たのしみは・・・・・(橘 曙覧) [庭便り(春)]
たのしみは 朝おきいでて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時
これは幕末の歌人 橘 曙覧(たちばなのあけみ)の短歌です。
特に早春の庭を見て歩く時、私はしばしばこの歌を思い出します。
万葉集の流れを汲んだ率直でわかりやすい表現が今なお共感を呼ぶのでしょう。
ウメ1輪。
本日、フクジュソウ開花。
こんな所にもフキノトウ。
スイフヨウの株元。右はシラー・カンパヌラータ。
たのしみは 常に見なれぬ 鳥の来て 軒遠からぬ 樹に鳴きしとき
はい、そのままぴったりです。でも急いでカメラをとりにいくのは風雅でありませんね。
去年の夏からこのジョウビタキの雌は庭のアイドルでした。
たのしみは 庭にうゑたる 春秋の 花のさかりに あへる時時
この歌は庭に親しむ者の思いがそっくりそのまま詠み上げられています。
晩秋、木の葉が落ちて草花が姿を消します。
じっとがまんの冬。
立春を越して思わぬ暖かい日があると庭に春の兆しを探したくなります。
あっ、もうトサミズキの花芽がふくらんでいる。
ミニスイセンやラッパスイセンの葉が伸びてちらほらと蕾が見える。
おー、ユウスゲの芽も出始めたよ。
後1月もしたら「花のさかり」に突入するでしょう。
年々、春を迎える喜びが大きくなるようです。
一足早く、クリスマスローズが咲き始めました。
2月4日
2月20日
2月26日
橘 曙覧(1812-1868)という歌人のことは2年前、新聞の片隅で知りました。
岩波文庫から橘曙覧全歌集が出ていますが、ここに紹介した3首は、その中の
「独楽吟」52首にある短歌です。
実は1994年、冒頭の歌がクリントン大統領のスピーチに引用されてから注目されることになったそうです。
福井に暮らしたこの歌人は花や鳥をめで、家族を愛し、清貧を全うした方でした。
良寛さんや池大雅(いけのたいが)の生き方と共通するところ多く頭が下がります。
「独楽吟」については2008年新井満さんが自由訳された「楽しみは」が講談社から出版されています。
「たのしみは・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・とき」
自己流の替歌がいくらでも出来そうですね。
.........................今年も花のさかりにあえる幸せを感謝しつつ。
これは幕末の歌人 橘 曙覧(たちばなのあけみ)の短歌です。
特に早春の庭を見て歩く時、私はしばしばこの歌を思い出します。
万葉集の流れを汲んだ率直でわかりやすい表現が今なお共感を呼ぶのでしょう。
ウメ1輪。
本日、フクジュソウ開花。
こんな所にもフキノトウ。
スイフヨウの株元。右はシラー・カンパヌラータ。
たのしみは 常に見なれぬ 鳥の来て 軒遠からぬ 樹に鳴きしとき
はい、そのままぴったりです。でも急いでカメラをとりにいくのは風雅でありませんね。
去年の夏からこのジョウビタキの雌は庭のアイドルでした。
たのしみは 庭にうゑたる 春秋の 花のさかりに あへる時時
この歌は庭に親しむ者の思いがそっくりそのまま詠み上げられています。
晩秋、木の葉が落ちて草花が姿を消します。
じっとがまんの冬。
立春を越して思わぬ暖かい日があると庭に春の兆しを探したくなります。
あっ、もうトサミズキの花芽がふくらんでいる。
ミニスイセンやラッパスイセンの葉が伸びてちらほらと蕾が見える。
おー、ユウスゲの芽も出始めたよ。
後1月もしたら「花のさかり」に突入するでしょう。
年々、春を迎える喜びが大きくなるようです。
一足早く、クリスマスローズが咲き始めました。
2月4日
2月20日
2月26日
橘 曙覧(1812-1868)という歌人のことは2年前、新聞の片隅で知りました。
岩波文庫から橘曙覧全歌集が出ていますが、ここに紹介した3首は、その中の
「独楽吟」52首にある短歌です。
実は1994年、冒頭の歌がクリントン大統領のスピーチに引用されてから注目されることになったそうです。
福井に暮らしたこの歌人は花や鳥をめで、家族を愛し、清貧を全うした方でした。
良寛さんや池大雅(いけのたいが)の生き方と共通するところ多く頭が下がります。
「独楽吟」については2008年新井満さんが自由訳された「楽しみは」が講談社から出版されています。
「たのしみは・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・とき」
自己流の替歌がいくらでも出来そうですね。
.........................今年も花のさかりにあえる幸せを感謝しつつ。
