カリガネソウ [草花(秋)]
カリガネソウ
雁草、雁金草
シソ科カリガネソウ属(←クマツヅラ科)の多年草
学名: Caryopteris divaricata
別名:ホカケソウ(帆掛草)
分布:日本、朝鮮半島、中国
草丈: 60〜100cm
花期: 8月から10月
球形のつぼみが開いて薄紫のユニークな花が次々と開花します。

葉は対生で鋸歯のある卵形。花は集散花序。

花筒がだんだん伸びて蕾がふくらんでいます。
この中に長い雌しべと雄しべ4本が入っています。
雌しべは雄しべより長く先端は2裂。

長い筒状の花冠が5裂、斑点のある大きな舌状裂片がこの花の特徴です。
雄しべと雌しべは束になって上に延び、弧を描いて花の正面に降ります。
蜜を吸いにきた昆虫の翅や背についた他家の花粉を期待しているのでしょうね。

萎れた花がほろりと落ちて引っ掛かっていました。花がらを残さない潔い散り方です。

この株は淡い色の花が咲きます。こちらの方が原種に近いと思われます。
上の花は濃色の園芸種でしょうか。
雄しべ4本のうち2本は長く、あと2本は短いことがわかります。

日陰では倒れ易くなってこんなになった年もありました。

葉が斑入りのカリガネソウも販売されています。

萼のカップに種子が4個づつ、あまり昆虫の姿を見掛けなかったのに意外に豊作です。
(2010.10.31.写す。)

緑色の種子は黒っぽくなり、さらに茎が枯れて褐色に変わりました。
このこぼれ種から今年は2世が誕生しました。

カリガネソウのもう1つの特徴は独特のにおいです。
花は美しいけどこのにおいを敬遠して庭に植えない人もあるようです。
でもこのにおい、「蓼食う虫も好きずき」で好きな昆虫や、逆ににおいを嫌って寄り付かない害虫もあるかもしれません。
そういう私はこの花に関しては視覚優先です。
カリガネソウから雁が飛ぶ姿を連想できず、ホカケソウの方が良かったのではともいわれています。たしかに帆掛舟ならわかります。
一方、雁が飛ぶ姿ではなく、”結び雁金”紋に似ているからという説もあるようです。
とても撮りにくい花でした。花冠としべが離れ過ぎているし風にゆらぎやすいのです。
雁草、雁金草
シソ科カリガネソウ属(←クマツヅラ科)の多年草
学名: Caryopteris divaricata
別名:ホカケソウ(帆掛草)
分布:日本、朝鮮半島、中国
草丈: 60〜100cm
花期: 8月から10月
球形のつぼみが開いて薄紫のユニークな花が次々と開花します。

葉は対生で鋸歯のある卵形。花は集散花序。

花筒がだんだん伸びて蕾がふくらんでいます。
この中に長い雌しべと雄しべ4本が入っています。
雌しべは雄しべより長く先端は2裂。

長い筒状の花冠が5裂、斑点のある大きな舌状裂片がこの花の特徴です。
雄しべと雌しべは束になって上に延び、弧を描いて花の正面に降ります。
蜜を吸いにきた昆虫の翅や背についた他家の花粉を期待しているのでしょうね。

萎れた花がほろりと落ちて引っ掛かっていました。花がらを残さない潔い散り方です。

この株は淡い色の花が咲きます。こちらの方が原種に近いと思われます。
上の花は濃色の園芸種でしょうか。
雄しべ4本のうち2本は長く、あと2本は短いことがわかります。

日陰では倒れ易くなってこんなになった年もありました。

葉が斑入りのカリガネソウも販売されています。

萼のカップに種子が4個づつ、あまり昆虫の姿を見掛けなかったのに意外に豊作です。
(2010.10.31.写す。)

緑色の種子は黒っぽくなり、さらに茎が枯れて褐色に変わりました。
このこぼれ種から今年は2世が誕生しました。


カリガネソウのもう1つの特徴は独特のにおいです。
花は美しいけどこのにおいを敬遠して庭に植えない人もあるようです。
でもこのにおい、「蓼食う虫も好きずき」で好きな昆虫や、逆ににおいを嫌って寄り付かない害虫もあるかもしれません。
そういう私はこの花に関しては視覚優先です。
カリガネソウから雁が飛ぶ姿を連想できず、ホカケソウの方が良かったのではともいわれています。たしかに帆掛舟ならわかります。
一方、雁が飛ぶ姿ではなく、”結び雁金”紋に似ているからという説もあるようです。
とても撮りにくい花でした。花冠としべが離れ過ぎているし風にゆらぎやすいのです。
2011-10-21 23:43
コメント(6)
カリガネソウ、繊細で綺麗な花ですよね。風に揺れてうまく撮れないので、家で撮ろうとちょん切って車に積んだら臭って大変でした。そのときは「やはり野に置け蓮華草」という言葉を思い出しました。
by satton (2011-10-22 14:44)
とても美しく、また花のつくりがよく分かる画像ですね。虫に授粉を託す仕組みが実によく考えられています。
種子がどの花にもきちんとできているようですが、どんな虫がきたのでしょう。
写真ですと匂いなしでゆっくり見られてありがたいです。
by エフ・エム (2011-10-22 20:35)
satton さんの楽しいエピソードに思わず笑ってしまいました。
この花はやはり皆さん撮りにくいようですね。
私はまだ切り花にしたことはありませんが、切るとにおいが強くなるのでしょうか。
「やはり野に置け.....」はしばしば感じますね。
by 夕菅 (2011-10-22 21:52)
エフ・エムさん コメントありがとうございました。
カリガネソウに昆虫が訪れたら絵になるのにと思って見ていたのですが今年もダメでした。
検索ではハナバチやホウジャクの仲間の訪問が見られました。
それにしても結実性良好ですので夜行性の蛾が来るのかしらと思ったりもしています。
もう今年は花も終わりました。また来年観察してみます。
by 夕菅 (2011-10-22 22:12)
カリガネソウの花の落ち方、実の様子、初めて見せていただきました。
本当に変った素敵なお花で興味津々です。
何年も咲いていてくれたのですが、新芽をむしってしまってダメにしてしまってから、もう一度植えたのですが二年目には、芽が出てきませんでした。
匂いにも耐えて鑑賞したいほどの野草だと、大のお気に入りです。
by とんとん (2011-10-24 08:33)
とんとんさんもカリガネソウ育てられたのですね。
この花は私では撮りにくくて没ばかりになりました。
とんとんさんならもっとムードのある写真になると思います。
最近は通販でも販売していますので是非またお試し下さい。
うちでは全く手間の要らない丈夫な宿根草です。
来年は訪ねてくる昆虫をなんとか撮りたいと思っています。
by 夕菅 (2011-10-24 12:49)