね。
オンブバッタの交尾には色による差別はないようですが、子孫はどんな割合で生まれてくるのかしら。またどなたか研究して下さるかもしれませんね。
by 夕菅 (2011-11-01 21:18)