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カリアンドラ・エマルギナタ(1) [花木(夏)]

カリアンドラ・エマルギナタ
 マメ科 ベニゴウカン属 
 学名  Calliandra emarginata   英名 Powder puff
 メキシコ原産の小低木 
 花の大きさ 4〜5cm

この花はネムノキ(ネムノキ属)やヒネム(ベニゴウカン属)の花によく似ています。
しかしこれらの葉は羽状、カリアンドラ・エマルギナタは蟹の爪のような形ですから、一見して区別できます。

ネム061105wb.jpg

2006年秋、購入。
まずはポットごと、内田鋼一さんの器にすっぽり納めました。
ヒネムの花とは色も大きさもそっくりですが、ヒネムは下垂して咲きます。
一方、この花は上向きに開花しますからより華やかに見えます。

ネム全061103wb.jpg

それから4年。樹高55cmになりました。
8月5日朝、おや? ベランダが紅い! 
なんとこの花が一夜にして40花も咲き揃っていたのです。
鉢を芝生の上に降ろして皆さんに「見て!」『見て!」。
一時にこんなに咲いてはもったいないのです。

ネム100805wb.jpg

8時40分、既に日差しが強すぎて撮影がむつかしい。

ネム100805-2wb.jpg

カリアンドラ(Calliandra)とは美しい雄しべという意味だそうです。
長い雄しべを持つた小さな花が集まってパフのような形を作っています。
左の金平糖のような塊が蕾。

ネム0807wb.jpg

カリアンドラ・エマルギナタは真夜中に開花し始めます。
この蕾がどのように花開いていくのでしょうか。
日付が変わる頃、蕾がそれぞれふくらんで裂け、中に巻き込まれていた雄しべがはみ出してきます。


ネム蕾06wb.jpg

赤い毛糸玉の集合のよう。

ネム開花1wb.jpg

毛玉がほぐれてもしゃもしゃの雄しべが現れる。

ネム開花0611030114wb.jpg

雄しべは次第にぴーんと伸びていく。
先端に花粉を入れた葯が金色に見えてくる。

ネム0開花中061028wb2.jpg

全ての雄しべがすっきり伸びて開花完了。
葯の花粉が金粉を散りばめたように光っています。
葉はネムノキと同様、夜はぴったり閉じています。
右下の古い花が散った後に1花だけ残存。果実になるのでしょうか?

夜の葉.jpg

なんだか不思議な花です。
花のつくりやネムノキとの違いなど、今調べています。
また次の記事に書きましょう。

追記 2010.9.30.
はじめ、カリアンドラ・エマルギナタは一日花かと思っていました。
けれども、どうもそうではなさそう。次の花期を待って再確認しました。
確かに最も美しいのは一日目の半日、葯から花粉が出て金色に輝くように見える間です。
花粉を落とした葯は次第に黒っぽく見えるようになり、次いで雄しべは徐々にうなだれていきます。
3日目には萎れて、落花するするものもありますが、気温や天候などによって変化するようです。

コメント(7) 

コメント 7

satton

カリアンドラ、可愛らしくて綺麗です。赤いネムの木の花のように見えますが分類上のつながりはないのでしょうね。赤いのはみんな雄しべだとは・・・。変わった花もあるものです。
by satton (2010-08-15 20:13) 

夕菅

sattonさん
そうです、そうです。
ネムノキとは同じ仲間、さらにヒネムとは同じ属です。
ただし、これだけ、葉の形が異なっています。
鉢植えは苦手ですが、この子だけは特別扱い。
冬は空き部屋に取り込んで枯らさないように保護しています。
by 夕菅 (2010-08-15 23:12) 

わんちゃん

夕菅さん こんにちわ~~

う~~ん・・・と、いつものことながら。
感心してるンですよ、夜中の観察に・・・
ズンズンズンズンと開いていく様子が実況放送のように迫ってきます。

ウチの庭に合歓の木が、咲いては枯れ、咲いては枯れを繰り返して
可愛いお花を楽しませてくれてます。
夜には葉っぱも眠ってしまってますが、
ほうほう、このお花の葉っぱも眠ってますね
冬には特別に保護されているとか?
京都府立植物園の温室で出合った

http://blog.goo.ne.jp/mn1944/e/ad8e19caf5b6299bdf29958976a2d269
を、思わず思い出しました。
by わんちゃん (2010-08-16 16:50) 

夕菅

わんちゃんのお庭にはネムノキがあるんですね。
子どもの時見たっきり、このあたりでは見たことがありません。
ネムノキもやっぱり深夜に咲くのでしょうか?
でも暗いし背が高いから見るのはたいへん。
この花は鉢植えですから、部屋の中に持ち込めば簡単です。

それよりもわんちゃんはすばらしい。
ブログにYouTubeも活用されて! 私には手の届かない世界です。
花の開くところなど動画にできればもっと楽しいでしょうね。

オオベニゴウカン、見たことがありません。
さすがに大きいですね。葉がネムノキともちょっと違いますね。
シロバナオオベニゴウカンはまだ開花中のようで花粉が光っていて
きれい!
いい写真を見せていただきましてありがとうございました。

by 夕菅 (2010-08-16 21:55) 

ebisu-mama

おひさしぶりです。
息苦しくなるような暑さ。
エアコンが24時間連続運転しています。
こんな生活ははじめてです。
私が暑さに弱くなったのか、
この住居環境がそうさせているのか・・・
今年が異常なのか・・・
どれも当てはまりそうです。

心も身体も干からびてきそうな毎日。
だから、夕菅さんの庭を見せてもらうとほっとします。

カリアンドラ、かわいらしい花ですね。初めて見ました。
確かに、ネムノキに似ているような・・・・
とはいえ、私がよく見ていたネムノキは大きくて
花を近くでじっくり見たことはなかったです。
1日限りの花とは だからこそまた 魅力がますことでしょう。

開花の経過がなんといっても最高。
蝉の脱皮ぐらい?ワクワクドキドキだったかしら?
もっと、かしらね。
私は朝顔の開花経過でもすごいって思ったものですが、
これは、変化が大きいから もっとでしょう

何度見ても蕾と花が一緒に写っている写真からは
あれが蕾だとは、思えません。

光ファイバーのイルミネーションを創った人は
この花を想像していたかしら?似てますよね。
また、似ても似つかない・・・と言われそうですが、
オーストラリアの、ボトルブラシの花を思い出しました。
形はカリアンドラの方が数倍可憐ですが・・・(笑)

自然の世界は、神秘の世界ですね。



by ebisu-mama (2010-08-18 07:22) 

夕菅

ebisu-mamaさん 
ようこそようこそ、お待ちしていました。
3年間の札幌暮しから戻られてすぐこの酷暑、きついでしょうね。

ブラシノキ(金宝樹)の画像を見てみると、確かにこの花の集合体
に見えますね。
カリアンドラ・エマルギナタはあまり大きくならないのでベランダ
園芸に向いています。でも冬は屋外では無理でしょうね。
蕾の間はゆっくりですからいつ咲くのかしらと待ち遠しいのですが、
朝はぱっと開いてしまっていて、どんな風に開くか不思議でした。
夜中のうちに咲いていたんですね。

雄しべばかりに見えますがさて雌しべは何処?
次の記事も見て下さいね。


by 夕菅 (2010-08-19 07:29) 

夕菅

ebisu-mama さん
初め、この花は一日花かと思っていましたが、そうではありませんでした。ごめんなさいね。本文を訂正、追記を加えました。

by 夕菅 (2010-09-30 18:29) 

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