2011-02-27 23:28
コメント(8)
この歌はもちろん、橘 曙覧という人の名も知りませんでした。でも、ほんとうに、昨日まで無かりし花を今朝見たときの清々しい感激は、たいへんよく分かります。梅、福寿草、スノードロップ、クロッカスなど、毎年経験します。
クリスマスローズ、素晴らしい花付きですね。季節外のときも、いろいろお世話なさっているのでしょうね。
by エフ・エム (2011-02-28 09:38)
昨年教わった「橘曙覧」の「独楽吟」ですね。超一流の貧乏な日常生活の中で、ちいさな喜びや楽しみを発見して感動する、幸せさがしの天才だった人ですね。
「たのしみは 朝おきいでて 昨日まで無かりし花の 咲ける見る時」
本当に今の季節はこの歌ですね。
凍てついた庭が、少しづつ目覚めてきて、芽吹きを確認できたり
待っていた花がようやく開いてくれたり、、。ほっと安堵したり、やはりだめかとがっかりしたりと、庭の動きの心配な季節でもあります。
咲きましたね、クリスマスロ-ズ。ささやかですがうちの庭も少しづつですが花数を増やしてきました。福寿草も今盛りです。さながらパラボラアンテナ、太陽を追っかけています。
たのしみは はるなつあきふゆ夕菅の庭 次はどんなかと開いて見るを
今日は恵の雨でした。芽吹きも早まることでしょう。
by 花咲かばあさん (2011-02-28 17:57)
ひろそう御名お庭ですね。^^
クリスマスローズの株も立派です。
短歌もものにできたら、自然観察もさらに輝きを増しますね。
検索して、HPで他の歌を見てみました。
この定型に乗せて楽しみを見つけては記録するのも、感性を磨く一助になりますね。
でも、才能ないからキット無理だわ。
何も浮かんできません。
by とんとん (2011-02-28 21:08)
エフ・エム さんも橘 曙覧は初めてでしたか。
2年前私も初めて知ってとても身近に感じ、橘曙覧全歌集を取り寄せてみました。1273首も収められていて、わからない言葉に出会うと読み進めなくなってしまいます。その中で「独楽吟」52首 は最も平易で誰にもわかりますね。
クリスマスローズは世話いらずで常緑、花は控えめですがまだ淋しい早春の庭を引き立たせてくれますので大好きです。
by 夕菅 (2011-02-28 22:03)
とんとん の感性は定型にはめ込まない方がいいと思いますよ。
どうぞ、ご無理なさらず、のびのびとすらすらと書き流してください。それが魅力ですから。
先日の枯葉もよかったですね。
私のはまだどう見ても人様には見せられません(笑)。でもお蔭様で自分では楽しめるようになりそうです。
by 夕菅 (2011-02-28 22:46)
花咲かおばさん、身に余るプレゼント、ほんとうにありがとうございました。橘曙覧さんが目を白黒なさりそうです。
次?どうしましょう。こわいような.......。
やはり、この歌が最もぴったりするのは早春ですね。昨年もブログにと思いつつ、機会を逃してしまいました。
花咲かおばさんも同じ気持ちで毎朝見てらっしゃるのですね。
福寿草はパラボラアンテナですか。なーるほど。うちのは日陰すぎたのか、なかなか増えません。でも1花だけでも存在感がありますね。
アネモネも育っていますか。
やっとユウスゲの古株に芽がでてきました。実生苗の方はまだです。
雨の後はまたドキドキわくわくですね。
by 夕菅 (2011-02-28 23:18)
庭の通り道ってあるんですよね、
コロの散歩から帰った時など、グル~リと一周するなんて容易いことなのに、ついつい近道してしまってます。
(注:狭い庭ですよ)
咲いてて観てほしいと言うてるお花たち見逃してしまうことも
福寿草がなかなか蕾のままなんです、
今日あたり、お日様がいっぱいだと思ったら風が冷たいデス。
クリスマスローズもちらほら・・・・・
ハクモクレンの「ほら!」あのフワフワの蕾も発見してますよ~~
もう明日からは、早朝の散歩から帰ったらグル~リ家の周りをね・・・
最初の一首の気分そのままに・・・なるかしら?
by わんちゃん (2011-03-03 14:54)
わんちゃんの朝は、本物のわんちゃんとの散歩から始まるのですね。
福寿草はこの日1花開いたっきり閉じてしまいました。後2つの蕾はまだ一度開きません。寒の戻りでためらっているようです。
同じ黄色の花でも、ヒメリュウキンカは次々開花中です。
クリスマスローズもどんどんという感じで花数が増えています。。
ハクモクレンの蕾は大きく、すこーし白っぽくなってきたようです。
初めの1花はまさにあの短歌そのものでしょう。
by 夕菅 (2011-03-03 22:36)